経理と営業はどちらがおすすめ?

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経理と営業は犬猿の仲と言われることもありますが、職種としてはどちらが働きやすいのでしょうか?

今回は経理と営業のおすすめポイントについて、経理と営業それぞれを経験した筆者が紹介していきます。

(筆者の経歴については「ビジネス会計検定と出会うまで:公認会計士が語る体験談!」をご確認ください。)

結論を初めにお伝えしておくと、皆様の性格によってどちらがおすすめかは異なります。

本記事で自分がどちらに向いているかを把握して、また、現役経理であれば営業のことを、現役営業であれば経理のことを理解することで職場環境を改善していきましょう。

 

 

1. 営業のおすすめポイント5選!

営業のおすすめポイント5選!

1) 評価が明確

営業のおすすめポイント1つ目は、評価が明確という点です。

「新規契約を何件結べたか?」「商品を何個・いくら販売したか?」など営業の評価はとても明確です。

上司に気に入られているかどうか、社歴が長いかどうかなどの不明瞭な要因による評価ではないため、頑張った内容がそのまま評価に直結する職種と言えます。

自分が頑張った分だけ会社の売上に貢献できるのもやりがいがあります。

【経理だと、、、】
経理の作業は何件仕訳を切ろうが、何個仕訳ミスを発見しようが、それ自体が営業ほど明確に評価されることはありません。

また、経理の作業は会社の売上に直接結びついているわけではないので、モチベーションを感じづらいというデメリットもあります。

(本来的には経理が作成した前期の財務数値をもとに当期の戦略が立てられるため、その意味で売上に大きく貢献しているのですが、直接的な結びつきではないため営業ほど評価はされないです。)

 

2) 成果次第でインセンティブがある

上述のように営業は評価が明確であり、大きな成果をだした場合はそれに応じた賞与などのインセンティブが用意されていることが多いです。

努力次第で評価されるだけでなく金銭的なメリットも享受することができるため、成果をだせる人にとって営業は非常におもしろく、やりがいのある職種となります。

【経理だと、、、】
経理の場合はその作業が売上に直結するわけではなく、また評価が明確でないため、会社としても賞与などのインセンティブを各人ごとに設定するのが難しいです。

そのため、会社全体の業績や部署・チームの成果などで各人のインセンティブの多寡が決定されることが多いです。

 

3) 対人スキルが上がる

営業はお客さんと毎回対面して話す必要があり、必然的に対人スキルが上がります。

社会人として最低限のマナーから始まり、交渉術やプレゼン力などの各種スキルが向上します。

厳密に言うと向上する場が用意されているということであり、各人が毎回PDCAを意識して課題感を持って取り組まないと大きな成長は見込めません。

【経理だと、、、】
経理の場合でも実はコミュニケーション能力は要求されます。

経理はチームプレーなので経理部内でのコミュニケーションが必要ということもあるのですが、営業などの他部署とのコミュニケーションも頻繁に発生します。

ただ、経理の場合お客様との直接的な交渉は基本的にはないので、営業ほど対人スキルが磨かれるわけではありません。

 

4) 人脈が広がる

営業のおすすめポイント4つ目は人脈が広がる点です。

特に法人営業の方は価値ある人脈を得ることができます。

人とのつながりは短期的には対した効果を生みませんが、長期的には必ず財産になります。

また、期間もそうですが、人脈の数が増えれば自分の知り合いと知り合いをつなぐだけで自分の価値をだすことができます。

さらに、将来転職や独立する際も人脈は引き継ぐことができるため、営業で多くの取引先とつながることは非常におすすめです。

【経理だと、、、】
経理はお客様と直接話をするわけではないので人脈ができにくいと言われます。

ただ、銀行や証券会社などの金融機関や他社の経理の方など、経理には経理の人脈形成が可能です。

 

5) ビジネスの本質を学べる

モノを売るというのはビジネス基本中の基本であり、営業はこの基本を実体験を通して学ぶことができます。

商品開発であれ、マーケターであれ、エンジニアであれ、経営者であれ、エンドユーザーであるお客様の声を直に聞くことは非常に重要です。

これを怠ると独りよがりの商品開発や施策を行うこととなり、企業としての存続が危ぶまれます。

その点営業は毎回お客様の反応を直に見て、肌で感じているので、ビジネス感覚を磨くことができます。

【経理だと、、、】
経理の場合はビジネスのお金の流れを理解することができ、これはこれでビジネスの本質であり非常に大事です。

営業と経理で学べるものは異なりますが、「人」にフォーカスしてビジネスを見るか、「お金」にフォーカスしてビジネスを見るかの違いであり、どちらも大事な考え方となります。

 

2. 経理のおすすめポイント5選!

経理のおすすめポイント5選!

1) 勉強した内容が業務に反映されやすい

経理のおすすめポイントの1つ目は、勉強内容と実務が直結している点です。

簿記や会計基準などについて勉強すれば、それがそのまま実務につながります。

営業と異なり成果を出して一気に評価されることはないですが、勉強を積み重ねることでロールプレイングゲームのように段階的に実力を上げていくことが可能です。

大学までの受験勉強を振り返り、自分には勉強が向いていると思われる方には経理がおすすめです。

経理の勉強方法については「経理の勉強方法とは?おすすめ4選をご紹介!」もご確認ください。

【営業だと、、、】
営業の場合、実務に活きる勉強というのはなかなか難しいです。

習うより慣れろで、実際に場数を多くこなす方が上達が早いです。

 

2) 柔軟な働き方ができる

経理は月次のルーティーン業務が多く、繁忙期が事前に予測できます。

また、作業内容が明確であり作業したことがデータとして残るため、時短勤務や在宅勤務などにも向いています。

さらに、女性の割合が他の職種に比べて多いため、産休や育休に対する理解もあることが多いです。

このように経理であればライフプランに合わせた柔軟は働き方が可能となります。

【営業だと、、、】
営業の場合作業内容よりも成果が求められるため、いくら営業先を回っていても契約がとれていなければ仕事をやっていないと見なされることがあります。

成果がでるまでは残業をすることも多く、仕事やプライベートのスケジュールが組みづらいです。

ただ、成果を短時間でだせる人であれば、むしろ残りの時間は自由に使えるため、時間に縛られない働き方も可能です。

 

3) ノルマに追われることがない

経理にも各人に割り振られた仕事は当然ありますが、あくまで作業なので時間をかければ終わります。

ノルマに追われて帰れないということもありません。

このことは精神的にも楽であり、非常に働きやすい環境と言えます。

営業の項でお伝えした経理は評価されにくいという点とトレードオフの関係で、評価されにくい分リスクをあまり負わされることもありません。

【営業だと、、、】
営業の場合は契約〇〇件、売上○○○万円などのノルマが課されます。

営業の成果は必ずしも労働量に比例しないため、ノルマ達成までの目安が立てづらく、精神的にもきついです。

また、同僚や先輩は競争相手でもあるので、自分が達成できそうにないからと助力を乞うわけにもいきません。

 

4) 転職しやすい

会社がある以上経理という職種はなくなりません。

また、経理は専門性が高く、実務経験を積めば他社でも高く評価されるため、転職しやすいです。

いわゆるつぶしが効く職種となります。

今後AIの台頭で経理職がなくなるのでは?と思われた方は「経理はAIでなくなる!?人工知能に負けないためには??」も合わせてご確認ください。

【営業だと、、、】
営業は過去に成果をだしている人であれば転職市場でも評価されやすいです。

一方で、営業としての経験年数などは経理と比較すると評価されにくい職種と言えます。

 

5) 会社のお金の流れを学べる

経理はビジネスに関わるお金の流れを帳簿に記帳する職種であるため、会社のお金の流れを数字で追うことができます。

通常の職種であれば自分が担当している範囲の情報しか得ることができません。

商品開発であれば開発部分の情報、営業であれば商品の販売部分の情報、マーケターであれば販売促進部分の情報、カスタマーサポートであれば顧客対応部分の情報など、限定的な情報しか入手できません。

その点経理であれば、商品開発から顧客対応まで、何か取引が発生すれば仕訳を切るため、会社全体でお金がどのように動いているのかを把握することができます。

【営業だと、、、】
営業の場合は上述のように販売部分の情報しか得ることができず、会社全体の動きを把握することができません。

そのため、事業戦略を考える際にどうしてもモノを売ることに重点を置いたものとなってしまい、販売した後にどうやったフォローしていくのか?などのビジネス全体を考えた発想がおろそかになってしまいます。

結果として短期的にはうまくいっても、長期的には価値を創造できないといったことにもなりかねません。

 

3. 経理と営業は対立しやすい?

経理と営業は対立しやすい?

最後に経理と営業の関係について見ていきましょう。

 

1) あるある対立事例

① 営業⇒経理への不満

・請求書の提出期限にうるさい。一日二日ずれたところで別にいいじゃないか。
・売上をつくっているのは自分達営業で、経理何も生み出していない。
・経費は売上を上げる過程で必要なものであり、経理には言ってもわからないからとりあえず承認だけしてほしい。

 

② 経理⇒営業への不満

・何度言っても期限後に請求書をだしてくる。
・財務諸表は投資家や経営者に見せるものであり正確性が要求されるため、様々な決め事を営業にもお願いしているのを理解してほしい。
・無駄な経費を使いすぎ。本当に必要なものに絞ってほしい。

 

2) 互いに理解が必要

上述のように経理と営業は対立することがありますが、どちらの言っていることが正しいとうものではなく、お互いに相手のことを少しでも理解しようとすることが大事です。

経理の場合は営業に対して「毎日売上を稼いでくれてありがとう。」と広い心で相手を受け入れ、営業の場合は経理に対して「経理は経理で大変なんだな。」と相手を理解してあげてください。

夫婦関係と一緒で、家計を管理する側と稼ぐ側それぞれが理解し合うことが必要です。

 

3) 両方とも経験した人材は貴重

ところで、そんな経理と営業を両方とも経験するのは意味のないことでしょうか?

実は、2つとも経験した人材はかなり希少価値が高く重宝されます。

特に、営業を経験した経理は、ビジネスを理解しており中小企業やベンチャー企業であればCFOとしてのキャリアを積むことも可能です。

興味のある方はキャリアプランの選択肢の1つとして検討してみてください。

 

4. 終わりに

経理と営業のポイントについてお伝えしてきましたが、それぞれの特性を理解していただけましたでしょうか?

いずれの職種も会社になくてはならない職種です。

自身に合う方を選んでしっかりとしたキャリアを積んでください。

 

5. まとめ

Point!

◆成果が明確で評価されやすい、人脈を作りやすいなどが営業のポイント。
◆勉強しながら安定的に働くことができる、柔軟な働き方ができるなどが経理のポイント。

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