中小企業診断士試験の関連資格7選

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中小企業診断士試験には、関連資格があるのをご存知でしょうか?

関連資格とは、中小企業診断士1次試験の7科目それぞれに関連する、資格・検定のことを指します。

具体的には、以下の通りとなります。

 

1次試験科目 関連資格
経済学・経済政策 ERE(経済学検定試験)
財務・会計 日商簿記検定2級
ビジネス会計検定2級
経営学検定中級:経営財務
企業経営理論 経営学検定中級
運営管理 販売士検定2級
経営法務 ビジネス実務法務検定2級
経営情報システム ITパスポート
中小企業経営・政策

 

今回は、上記の中小企業診断士試験の関連資格について、1つずつ解説していきます。

また、後半では、関連資格を取得することのメリット・デメリットについても解説しておりますので、ぜひご一読ください。

 

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1. 中小企業診断士試験の関連資格7選

中小企業診断士試験の関連資格7選

1) ERE(経済学検定試験)

☆1次試験関連科目
⇒経済学・経済政策

1つ目の中小企業診断士試験の関連資格は、「ERE(経済学検定試験)」です。

経済学の基礎知識の習熟度を判定する、経済学の検定試験となります。

「ミクロ経済学」や「マクロ経済学」だけが対象となる『EREミクロ・マクロ』と、それに加えて「財政学」「金融論」「国際経済」「統計学」も加わる『ERE』の2つの試験がありますが、中小企業診断士試験に関連するのは『EREミクロ・マクロ』となります。

 

① 試験概要

出題範囲 ミクロ経済学(25問)
マクロ経済学(25問)
出題形式 4肢の択一式50問
500点満点
CBT方式による試験
試験時間 90分
受験料 4,400円(税込)
受験資格 制限なし。

 

② 受験者数・合格率

試験回数 申込者 受験者 平均点
37回 930 749 201.7
36回 1,685 1,267 181.8
35回 1,697 1,276 204.3
34回 1,629 1,306 207.7

*EREは合格・不合格といった基準がありませんので、平均点を掲載しております。

 

③ 特徴

・CBT(Computer Based Testing)、つまりはPCを利用した試験。

・得点比率により、「D・C・B・B+・A・A+・S」の7段階のランクが付与される。

・平均点でC~Bの評価となる。

・シンクタンク職員、金融機関の企業審査担当者、民間企業から官庁への出向者等に一定のニーズあり。

 

2) 日商簿記検定2級

☆1次試験関連科目
⇒財務・会計

2つ目の中小企業診断士試験の関連資格は、「日商簿記検定2級」です。

会計の土台となる知識である簿記の能力を測るのが、簿記検定となります。

1~3級までで構成されており、中小企業診断士試験の財務会計に対応したレベルは、簿記2級となります。

 

① 試験概要

出題範囲 商業簿記(60点)
工業簿記(40点)
出題形式 記述式の大問5題
100点満点
試験時間 2時間
受験料 4,720円(税込)
受験資格 制限なし。

 

② 受験者数・合格率

試験回数 申込者 受験者 合格率
153回 62,206 48,744 27%
152回 55,702 41,995 25%
151回 66,729 49,776 13%
150回 64,838 49,516 15%

(「簿記の難易度・真の合格率とは?他資格と徹底比較!」も合わせてご確認ください。)

 

③ 特徴

・簿記検定3級から段階的に勉強するのがおすすめ。

・毎年50万人程度が受験するメジャーな資格であり、就職・転職にも有利に働きやすい。

・通信講座を利用すれば、200時間程度で合格できる可能性あり。(詳細は「簿記3級・2級の勉強時間は?一ヶ月・二ヶ月での合格は可能?」をご参照ください。)

 

3) ビジネス会計検定2級

☆1次試験関連科目
⇒財務・会計

3つ目の中小企業診断士試験の関連資格は、「ビジネス会計検定2級」です。

簿記検定が財務諸表を「作成」する知識を学習するのに対して、ビジネス会計検定では財務諸表を「分析」するスキルを学習します。

簿記検定と比べるとマイナーな資格となりますが、受験者数も着実に増加しており、評価の高まっている資格と言えます。

 

① 試験概要

出題範囲 【公式テキスト目次】
第1章:企業会計の意義と制度
第2章:財務諸表
第3章:貸借対照表
第4章:損益計算書
第5章:連結包括利益計算書
第6章:株主資本等変動計算書
第7章:連結キャッシュ・フロー計算書
第8章:附属明細表と注記
第9章:財務諸表分析
出題形式 択一式の全50問
100点満点
マークシート
試験時間 2時間
受験料 6,600円(税込)
受験資格 制限なし。

 

② 受験者数・合格率

試験回数 申込者 受験者 合格率
26回 2,836 1,568 54%
25回 2,682 1,850 49%
24回 2,736 1,858 48%
23回 2,369 1,671 36%

(詳細は「ビジネス会計検定の難易度・合格率は??」をご確認ください。)

 

③ 特徴

・年2回開催なので、3級と2級の同時受験がおすすめ。(詳細は「ビジネス会計検定は併願(ダブル受験)がおすすめ?」をご参照ください。)

・財務分析力は経理だけでなく、営業・マーケ・人事・エンジニアなど、多くの職種で活きてくるスキル。

・簿記検定と合わせて取得することで、会計の基礎知識を網羅できる。

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4) 経営学検定中級

☆1次試験関連科目
⇒財務・会計、企業経営理論

4つ目の中小企業診断士試験の関連資格は、「経営学検定中級」です。

文字通り「経営」に関する専門知識が問われる試験となります。

経営コンサルの国家資格である中小企業診断士の試験と、かぶる内容の多い関連資格と言えます。

初級・中級・上級の3段階から構成され、中小企業診断士試験に対応するのは、中級の内容となります。

 

① 試験概要

出題範囲 1.マネジメント
2.人的資源管理
3.経営法務
4.マーケティング
5.IT経営
6.経営財務
出題形式 4肢の択一式100問
200点満点
CBT方式による試験
試験時間 3時間
受験料 4,950円(税込)
受験資格 制限なし。

 

② 受験者数・合格率

試験回数 申込者 受験者 合格率
33回 493 402 44%
32回 499 402 43%
31回 469 402 47%
30回 325 247 40%

 

③ 特徴

・初級は大学生レベルの知識が問われる。

・中級では、ビジネスパーソンであれば押さえておくべき、経営の基礎知識が問われる。

・中小企業診断士への、ステップアップ資格としておすすめ。

 

5) 販売士検定2級

☆1次試験関連科目
⇒運営管理

5つ目の中小企業診断士試験の関連資格は、「販売士検定2級」です。

「販売のプロ」の育成を目的としている検定試験となります。

商品に関する専門知識・マーケティング・接客技術・仕入や在庫管理などの知識を学ぶことができます。

3級から1級まで3段階の級が設定されており、中小企業診断士試験の運営管理のレベルとしては、2級が相当します。

 

① 試験概要

出題範囲 小売業の類型
マーチャンダイジング
ストアオペレーション
マーケティング
販売・経営管理
出題形式 4肢の択一式35問
500点満点
マークシート
試験時間 150分
受験料 5,770円(税込)
受験資格 制限なし。

 

② 受験者数・合格率

試験回数 申込者 受験者 合格率
85回 5,472 4,916 61%
84回 5,217 4,702 60%
83回 5,866 5,175 69%
82回 5,693 5,071 59%

 

③ 特徴

・店舗の販売員や管理者、営業におすすめの資格。

・他の関連資格と比べて、比較的短期での合格が可能。

 

6) ビジネス実務法務検定2級

☆1次試験関連科目
⇒経営法務

6つ目の中小企業診断士試験の関連資格は、「ビジネス実務法務検定2級」です。

職種を問わず必要となる、法律の基礎知識から応用知識までを学ぶことができるのが、ビジネス実務法務検定となります。

3級から1級までで構成されており、中小企業診断士試験の経営法務に相当するのは、2級の知識となります。

 

① 試験概要

出題範囲 【公式テキスト目次】
1.企業取引の法務
2.債権の管理と回収
3.企業財産の管理・活用と法務
4.企業活動に関する法規制
5.株式会社の組織と運営
6.企業と従業員の関係
7.紛争の解決方法
8.国際法務(渉外法務)
出題形式 5肢の択一式40問
100点満点
マークシート
試験時間 2時間
受験料 6,600円(税込)
受験資格 制限なし。

 

② 受験者数・合格率

試験回数 申込者 受験者 合格率
46回 8,846 7,083 31%
45回 6,880 5,469 54%
44回 8,017 47%
43回 5,712 35%

 

③ 特徴

・人事であれば雇用関係の法律知識を、営業であれば契約書の知識を学ぶことができ、職種を問わず必要となる横断的な法律知識を身に付けることができる。

・弁理士、司法書士、行政書士、宅建、中小企業診断士など、多様な資格へのステップアップ資格となる。

 

7) ITパスポート

☆1次試験関連科目
⇒経営情報システム

7つ目の中小企業診断士試験の関連資格は、「ITパスポート」です。

ビジネスパーソンとして、最低限必要となるIT知識について問われるのが、ITパスポート試験となります。

ITの基礎知識だけでなく、AIやIOTといった最新のIT知識から、経営全般・プロジェクトマネジメントに関する知識まで、学習することができます。

 

① 試験概要

出題範囲 ストラテジ系(経営全般)
マネジメント系(IT管理)
テクノロジ系(IT技術)
出題形式 4肢の択一式100問
1,000点満点
CBT方式による試験
試験時間 2時間
受験料 5,700円(税込)
受験資格 制限なし。

 

② 受験者数・合格率

試験年度 申込者 受験者 合格率
2019 117,923 103,812 54%
2018 107,172 95,187 52%
2017 94,298 84,235 50%
2016 86,305 77,765 48%

 

③ 特徴

・年間で10万人程度が応募する規模の大きい試験であり、世間にも比較的に認知されている。

・他のIT資格のステップアップ資格としての位置づけ。

・毎月複数回試験が実施されており、試験日程に縛られずに勉強スケジュールが組める。

 

2. 関連資格取得のメリット・デメリット

関連資格取得のメリット・デメリット

中小企業診断士試験の7つの関連資格について解説してきましたが、中小企業診断士試験を受験するにあたり、関連資格は受験した方が良いのでしょうか?

ここでは、関連資格を取得して中小企業診断士試験を目指す、メリット・デメリットについてお伝えしていきます。

 

1) メリット

① モチベーションを維持できる

関連資格取得の1つ目のメリットとしては、「モチベーションを維持できる」ことが考えられます。

中小企業診断士試験は合格までに、最低でも1,000時間程度の勉強時間が必要と言われており、2年程度の勉強期間が必要となることは、覚悟しておかなければなりません。

勉強開始時にどんなにモチベーションの高かった人でも、2年も勉強をしていれば、幾度となく勉強を止めたくなるタイミングが訪れます。

一方で、2年という期間の間に、7つの関連資格の試験日を組み込めば、

「日商簿記検定の試験日まで頑張ろう!」

「ビジネス会計検定の試験日まで頑張ろう!」

といった具合に、中間目標を作ることができ、モチベーションの低下を防ぐことができます。

「2年勉強を頑張ろう」と考えたら辛いかもしれませんが、「3ヶ月勉強を頑張ろう」と考えれば、なんだかできそうな気がしないでしょうか?

3ヶ月の勉強を7回繰り返せば、2年はあっという間に過ぎるかもしれません。

以上より、「モチベーションを維持できる」ことは、関連資格取得のメリットと言えます。

 

② 資格ホルダーになれる

関連資格取得の2つ目のメリットとしては、「資格ホルダーになれる」ことが考えられます。

中小企業診断士試験は、1次試験・2次試験共に合格率が20%程度であり、最終的な合格率は単純計算で4%程度と考えられます。

(詳細については、「中小企業診断士試験の難易度・合格率は?」をご参照ください。)

つまり、96%の人が不合格となる、非常に難易度の高い試験となります。

数年間の中小企業診断士試験の勉強の結果不合格だった場合、何の肩書も手にすることができずに終わってしまいます。

この点、関連資格を取得していた場合は、少なくともいくつかの肩書を手にすることができ、それ自体がその後のキャリアに有利に働く可能性があります。

例えば、日商簿記検定2級に合格していれば、最低限の会計能力を有していることの証明になり、職種によっては転職に有利に働きます。

(詳細については、「簿記2級・3級は就職・転職に有利?履歴書の書き方もご紹介!」をご確認ください。)

以上より、「資格ホルダーになれる」ことは、関連資格取得のメリットと言えます。

 

③ 周辺知識が身に付く

関連資格取得の3つ目のメリットとしては、「周辺知識が身に付く」ことが考えられます。

関連資格の試験内容と、中小企業診断士試験の試験内容は、必ずしも全てが一致しているわけではありません。

つまり、関連資格の内容の中には、中小企業診断士試験では出題されない内容も当然に含まれています。

であれば、関連資格を勉強することは、非効率な勉強に思えるかもしれません。

確かに中小企業診断士試験の合格だけを考えれば、少し遠回りをしてしまう可能性があるのは事実です。

しかし、中小企業診断士試験の出題の有無とは関係なく、関連資格の勉強で各分野の周辺知識を学習することには、以下の2つのメリットがあります。

・周辺知識を学ぶことで、結果的に中小企業診断士試験で出題される内容に対する理解が深まる。
・中小企業診断士としての実務において、周辺知識が活きてくる。

以上より、「周辺知識が身に付く」ことは、関連資格取得のメリットと言えます。

 

2) デメリット

① 遠回りになる

関連資格取得の1つ目のデメリットとしては、「遠回りになる」ことが考えられます。

前述の通り、関連資格の試験内容には、中小企業診断士試験では出題されない内容も含まれます。

また、例えば中小企業診断士試験の財務会計の勉強のために、簿記検定とビジネス会計検定の勉強をする場合、最終的には中小企業診断士試験用に、2つの検定の知識を頭の中でつなぎ合わせる必要があり、余計な手間が発生します。

つまり、関連資格の勉強をすることは、遠回りをして中小企業診断士試験の合格を目指す方法と言えます。

そのため、最短で中小企業診断士試験の合格を目指したい場合は、関連資格の勉強はよく考えた方が賢明です。

以上より、「遠回りになる」ことは、関連資格取得のデメリットと言えます。

 

② 勉強スケジュールが崩れやすい

関連資格取得の2つ目のデメリットとしては、「勉強スケジュールが崩れやすい」ことが考えられます。

関連資格の試験を勉強スケジュールに組み込むことで、前述の通りモチベーションの維持につながります。

一方で、勉強スケジュールはかなり複雑なものとなります。

関連資格の試験日程・試験回数は、試験ごとにばらばらであり、中小企業診断士試験用にちょうど良い日程を組むことは、非常に難しいです。

ともすれば、関連資格の日程を意識し過ぎるあまり、中小企業診断士試験としての勉強スケジュールが崩れてしまう可能性が高いです。

モチベーションの維持とトレードオフとなるため、一概にどちらが大切とは言えないですが、まずは中小企業診断士試験としてベストな勉強スケジュールを立てて、都合の良いタイミングで実施される関連資格のみを受験するなどの、工夫が必要となります。

以上より、「勉強スケジュールが崩れやすい」ことは、関連資格取得のデメリットと言えます。

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中小企業診断士試験は、いかに効果的な方法で、短期間で効率よく勉強するかが大切となります。

効果的・効率的に勉強するポイントとしては、「①合格者の知見の活用」と「②スマホでの勉強」が考えられます。

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③ お金がかかる

関連資格取得の3つ目のデメリットとしては、「お金がかかる」ことが考えられます。

関連資格の受験を考えた場合、以下の費用が追加で発生します。

・関連資格の受験料。
・関連資格用の教材代金。
・(必要な場合は)関連資格用の予備校の講座代金。

1つ1つの金額は大した負担ではないかもしれませんが、関連資格7つ全てとなると、また、中小企業診断士自体の受験料・教材代なども合わせると、非常に負担が大きくなります。

そのため、費用対効果を考えた判断が必要となります。

以上より、「お金がかかる」ことは、関連資格取得のデメリットと言えます。

 

3. 終わりに

中小企業診断士試験の関連資格についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

関連資格を勉強することは、メリット・デメリット共にあります。

メリット・デメリットを冷静に見極めた上で、関連資格の取得を検討してみてください。

 

4. まとめ

Point!

◆ERE(経済学検定試験)。
◆日商簿記検定2級。
◆ビジネス会計検定2級。
◆経営学検定中級。
◆販売士検定2級。
◆ビジネス実務法務検定2級。
◆ITパスポート。

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