経営に必要な会計知識とは?

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経営者の方、あるいは将来経営に関わることを考えている皆様は、「会計」についてどのように考えられているでしょうか?

経理の仕事であり自分には関係ない!と思われていますでしょうか?

実は経営に関わる人にとって、事業を考えることと同じく、会計を理解していることは非常に大事なことです。

そこで今回は、経営者に必要な会計知識について、ご紹介していきます。

また、経営者に必要な最低限の会計知識を得るためにおすすめの資格として、「ビジネス会計検定」についてもご紹介させていただきます。

筆者の情報
・公認会計士
・監査法人➡経理に出向➡ベンチャー➡自営業

 

 

1. 経営には会計が必要

経営には会計が必要

1) 会計で正しく現状認識

「会計」と聞いて、単に決算数値を作成するためのスキル・ルールと考え、事業を考える方が経営者には重要だ!と思われる人もいるかもしれません。

ただ、事業を考える上で、会計を利用することは必須となります。

事業を考える際に、まず重要になってくるのは、現状把握です。

現状把握をする上で、前期の財務数値が当然に必要となってきます。

そして、この財務数値は、会計にもとづいて作成されているのです。

つまり会計とは、会社の「未来」を考える際に必要な「過去」の情報を提供して、「今」すべきことを明らかにするものと言い換えることができます。

会計は事業を考える上で大切だということを、まず理解してください。

 

2) 最低限を理解した上で専門家へ

会計が重要なことは理解できても、経理や外部の公認会計士・税理士に作業は全てお願いしているから、経営者自ら会計を理解している必要はないのでは?と思われるかもしれません。

たしかに経営者は多忙であり、本当に注力すべきこと以外は、他の専門家・専門部署に任せるべきです。

ただ、1点注意していただきたいのは、任せた内容でも最終的にはその良し悪しは経営者が全て判断することになるということです。

会計を全く理解していない経営者が、経理や公認会計士・税理士の作成した財務数値を見て、何か判断できるとは思えません。

経理の言うことを鵜呑みにして、経営判断を誤ることも十分考えられます。

また、仕事を引き受ける側からしてみても、会計について何も知らない人に、的外れな依頼や指摘をされてもただ困るだけであり、会社全体の士気が下がります。

そのため、経営者たるもの、最低限の会計知識の習得は必須となります。

 

3) 財務3表を理解していないと話にならない!?

会計の勉強を全くしたことがないという方は、とりあえず財務3表と呼ばれる最も重要な財務諸表の数値を、最低限理解できるようにしてください。

・貸借対照表:会社の財政状態(ストック情報)がわかる。
・損益計算書:会社の経営成績(フロー情報)がわかる。
・キャッシュフロー計算書:会社の資金繰りがわかる。

経営者としてこの3つを理解できていないことは致命的です。

貸借対照表と損益計算書については、「損益計算書と貸借対照表の違いは??」をご参照ください。

 

それでは、経営における最低限の会計面のチェックポイントについて、次項以降でご紹介していきます。

次項以降のタイトルの質問に即答できないようであれば、残念ながら自社の会計数値についての理解が足りていないと言わざるを得ないです。

 

2. 資金はあと何か月持つ?

資金はあと何か月持つ?

1) 資金がなくなった時=倒産

経営者に対して釈迦に説法かもしれませんが、会社が倒産するのは赤字になった時ではなく、資金がなくなった時です。

そのため、会社を存続させる上で「資金があと何か月持つか?」を把握することは最も大事です。

キャッシュの流れを見る上でキャッシュフロー計算書は欠かせませんが、さらに詳細な資金繰り表などがこの場合大事になってきます。

売掛金はいつ回収できて、買掛金はいつ支払って、借入金はいつ返済して、といった情報を足し合わせて、あと何か月資金が持つかを常に把握する必要があります。

 

2) その資金本当に回収できる??

売掛金などを期日通りに回収できると考えて、資金繰り表を作成している場合は、「その売掛金は本当に回収できるのか?」と自問自答してみてください。

経営において、不測の事態はつきものです。

不測の事態が発生してから対応したのでは、遅いことがほとんどです。

取引先からの過去の資金回収状況や取引先の経営状態などを加味しながら、貸し倒れる可能性も十分に考える必要があります。

 

3) 必要な資金調達手段の検討

また、いざという時のために、資金調達手段をいくつか確保しておくことも大事です。

・借入ができる銀行の目星はできているか?
・その際の説明資料はすぐ作成できるか?
・エンジェル投資家など、相談すればある程度出資してくれそうな先の候補はあるか?

など、経営者として会社を存続させるための、資金調達手段の確保は必須となります。

 

3. 売上高の構成要素は?

売上高の構成要素は?

1) 一番売れている商品は何?

経営者にとっては当たり前のことですが、売上高の構成要素を把握していることも、当然必要な会計知識となります。

その中でもまず把握しておくべきは、「一番売上高を上げている商品は何か?」です。

これを把握していないということはまずないと思うのですが、「これが一番売れているはずだ!」という思い込みは、経営者ほど陥りやすいです。

 

2) 一番利益率の高い商品は何?

一番売れている商品と同時に把握しておきたいのが、「一番利益率が高い商品は何か?」という点です。

売上が高くても利益率が低ければ、その商品や事業に対する投資効率は低く、他の利益率が高い商品に今後は注力していった方が良いかもしれません。

利益率の高い商品は何なのかといった点も、経営者として当然に把握しておくべきポイントとなります。

 

3) 一番市場をとれそうな商品は何?

売上についてもう1つ、最低限把握しておいてほしい情報は、「一番市場をとれそうな商品は何か?」です。

現在一番売れている商品でも、市場の規模や競合の強さ次第では、伸びしろがほとんどないということもあります。

一方で、今の売上は大したことがない商品でも、市場の規模が大きく競合もそこまで強くない場合は、今後の伸びしろが大きく積極的にその商品・事業に投資すべきと考えることもできます。

経営において大事なのは、会計で得た現在の状況から将来を読み解き、必要な投資を行っておくことです。

 

4. 人件費の割合は?

人件費の割合は?

費用面について、最低限把握していただきたいことの1つに、「人件費の売上高に対する割合」があります。

この割合だから高い・低いといった基準はなく、企業や業種・業態によって当然に異なります。

重要なのは、経営者として人件費にこの程度かけているという、肌感を常に持っておくことです。

製造業であれば機械などの固定資産に対する投資が重要になってきますが、その他の業種であれば「人」に対する投資が非常に重要になってきます。

自社の従業員に対していくらの投資を毎年しているのか?といった点は、しっかり把握しておく必要があります。

 

5. 広告宣伝費は何に一番使っている?

広告宣伝費は何に一番使っている?

費用面についてもう1つ重要なのが、「広告宣伝費は何にいくらかけているか?」といった点です。

広告宣伝費は、短期~中期的に効果を発揮するものであり、売上をあげる上で非常に重要な指標です。

と同時に、かけた分だけ売上が上がっていくので、費用対効果を正確に把握せずに使いすぎてしまうことも多いです。

そのため、広告宣伝費の内訳を把握して、それぞれかけた広告宣伝費に対して、どれだけの売上があがっているのかを、個別に把握する必要があります。

人件費と合わせて、注意が必要な科目となります。

 

6. ビジネス会計検定

ビジネス会計検定

これまで紹介した内容を見ていただければわかる通り、経営者にとって必要な会計スキルとは会計数値を「作成する力」ではなく、会計数値を「分析する力」となります。

そして、会計数値を分析するための知識を、体系的に学習するのにおすすめなのが、「ビジネス会計検定」です。

財務3表に対する知識から、財務諸表の各数値を分析する知識まで、より実践的な勉強ができます。

ビジネス会計検定の詳細につきましては、「国家資格並みに評価・評判が高い?!ビジネス会計検定」をご参照ください。

また、経営者に必要なのはビジネス会計検定に合格するということよりも、その過程で身につけた知識であるため、合格不合格に関わらず3級と2級を一気に勉強するのがおすすめです。

ビジネス会計検定3級と2級の同時受験については、「ビジネス会計検定は併願(ダブル受験)がおすすめ?」をご参照ください。

さらに、経営者に必要な最低限の会計知識を身につけるのであれば、ビジネス会計検定2級までの受験で問題ございません。

 

7. 終わりに

経営と会計について簡単に説明させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

経営者としてやっていくにしろ、従業員としてやっていくにしろ、会計の知識は必須となります。

この機会にぜひ一度勉強してみてください。

 

8. まとめ

Point!

◆財務3表などの最低限の会計知識は経営に関わる人にとっては必須。
◆資金繰り・売上・人件費・広告宣伝費などは経営をしていく上で特に注意が必要。
◆経営に求められる財務数値を「分析する力」を得るには「ビジネス会計検定」がおすすめ。

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