20代で資格を取得しても役に立たない??

posted in: ビジネス会計検定 | 0

種類は異なるにせよ、皆さん一度は資格の取得を検討されたことはあるのではないでしょうか?

初めて資格取得を検討したのは20代、30代、40代、50代など様々な年齢かと思います。

そこで今回は、20代で資格を取得することは意味があることなのか?役に立たないのか?について解説させていただきます。

20代におすすめの資格4選についても後半で紹介しておりますのでぜひご確認ください。

【筆者の情報】
・公認会計士のマツタロウ
・ビジネス会計検定講座講師
・大手監査法人→経理部に出向
 →教育×ITベンチャー→自営業

 

 

1. 資格取得のメリット

メリット

まず、年代に関係なく資格を取得することのメリットについてご紹介させていただきます。

 

1) 成功体験を積める

1つ目のメリットは、資格を取得することで1つの成功体験を積めることです。

今後何の分野でどのような作業をするにせよ、努力すれば成果にきっと結びつくという強い思いは重要になってきます。

この思いの土台となるのは、過去に実際に努力して成果をだした成功体験となります。

成功体験の数が多ければ多いいほどきっとうまくいくという思いが生まれ、うまくいくと思えるから努力できるという好循環が生まれます。

成功体験と聞くと何かとてつもなく高いハードルに挑戦して成功する場合を想像されるかもしれませんが、筋トレを1か月続けた、ダイエットをして1キロ体重を減らしたなど、比較的達成がしやすいレベルで問題ございません。

大事なのは1つ1つのレベルではなく、いかに多くの成功体験を積んでいるかという数となります。

ビジネス会計検定3級や簿記検定3級などは比較的簡単ですので、このあたりから初めて成功体験を積んでみるのはいかがでしょうか?

 

2) 副業や独立した際に役立つ

副業でビジネスをしたり独立した場合には、会社の肩書がなくなり客観的に自身の価値をアピールできるものがなくなります。

そんな時に客観的にスキルを証明できることも資格取得のメリットと言えます。

例えばランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングで業務を引き受けようと思った場合、資格があれば得意分野を客観的に示すことが可能となり、仕事を受注しやすくなります。

 

3) 仕事の幅が広がる⇒昇進の可能性UP!

実務では任された仕事の範囲外の知識はなかなか得るのが難しいです。

一方で、資格の勉強であれば普段の仕事の範囲外や自身の好きな分野の勉強が可能となります。

例えば経理職の人がビジネス会計検定や簿記の勉強をして本来であれば2・3年後に実務で学ぶ内容を先取りして昇進のタイミングが早まる可能性もあります。

また、経理職の人がビジネス実務法務検定の勉強をして、会計と法務の両方の知識を身につけ、経理と法務の両部門の橋渡し役や場合によっては法務部門への転属など、柔軟なキャリア選択が可能となります。

 

4) 就職や転職に有利

会社によっては就職や転職の際に特定の資格取得を必須条件にしていたり、取得を推奨しており、当該資格を取得していれば就職・転職を有利に進めることができます。

実務経験だけでなく資格取得の過程で身につけた知識を面接の場で活用することも可能です。

また、現職とは異なる業界への転職の場合は、過去の実績がないためその業界に関連する資格を取得して、スキルを証明する必要があります。

 

5) 目的に向かって努力できる人だとアピールできる

仕事をする上でスキルも大事ですが、設定した目標に対してひたむきに努力して結果をだすことも非常に重要となります。

どんな資格でも全く準備をせず合格できるほどあまくはありません。

逆に言えば、資格を取得しているという実績があることで、自身が定めた目標に向かって努力を重ねて結果を出せる人だと証明することができます。

取得した資格の数が多いほど、また、難易度が高いほど計画的に勉強を積み重ねてきたと判断できます。

 

6) 新しいことを「学ぶコツ」がつかめる

仕事にしろプライベートにしろ、常に新しいことを学ぶ必要があります。

子供のころは学年が上がるごとに新しい知識を自動で学べる仕組みになっていましたが、大人になると自分から学ぼうとしないと今の知識のままでやれることをやろうとしてしまいがちです。

世の中の常識は常に変化し続けているので、学び続ける姿勢を放棄すれば、いずれ取り残されてしまう可能性が高いです。

定期的に資格試験に挑戦して毎回新しい分野の知識を取り入れている人は、新しいことを学ぶ際の勉強のコツをその過程で自然に身につけています。

コツをつかめればまた新たな挑戦をしたくなり、さらに別の分野に挑戦するといった好循環が生まれます。

まずは簡単な資格で学ぶコツを少しずつ積み上げていくのがおすすめです。

 

2. 資格取得のデメリット

デメリット

1) 資格取得で安心してしまう

デメリットの1つ目は、資格の取得自体が目的となってしまい、取得するだけで安心してしまうということです。

大事なのは取得の過程で身につけた知識や資格を所持しているという事実をどう活かすのか?です。

そのため、可能であれば「何のためにその資格を取得するのか?」といった点を勉強を始める前に考えてみてください。

ただ、多くの人が初めから明確な目標を持っていた訳ではないので、とりあえず合格を目標にして、合格してからその先の目標を考える時間をしっかり持つのも1つの方法です。

大事なのは取得しただけで安心しないということです。

 

2) 希少性がないと差別化が難しい

資格の種類や級によって、受験者数や合格者数に多くの差があります。

受験者数や合格者数が多いということは、それだけその資格の希少性が小さく、他の人との差別化が難しいということです。

どうせ取得するのであれば、実務で活かせる知識が学べ市場価値が高いけれども、まだ市場に価値が浸透していない資格の取得を検討するのも1つの方法です。

国家資格ほど有名ではない公的資格であるビジネス会計検定などはおすすめです。

ビジネス会計検定の評判については「国家資格並みに評価・評判が高い?!ビジネス会計検定」も合わせてご確認ください。

 

3) お金がかかる

3つ目のデメリットは当然のことですが、資格の勉強をする上で大なり小なりお金が発生することです。

独学・通信講座・通学講座など、勉強スタイルによって発生する費用も異なります。

ビジネス会計検定を例に挙げて上記の3スタイルを比較している「ビジネス会計検定の対策・勉強は通信講座(予備校)がいい理由」も合わせてご確認ください。

初期投資がある程度かかっても最終的なリターンが大きければお金をかけるべきです。

資格の勉強もコストパフォーマンスで判断する必要があります。

 

4) 実務の方が生きた知識が学べる

実務に活かせる知識を学びたい場合、実務の中で実際に学んだ知識の方が役に立ちます。

資格取得はあくまで実務で学ぶことを土台として、その上に積み重ねる知識と考えておいてください。

そのためまずは、日々の仕事を手を抜かずやり切ることが大前提となります。

 

3. 20代で資格を取得しても役に立たない?

20代で資格を取得しても役に立たない?

1) 20代とはどんな時期?

20代の初めは大学生として生活されている方も多いかと思います。

アルバイトなどで仕事を経験したことはあっても、まだ会社員として仕事をこなしたことはなく、期待や不安が大きいです。

(文系の大学生におすすめの資格については「文系資格のおすすめ・難易度ランキング10選!一覧でご紹介」をご参照ください。)

また、大学卒業後の20代の時期は、これからの長い仕事と生活の基盤を作るとても大切な時期です。

そのような社会人としてまだ歩き始めたばかりの時期に、果たして資格の取得は必要なのでしょうか?

先ほどお話した資格取得のデメリットを考えると、資格は役に立たないのでしょうか?

実は20代こそ資格の取得をおすすめできる年代と言えます。

その理由を次項以降で5つ紹介いたします。

 

2) 学んだことの吸収が早い(理由①)

1つ目の理由は、20代は年齢的に若く、記憶の定着が良いことです。

勉強するのであればより効率的に勉強ができる時期を選ぶのが得策です。

(勉強に使える暗記法については「ビジネス会計検定で使える暗記法6選をご紹介!!」も合わせてご確認ください。)

早い時期に勉強のコツをつかんでおくことで、その後のキャリアアップのスピードが飛躍的に変わっていきます。

 

3) 自分でお金を自由に使える(理由②)

年齢を重ねて家庭を持つと、自分で自由に使えるお金の割合は減っていきます。

20代であれば他の年代と比べてまだ自由度が高く、自分のやりたいことにお金を使いやすいです。

そのため、様々な資格に挑戦するのも割と気軽にできます。

 

4) スキルの基盤を持つ(理由③)

20代はまだ自分の今後のキャリアについて明確な目標がない方が多いです。

であれば、いくつかのキャリアを想定して、その土台となる知識を蓄えておけば、30代以降でキャリアが定まってきた際に、自信をもって仕事に臨むことができます。

注意点として、「あらゆる」キャリアを想定するのではなく、「いくつかの」キャリアを想定するといった点です。

まだ明確でなくても最低限いくつかに絞り込まないと、土台となる知識の幅が広すぎて、結果的に何も身につかなくなるからです。

 

5) 出世するためのスタートダッシュを切れる(理由④)

20代の特に初めの方で気付くことはなかなか難しいのですが、同じ会社内で出世しようと思った際に、入社してからすぐに競争が始まっています。

初めにできた差を埋めるのは実はかなり難しいです。

初めの方で仕事ができるやつと思われれば、より多くの仕事を任せてもらえ、多くのことを実務で学ぶことができ、結果としてまた多くの仕事を任せてもらえるという好循環に入ることができます。

実務で学べることにプラスして資格取得で身につけた知識を追加すれば、他者よりも一歩先をいくことができる時期が20代となるため、20代での資格取得がおすすめとなります。

 

6) 転職の可能性が高い(理由⑤)

今は転職するのは当たり前という時代となりました。

とりわけ20代は今後のキャリアにおいて転職する可能性が非常に高い時期となります。

資格取得のメリットのところで説明した通り、転職に資格取得は役に立つため、転職の可能性が高い20代のうち資格を取得して有利な位置につけておくことが大切となります。

 

4. 20代におすすめの資格4選!

20代におすすめの資格4選!

1) ビジネス会計検定

経理部門でなければ財務諸表を「作成」できる力よりも、財務諸表を「読める」力の方が大事となります。

財務諸表を読める力を養うのにおすすめなのが「ビジネス会計検定」となります。

資格の難易度や価値を考えると、20代ではまずビジネス会計検定から学び、知識の土台を作るのが良いです。

ビジネス会計検定の難易度については「ビジネス会計検定の難易度・合格率は??」をご参照ください。

★ビジネス会計検定講座
短期間でビジネス会計検定に合格したいなら、会計ショップのビジネス会計検定講座がおすすめです。

頻出論点短時間で講義するので、効率的に合格を目指すことができます。

・3級講義時間:約15分×20回
・2級講義時間:約20分×21回
・確認テスト、予想問題つき

 

2) 簿記検定

経理部門で働いている方におすすめなのが「簿記検定」です。

財務諸表を作成する力がつき、経理部門の方にはぜひとも取得していただきたい資格です。

特に20代のうち取得することでその後キャリアアップにつながります。

簿記検定については「簿記の必要性とは?3級、2級、1級それぞれに分けて解説!」も合わせてご確認ください。

 

3) ビジネス実務法務検定

ビジネスパーソンの教養として「会計」とともに昨今重要視されているのが「法務」の分野です。

「法務」分野の実務的な内容を学べるのが「ビジネス実務法務検定」となります。

意識しないとなかなか気づけないかもしれませんが、働く上で「法務」という分野は非常に身近にあるものです。

ここで一度じっくり法務について学んでみるのもおすすめです。

 

4) AI検定(G検定)

AIに仕事を奪われるのでは?と恐怖心を抱いている方もいるかと思います。

ただ、AIはその内容をしっかり把握していれば特に恐れるものではなく、むしろ今後はいかにAIを使っていくかが重要となります。

そこでおすすめなのが「AI検定(G検定)」です。

AI検定でAIについて知ることで、AIに対する恐怖心をなくすことができます。

AIの導入を推進する側にまわれば、これからの時代できっと活躍できます。

経理職とAIについては「経理はAIでなくなる!?人工知能に負けないためには??」もご確認ください。

 

5. 終わりに

いかがでしたでしょうか?

20代はまだ若く、のんびり過ごしたい方も多いかと思いますが、このあたりで一度本腰を入れて、資格取得の勉強を開始してみてください。

 

6. まとめ

Point! ◆20代は学習内容の呑み込みが早い。
◆20代は自分で自由に使えるお金が多い。
◆20代の資格取得で今後のキャリアの基盤となるスキルを身につけることができる。
◆20代の資格取得で社内出世のためのスタートダッシュが切れる。
◆20代は転職の可能性が高く資格取得で有利な位置につける。

おすすめビジネス会計検定講座 >>