経理が残業を減らすために必要なこととは?

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経理で働く人の中には、毎日定時帰りという人もいれば、

「毎日残業ばかりだよ。。」
「繁忙期は残業が続くな。。」

といった人もいるかと思います。

確かに時には残業は必要ですが、基本的にないに越したことはありません。

そこで今回は、経理が残業を減らすために必要なことを、6つお伝えしていきます。

本記事の内容を1つでもいいので日々の業務に取り入れて、残業時間を減らしていきましょう。

【筆者の情報】
・公認会計士のマツタロウ
・大手監査法人→経理部に出向
 →教育×ITベンチャー→自営業

 

 

1. 作業時間を記録する

作業時間を記録する

1つ目の経理が残業を減らすために必要なこととしては、「作業時間を記録する」ことが挙げられます。

残業時間を減らそうとする際に、いきなり改善案を考える人がいますが、なかなか思いつかないものです。

そんな時は、とりあえず日々の作業の時間を記録してみてください。

記録するだけでかまいません。

まずは現状を正しく認識することが大切です。

作業時間を記録していくうちに、

「経費精算に意外に時間がかかっているな。。」

「請求書のチェックに時間がかかっていると思ったけど、案外こんなものか!」

といった、新たな発見があるはずです。

作業の効率というのは、何となく「忙しい」「時間がかかっている」といった抽象論で終わってしまうことが多いです。

作業時間を記録して数値化することで、具体的に何に何分・何時間かかっているかがわかり、改善案を考える際により具体的な案が思い浮かぶようになります。

作業を記録する際のポイントとしては、あまり細かくしないことです。

残業時間を減らすためにやっているのに、記録自体に時間をとられては意味がないからです。

例えば、1分単位で記録する必要はなく、10分単位程度で問題ありません。

以上より、「作業時間を記録する」ことは、経理が残業を減らすために必要なことと言えます。

★記録ができたら目標を設定しよう!
日々の作業時間の記録が習慣化してきたら、各作業に対して目標作業時間を設定しましょう。
具体的な目標があるだけで、集中力が増して日々の作業効率が上がります。

また、上司や同僚から新たな仕事をお願いされた場合、「今やっているこの作業に○○時間かかり、ご依頼のその作業には○○時間かかるので、△△時まででよければ対応可能です。」といった、より具体的な回答ができ、ミスコミュニケーションを減らすことができます。

 

2. 似た作業をまとめる

似た作業をまとめる

2つ目の経理が残業を減らすために必要なこととしては、「似た作業をまとめる」ことが挙げられます。

例えば、以下のような業務を日々こなしていたとします。

経費関連のメールをチェック。
⇒経費精算のチェック。
⇒会計システムに経費情報を入力。
⇒請求書関連のメールをチェック。
⇒請求書のチェック。
⇒会計システムに請求書情報を入力。

この場合、その都度メールを起動させて、その都度会計システムを起動させるといった作業が必要となり、非常に非効率な作業となります。

であれば、メールを一度開いたらメール関連作業は全て終わらせる、会計システムを一度開いたら会計システム関連の作業は全て終わらせる、といった作業をまとめる工夫をすることで、無駄な時間を短縮できます。

ちりも積もれば山となるで、このようなちょっとした時間の積み重ねが、最終的に大きな無駄を生み出しています。

以上より、「似た作業をまとめる」ことは、経理が残業を減らすために必要なことと言えます。

★残業がなかった日を思い返してみる
残業をなくそうと思っても、なかなかいいアイデアが思い浮かばないこともあるかもしれません。
そんな時は、残業がなかった1日を思い返してみて、自分がどんな行動をとっていたか洗い出してみてください。

ベストパフォーマンスの時と通常時を比べることで、改善ポイントが見えてくることもあります。
また、残業せずに毎日定時帰りの同僚がいたら、その人をまねてみるのも1つの方法です。

 

3. 自動化する

自動化する

3つ目の経理が残業を減らすために必要なこととしては、「自動化する」ことが挙げられます。

経理作業の多くはパターン化できる定型作業であるため、比較的簡単に自動化することができます。

例えば、会計システムとクレジットカードを連携することで、クレジットカードで支払いが完了すると自動で仕訳が切られるように設定することができます。

同様に、SUICAなどの電子マネーと会計システムを連携することで、社員の交通費精算についても使用の都度、自動で仕訳が切られるように設定することが可能となります。

また、今後はAIの発達により、仕訳の誤りなどのチェック作業についても、自動化することが可能となるかもしれません。

(自動化については「経理の自動化後も必要になる経理スキルとは?」もご参照ください。)

手作業でやっていた作業を自動化することで、作業時間を短縮することができ、結果として残業時間の短縮につながります。

以上より、「自動化する」ことは、経理が残業を減らすために必要なことと言えます。

★AIやRPAってそもそも何なの?
経理として働いていると、一度は「AI」や「RPA」といった言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか?

経理作業に当てはめて考えた場合、自立的に判断して経理作業をこなしてくれるのがAI(人工知能)であり、人が定義した範囲内で経理作業を自動化してくれるのがRPA(Robotic Process Automation)となります。
詳細については、以下をご確認ください。

・AI:「経理はAIでなくなる!?人工知能に負けないためには??
・RPA:「経理の将来性は?RPA導入で経理業務はどう変わる?

 

4. 外注する

外注する

4つ目の経理が残業を減らすために必要なこととしては、「外注する」ことが挙げられます。

残業が発生している原因の1つに、そもそも人員が足りていないことがあります。

本来足りなければ社員をその分雇用すればよいのですが、採用しようと思って良い人材がすぐ採用できるわけではありません。

また、繁忙期だけ人数が足りなくなる場合に、通年で社員1名を採用するのは、コスト面の負担が大きくなります。

そんな時は、一部業務のアウトソーシングを検討してみてください。

アウトソーシングであれば、必要な時に必要な量だけ利用することが可能であり、コスト面の負担を抑えながら人員確保に貢献できるため、おすすめの方法となります。

もちろん安易にアウトソーシングすると失敗するケースもあるため、以下の点に注意してみてください。

・外注する業務のマニュアル化は完了しているか?
・外注先は信頼できる業者か?
・外注することで本当に業務は効率化されるのか?
・外注することで本当にコストダウンになるのか?
・外注される業務を今担当している社員のモチベーションは問題ないか?
・本当に今のタイミングで外注すべきか?
・外注に向いている事業内容か?

詳細については「経理をアウトソーシング・外注する際に注意すべき7つのこと」をご確認ください。

以上より、「外注する」ことは、経理が残業を減らすために必要なことと言えます。

 

5. スキルアップする

スキルアップする

5つ目の経理が残業を減らすために必要なこととしては、「スキルアップする」ことが挙げられます。

残業になる理由として、単純に個人のスキル不足も考えられます。

以下の質問に対して、自信を持って「Yes」と言えますでしょうか?

・必要な会計知識は持っているか?
・Excelのショートカットは使いこなせるか?
・経理業務の全体像を理解しているか?
・会計システムは使いこなせているか?

自信のない項目がある場合は、経理としてまだスキルが不足している可能性もあります。

具体的なスキルアップ方法については、「経理の勉強方法とは?おすすめ4選をご紹介!」をご参照ください。

また、さらに業務効率を上げるために、プログラミングについて学んでみるのも1つの方向性です。

「GAS」(Google Apps Script)などのプログラミング言語について、基礎的な内容を学ぶだけでもできる作業の範囲が広がります。

例えば、Gmailに特定のメールが送られてきた場合に、自動でその内容をGoogleスプレッドシートに転記することなどが可能となります。

(経理とプログラミングについては「経理こそプログラミングを学習すべき4つの理由!」も合わせてご確認ください。)

個人としてしっかりスキルアップをすることは、自身の市場価値を高め、転職や社内でのプレゼンスを高めることにも貢献するため、ぜひとも取り組んでみてください。

以上より、「スキルアップする」ことは、経理が残業を減らすために必要なことと言えます。

★これからの時代は「稼ぐ力」が必要!
終身雇用が崩れている昨今の状況を考えると、これからは個人として「稼ぐ力」が大切となってきます。
私自身も個人として稼ぐ力を身に付けるために、公認会計士の資格をとり、ベンチャーで経営・営業・マーケティングなど幅広く職種を経験してきました。

まだ自分のキャリアについて明確に定まっていない人の方が多いかと思いますが、とりあえず個人としてのスキルアップをしておくことで、いざという時の備えになります。

 

6. 業務の順番を変える

業務の順番を変える

6つ目の経理が残業を減らすために必要なこととしては、「業務の順番を変える」ことが挙げられます。

業務の順番を変えただけでは、トータルの作業時間には何も影響しないのでは?と思われるかもしれません。

しかし実際は、順番を少し変えただけで、仕事の総時間を削減することが可能な場合もあります。

例えば、請求書や経費などについて、他部署からの連絡がこないと何もできないからと、ただ待っているだけの時間はありませんでしょうか?

一方で、内部報告用の資料のフォーマット作成や先月分のデータ入力、会計論点の検討など、いつでもできる業務がいくつかあるのではないでしょうか?

手持ち無沙汰な時間が発生しないように、いつでもできる業務を一覧化しておき、待ち時間ができたらできることを前倒しする習慣をつけることは大切です。

業務を前倒してスキマ時間を埋めていくことで、帰宅時間を早くすることができ、結果として残業時間の削減につながります。

以上より、「業務の順番を変える」ことは、経理が残業を減らすために必要なことと言えます。

 

7. 終わりに

経理が残業を減らすために必要なことについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

一朝一夕で残業時間を減らすことは難しいですが、地道に取り組んでいけば、毎月少しずつ残業時間を減らしていくことは可能です。

何か1つでもかまいませんので、ぜひ今月の業務から取り入れてみてください。

 

8. まとめ

Point! ◆作業時間の記録。
◆作業の統合。
◆作業の自動化。
◆作業の外注。
◆スキルアップ。
◆作業順の変更。

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