簿記の勉強をしているが申し込みを忘れそう、、
簿記を受験したいが今からで間に合うのだろうか、、
そんな皆様がまず優先すべきは、簿記の試験日ごとの日程確認です。
そこで今回は、簿記検定の日程についてご紹介させていただきます。
1. 2023年簿記の試験日・日程
1) 簿記の試験日ごとの日程
早速ですが、簿記の試験日は毎年6月・11月・2月の3回となります。
直近の試験日程を掲載しますので、確認してください。
簿記 検定 |
167回 | 168回 | 169回 |
試験日 | 2024 6/9(日) |
2024 11/17(日) |
2025 2/23(日) |
実施級 | 3~1級 | 3~1級 | 3~2級 |
*簿記検定の3級&2級はネット試験が随時開催されております。
*東京商工会議所では164回試験より3級&2級の統一試験が廃止されて、ネット試験のみとなっております。
2) 3級と2級では時間が異なる
1級は6月と11月の年2回開催なので、他の2つの級と開催回数に違いがありますが、3級と2級では試験日程に違いはありません。
ただし、当日の開催時間が異なり、3級は午前から、2級は午後からとなっております。
開始時間が異なるため、同じ日に3級と2級を同時受験することも可能です。
試験時間は3級が1時間、2級が1.5時間となります。
3級と2級の同時受験(併願)については「簿記の併願(同時受験)はやめた方がいい??」をご確認ください。
3) 申し込み方法
申し込み方法はみんな一律で、、、と思いきや、実は商工会議所ごとに異なります。
最寄りの商工会議所を以下より検索して、申し込み方法を確認する必要があります。
2. 簿記は何級まで取得すべき?
簿記は何級まで取得すべきでしょうか?
もちろん人によって目的や置かれている状況も異なり、全員に共通する答えはないですが、多くの人は簿記2級までの取得で十分です。
逆に言うと、簿記2級までは取得してください。
その理由を4つ以下でご紹介します。
1) 1級は費用対効果が悪い
簿記1級を取得すれば税理士試験の受験資格を得ることができます。
そのため税理士試験の受験を検討されている方には簿記1級取得は意味があります。
ただ、税理士試験の受験資格が与えられるほど難しい検定と言い換えることもできます。
その難易度は2級とは比べものにならないくらい高く、必要な勉強時間も2級が200時間程度であるのに対して、1級は1,000時間程度とも言われております。
一般のビジネスパーソンであれば2級までで十分であり、1級はコストパフォーマンスが悪いためおすすめできません。
2) 3級は基本的すぎる
3級は基本的な仕訳について学ぶことができ、会計の知識を必要とする方がまず受験するにはちょうどいい難易度です。
一方で、あくまで初級的な内容であり、実践的な内容としては少し不十分と言えます。
そのため、簿記2級までの取得が推奨されます。
3) 手ごろな難易度で実践的な知識が身につく2級
2級は3級同様に商業簿記の内容を学ぶのですが、連結会計などより発展的な内容かつ実践的な内容を学びます。
また、商業簿記だけでなく工業簿記も範囲となり、より幅広い業種に対応できる知識が身に付きます。
そのため、2級の取得は費用対効果が高くおすすめとなります。
4) 就職・転職で評価されるのは2級から
簿記を取得される方の中には就職・転職の武器にしたいという人も多いのではないでしょうか?
実際に経理などの求人を見てもらえればわかるのですが、多くの企業で求められているのは簿記2級の知識です。
この点からも簿記は2級まで取得すべきということができます。
簿記と就職・転職の関係については「簿記2級・3級は就職・転職に有利?履歴書の書き方もご紹介!」も合わせてご確認ください。
簿記講座の元運営責任者が、「講座代金(安さ)」と「講座との相性(わかりやすさ)」の観点から、おすすめ通信講座を以下の5つに絞り、メリット・デメリットについて解説してみました。
・クレアール
・フォーサイト
・ネットスクール
・CPA会計学院
・スタディング
詳細は「簿記の通信講座おすすめ5選!安さとわかりやすさで比較すると..」をご確認ください。
3. 同時取得おすすめ資格「ビジネス会計検定」
財務諸表を作成するスキルを磨くことができる簿記だけでなく、財務諸表を『分析』するスキルを磨くことができるビジネス会計検定の同時取得もおすすめです。
1) より実践的知識が身につく
経理以外の職種であれば財務諸表を実際に分析できるスキルが必要となります。
また、経理の方でも単に簿記の知識を活かして各種帳簿を作成するだけでなく、上長や経営層、あるいは外部の第3者に自社の財務数値を分析した結果を提出できるようになることは非常に重要です。
そんな財務諸表を読み解く力を養うのにビジネス会計検定はおすすめです。
2) 2級まででOK!
ビジネス会計検定も簿記と同様に2級までの取得で問題ございません。
詳細については「ビジネス会計検定は1級まで取得する必要がある??」をご参照ください。
3)比較的取得しやすい難易度
簿記検定の合格率が3級40%前後、2級20%前後であるのに対して、ビジネス会計検定の合格率は3級60%前後、2級40%前後となっております。
そのため、簿記と比べて比較的取得しやすい難易度であり、実践的な知識が身につくため、コストパフォーマンスの高い資格と言えます。
ビジネス会計検定の難易度については「ビジネス会計検定の難易度・合格率は??」をご参照ください。
4) 簿記とかぶらない日程
ビジネス会計検定の試験日は10月と3月の年2回であり、共に簿記検定とはかぶらない日程となります。
そのため、同時取得を目指して計画が立てやすい資格となります。
ビジネス会計検定の日程については「ビジネス会計検定の日程・試験日は?」をご確認ください。
4. 同時取得スケジュール
それでは簿記2級までとビジネス会計検定2級までを同時取得する際の具体的なスケジュールを、勉強を開始する月ごとに見ていきましょう。
以下は1年以内に全てを取得することを前提としております。
1) 2~4月勉強開始
・6月:簿記検定3級
・10月:ビジネス会計検定3級
・2月:簿記検定2級
・3月:ビジネス会計検定2級
【勉強スケジュール】
・~6月:簿記検定3級
・~10月:ビジネス会計検定3級
・~2月:簿記検定2級・ビジネス会計検定2級
・~3月:ビジネス会計検定2級
2・3・4月から勉強を開始する場合のスケジュールのポイントは、10月のビジネス会計検定3級受験後から2月の簿記検定2級受験までの間に、ビジネス会計検定2級も勉強しておくという点です。
2月の簿記検定2級試験までビジネス会計検定2級に手を付けなかった場合、ビジネス会計検定2級の勉強時間が足りなくなるためです。
2) 6・7月勉強開始
・10月:ビジネス会計検定3級
・11月:簿記検定3級
・2月:簿記検定2級
・3月:ビジネス会計検定2級
【勉強スケジュール】
・~10月:ビジネス会計検定3級・簿記検定3級
・~11月:簿記検定3級・簿記検定2級
・~2月:簿記検定2級・ビジネス会計検定2級
・~3月:ビジネス会計検定2級
6・7月から勉強を開始する場合のスケジュールのポイントは、それぞれの期間で次の試験の勉強もするという点です。
例えば、10月までは10月試験のビジネス会計検定3級だけをやっておくのではなく、次の11月に受ける簿記検定3級の勉強も合わせて行います。
一見大変そうに見えますが、実は組み合わせがかなり良く、同時取得しやすいスケジュールと言えます。
ビジネス会計検定3級と簿記検定3級は、同じ3級同士で難易度的に一緒に勉強しやすいです。
また、簿記検定3級と2級はステップアップとなっており相性が良く、さらに、簿記検定2級とビジネス会計検定2級も難易度的に同時に勉強しやすいというように、各期間の組み合わせがうまく対応しております。
3) 8・9月勉強開始
・11月:簿記検定3級
・2月:簿記検定2級
・3月:ビジネス会計検定3級
・10月:ビジネス会計検定2級
【勉強スケジュール】
・~11月:簿記検定3級
・~2月:簿記検定2級
・~3月:ビジネス会計検定3級
・~10月:ビジネス会計検定2級
8・9月スタートは、簿記3級⇒2級のあとにビジネス会計検定3級⇒2級といった順で勉強ができるため、比較的無理なく勉強ができるスケジュールとなっております。
ただし、ビジネス会計検定3級のあとのビジネス会計検定2級までの期間がかなり長く、間延びしてしまう可能性があるので注意が必要です。
普段あまり勉強時間がとれない方にとっては、この期間はちょうど良いかもしれません。
4) 10~1月勉強開始
・2月:簿記検定3級
・3月:ビジネス会計検定3級
・6月:簿記検定2級
・10月:ビジネス会計検定2級
【勉強スケジュール】
・~2月:簿記検定3級
・~3月:ビジネス会計検定3級
・~6月:簿記検定2級
・~10月:ビジネス会計検定2級
10~1月勉強開始のスケジュールは、各検定の難易度を考慮すると、一番バランスのとれたスケジュールとなります。
10~1月とだいぶ幅があり、10・11月スタートの方であれば最初の簿記3級まで期間があるので、全体的に勉強スケジュールを前倒しにして余裕を持つのも1つの方法です。
5) 簿記2級がポイント
いずれのケースにおいても、1年以内に全て取得するという前提のため、一番難易度の高い簿記2級を2~3か月で終わらせる計算となっております。
実際に簿記2級をこの期間で終わらせるのはかなり難しいですが、少し負荷をかけた計画にすることで、最終的にこのスケジュール通りに合格できなくても、1年半程度(1~2回不合格となる計算)で合格できる可能性をぐっと上げることができます。
簿記2級に必要な勉強期間については「簿記3級・2級の勉強時間は?一ヶ月・二ヶ月での合格は可能?」も合わせてご確認ください。
5. 終わりに
いかがでしたでしょうか?
簿記の日程をしっかりと確認して、遅滞なく申し込み手続きを行うことがまず必要となります。
そのうえで、試験の日程に沿って勉強スケジュールを立てる必要があります。
同時取得が推奨されるビジネス会計検定の日程も加味しながら、ご自身に合った勉強計画を立ててください。
6. まとめ
◆申し込み方法は商工会議所によって異なる。
◆1級は費用対効果が悪く3級は基礎的すぎるため、簿記は2級までの取得がおすすめ。
◆ビジネス会計検定とのダブルライセンスがおすすめ。
◆簿記とビジネス会計検定を同時取得する場合、一番難易度の高い簿記2級の攻略がポイント。