中小企業診断士の財務会計勉強法とは?過去問や参考書もご紹介!

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中小企業診断士試験の勉強をしている人、あるいは受験を検討している人の中には、科目の多さに1つ1つの対策をしっかりと練ることができていない方も多いかと思います。

特に財務会計は、今まで簿記などに馴染みのない方にとっては、対策に苦戦するかもしれません。

そこで今回は、中小企業診断士試験の財務会計の勉強方法と、おすすめの参考書や過去問について紹介していきます。

財務会計のスキルを高めるための、日常のちょっとした習慣についても最後に解説しますので、ぜひご一読ください。

 

 

1. 財務会計とは?

財務会計とは?

1) 財務会計とは?

中企業診断士試験は1次試験と2次試験に分かれており、それぞれ以下の試験科目から構成されております。

【1次試験】
・経済学・経済政策
・財務・会計
・企業経営理論
・運営管理
・経営法務
・経営情報システム
・中小企業経営・政策

【2次試験】
・事例Ⅰ:組織(人事を含む)
・事例Ⅱ:マーケティング・流通
・事例Ⅲ:生産・技術
・事例Ⅳ:財務・会計

財務会計とは、1次試験の「財務・会計」と2次試験の「事例Ⅳ」の分野となります。

財務会計では、基本的な会計知識から財務諸表をもとにした経営分析、割引キャッシュフローなどのファイナンスの知識が問われます。

 

2) 出題範囲

財務会計の具体的な出題範囲は以下となります。

【1次試験:財務会計】
(マーク式試験)
⑴ 簿記の基礎
⑵ 企業会計の基礎
⑶ 原価計算
⑷ 経営分析
⑸ 利益と資金の管理
⑹ キャッシュフロー(CF)
⑺ 資金調達と配当政策
⑻ 投資決定
⑼ 証券投資論
⑽ 企業価値
⑾ デリバティブとリスク管理
⑿ その他財務・会計に関する事項

【2次試験:事例Ⅳ】
(記述式試験)
1次試験の試験範囲と基本的に同様。

 

3) 合格率

【1次試験】

中小企業診断士
1次試験
合格率
2019 30%
2018 24%
2017 22%
2016 18%
2015 26%
2014 23%

 

【2次試験】

中小企業診断士
2次試験
合格率
2019 18%
2018 19%
2017 19%
2016 19%
2015 19%
2014 24%

 

上記は1次試験、2次試験の合格率であり、各科目ごとの合格率ではありませんが、各科目の合格率のおおよその目安とはなります。

おおよそですが、1次試験は20%、2次試験は20%となります。

また、1次試験の財務会計合格に必要な勉強時間は、200時間程度となります。

 

4) おすすめ参考書・過去問

①【1次試験対策】中小企業診断士 最速合格のための スピードテキスト (2) 財務・会計

中小企業診断士 2020年度版 最速合格のためのスピードテキスト 2財務・会計

中小企業診断士試験の定番となっている、TACが出版している「スピードテキスト」シリーズ。

皆が使用しているテキストを使用して、皆が解ける問題を全て解けるようにしておけば、1次試験は合格することができます。

財務会計合格には必須の1冊となります。

 

②【1次試験対策】中小企業診断士 最速合格のための スピード問題集 (2) 財務・会計

中小企業診断士 最速合格のためのスピード問題集 2|2020年度版 財務・会計 / TAC中小企業診断士講座

スピードテキストに対応した問題集。

TAC中小企業診断士講座が作成したオリジナル問題であり、良問が揃っているので、スピードテキストの知識の定着を図る上で必須の1冊となります。

 

③【1次試験対策】中小企業診断士 最短合格のための 第1次試験過去問題集 (2) 財務・会計

中小企業診断士最速合格のための第1次試験過去問題集 2|2020年度版 財務・会計 / TAC中小企業診断士講座

同じくTACから出版されている過去問題集。

試験の傾向や実力試しに過去問は必須となります。

重要問題にはマークがついており、時間がない場合は重要問題だけを学習することも可能です。

 

④【2次試験対策】ふぞろいな合格答案

2019年版 ふぞろいな合格答案 (エピソード12) [ ふぞろいな合格答案プロジェクトチーム ]

2次試験対策としては、実際の受験者による再現答案集を集めた「ふぞろいな合格答案」がおすすめです。

合格者だけでなく不合格者の答案も集め、実際にどの程度の答案であれば受かるのか?という勘どころを養うことができます。

TACから出版されている2次試験の過去問集もありますが、予備校講師が作成したかなり模範的な答案となり、本番で作成するのは難しいため、実際の受験者の答案を集めたふぞろいな合格答案の方が参考になります。

 

2. 財務会計の勉強法

財務会計の勉強法

1) 計算問題の問題演習が一番大事!

財務会計で一番重要になってくるのは、問題演習をできるだけ多くこなすことです。

計算問題は頭で理解するというよりは、体に覚えさせると言った方が正しいくらい、問題演習をたくさんこなして、反射的に答えられるようにすることが大事です。

暗記した知識を復習するには、再度暗記するより、問題演習などのテストを実施してアウトプットした方が記憶に定着しやすいです。

米パデュー大学のカーピック博士の以下の研究からも、アウトプットがいかに大事かが証明されています。

学生を以下の4グループに分けて、スワヒリ語40個を暗記させる。
① 40個を暗記⇒40個の確認テスト⇒40個を暗記⇒40個の確認テスト⇒…
② 40個を暗記⇒40個の確認テスト⇒不正解の単語だけを暗記⇒40個の確認テスト⇒…
③ 40個を暗記⇒40個の確認テスト⇒40個を暗記⇒不正解の単語だけ確認テスト⇒…
④ 40個を暗記⇒40個の確認テスト⇒不正解の単語だけを暗記⇒不正解の単語だけ確認テスト⇒…

【結果】
1週間後の確認テストの結果、各グループの平均点は以下の結果となった。
①≒②>>>③≒④

この研究結果から、①と②に共通しているのは40個全てに対して確認テストを実施している点であり、知識を定着させるための復習には、単に再度暗記するのではなく、問題演習などのアウトプットの方が効果的だと言えます。

 

2) 1次試験も2次試験も必要な知識は同じ

財務会計は、他の科目と比べて、1次試験と2次試験に必要な知識の関連が非常に高いです。

そのため、1次試験用の対策、2次試験用の対策と分けるのではなく、財務会計の基本的な力をしっかりとつける必要があります。

つまり、1次試験用の対策として2次試験の教材も使用できますし、2次試験用の対策として1次試験の教材も使用できます。

1次試験・2次試験分け隔てなく学習するというのが、財務会計の勉強法のポイントとなります。

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3) 関連資格の勉強

財務会計分野に今まで馴染みがない初心者の人は、そもそも簿記とは?ファイナンスとは?といった点でつまずきやすいです。

そのためまずは、簡単な資格試験の勉強をして、財務会計について体系的に学ぶ必要があります。

財務会計は表面的な理解だと点はとれないので、まずはしっかりと基礎知識を学ぶことが、結果的に近道となります。

財務会計の基礎を学ぶのにおすすめの資格が、「簿記検定3級」と「ビジネス会計検定3級」となります。

 

① 簿記3級

簿記検定3級は、近年試験範囲が改定され、少し難しくなっておりますが、中小企業診断士試験の財務会計の基礎を学ぶには、非常におすすめの資格となります。

財務諸表を「作成」するために必要な知識を学ぶことができます。

簿記検定の難易度については「簿記の難易度・真の合格率とは?他資格と徹底比較!」をご参照ください。

また、簿記検定自体が役に立つ資格ですので、単に財務会計の知識を学ぶと言った以上に、学習効果を得られる可能性があります。

詳細については「簿記は役に立つ?必要性やメリットについてご紹介!」をご確認ください、

 

② ビジネス会計検定3級

ビジネス会計検定3級は、財務諸表を「分析」するための基礎的な知識を学べる検定となります。

財務会計のファイナンス分野の基礎知識を学ぶこともできます。

ビジネス会計検定の難易度ついては「ビジネス会計検定の難易度・合格率は??」をご参照ください。

また、ビジネス会計検定を勉強することで、法人営業の際に取引先の財務状況を分析できたり、株式投資に役立ったりと、実務に役立つ知識を身に付けることができます。

詳細については「ビジネス会計検定は意味ない?役に立つ?」をご確認ください。

 

4) 朝勉強する

4つ目の財務会計の勉強法としては、朝勉強することが挙げられます。

前述のように、財務会計は問題演習などのアウトプット中心の科目となります。

人間の脳は、夜寝ている間に情報を整理して、それが記憶へとつながっていくため、インプットは寝る直前の夜に勉強した方が、寝るまでの間に余計な情報が入らず、おすすめとなります。

逆に言えば、アウトプットは朝に行うのが効果的です。

朝の勉強を効果的に行うためには、以下の3つの点を意識してみてください。

① 日の光を浴びてセロトニンを分泌させ、脳を活性化させてから勉強開始。
② 携帯に触らない、TVをつけない。
③ 何をやるかは前日までに決めておく。(やることを考えるのに朝の貴重な時間を使わない。)

 

3. ちょっとした習慣で財務会計力をアップ!

ちょっとした習慣で財務会計力をアップ!

最後に、財務会計力をアップさせるための、普段のちょっとした習慣についてご紹介していきます。

取り入れられるものが1つでもありましたら、ぜひ普段の生活に取り入れてみてください。

 

1) 株式投資

1つ目の習慣は、株式投資をやってみることです。

株式投資をやる際は、投資対象企業の財務諸表について調べる必要があり、この際に財務会計の知識が身に付きます。

この方法は実際に自分のお金を投資することになるので、自然と本気で取り組むことができ、場合によっては儲けもでるため、習慣としてはおすすめの方法となります。

ただ、あくまで財務会計の勉強と考えた場合、変にのめり込みすぎずに、自身が好きな企業数社に投資する程度が理想的です。

 

2) 決算書分析の本を読む

2つ目の習慣としては、決算書分析について扱った本を読むことが挙げられます。

財務会計を学ぶ醍醐味は、その知識をもとに実際に決算書を分析することにあります。

そのため、普段から決算書分析の本を読むことで、財務会計を学ぶことの楽しさについて日常的に触れることができ、モチベーションの維持につながります。

決算書分析の書籍については「決算書の読み方がわかる本!おすすめランキング8選」も合わせてご確認ください。

 

3) 経済・金融ニュースをSNSで発信

3つ目の習慣としては、経済・金融関連のニュースのうち、財務会計に関連する話題をTwitterなどのSNSで発信してみるということが挙げられます。

「経済や金融関連のニュースなら、普段からテレビやネットで確認しているから大丈夫。」と思われた方もいるでしょう。

ただ、ここで大事になってくるのは、ニュースの情報をインプットするだけでなくアウトプットすることです。

ニュースはわかりやすく解説されているため、ついつい分かった気になってしまいますが、実際にはしっかりと理解できていないことが多いです。

不特定多数が見るかもしれないSNSを通して、ニュースについてコメントすることで、自分が理解できていることと、できていないことが明確にわかります。

SNSと言われるとハードルが高いと思われるかもしれませんが、あくまで個人の感想を発信するだけですので、気軽に始めてみてください。

Twitterで本名は伏せたアカウントを作成して、適当に呟いてみるのがお手軽でおすすめです。

 

4) 簿記2級・ビジネス会計検定2級への挑戦

4つ目の習慣としては、先ほどご紹介した簿記検定とビジネス会計検定について、それぞれ2級まで挑戦してみることが挙げられます。

実のところ、簿記検定とビジネス会計検定がその真価を発揮するのは、2級の内容となります。

中小企業診断士試験の財務会計の導入としては、それぞれ3級まででも問題ございませんが、もう少し踏み込んで勉強したい場合には、2級までの勉強がおすすめです。

なお、簿記検定・ビジネス会計検定共に、いきなり2級からの受験も可能ですが、おすすめはできません。

詳細については「簿記2級からいきなり受験?受験資格はないので可能?」「ビジネス会計検定:いきなり2級受験がダメな4つの理由」をご確認ください。

 

4. 終わりに

中小企業診断士試験の財務会計の勉強法やポイントについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

中小企業診断士試験は科目が多い試験ですが、1科目ずつ確実に対策していくことが必要となります。

財務会計についてもしっかりと対策を練って、ぜひとも合格を勝ち取ってください。

 

5. まとめ

Point!

◆アウトプットを通じて復習することが大事。
◆1次試験と2次試験の対策を分けない。
◆簿記検定やビジネス会計検定などの関連資格の勉強をする。
◆朝の時間を使って勉強する。
◆株式投資で投資先企業の財務諸表を分析してみる。
◆決算書分析の書籍を読んでみる。
◆SNSを利用してみる。
◆関連資格のより上位級を勉強してみる。

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