経理は文系・理系どちらが向いている?

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経理は文系職によく分類されていますが、本当に文系の人の方が向いているのでしょうか?

理系の人の方が実は向いているのでは?と感じたことはないでしょうか?

そこで今回は、経理は文系・理系どちらに向いているのか?について解説していきます。

後半では、理系の人が転職する場合、文系の人が転職する場合の、それぞれのポイントについても紹介します。

文系で経理を目指している人、あるいは理系の自分に経理は関係ないと思われている人、文系・理系による経理の向き不向きをしっかり把握して、経理職について今一度、就職・転職先の候補として考えてみてください。

 

 

1.「文系vs理系」7番勝負!

「文系vs理系」7番勝負!

1) 数字力

理系 Win
文系 Lose

まず初めに比較するのは「数字力」です。

数字にアレルギーがないか?という指標だと考えてください。

経理は会社の財務数値を扱う職種であるため、数字力は当然に必要となってきます。

この点に関してはやはり、理系の方が優れていると言えるでしょう。

そもそも学生時代に文系・理系を決めた際に、数字に抵抗があるかないかで判断した人も、多いのではないでしょうか?

理系の人は数字に抵抗がないというだけで、経理職として大きなアドバンテージがあります。

「好きこそものの上手なれ」の逆で、自分が数字を苦手としていた場合は、経理の仕事は少し苦戦するかもしれません。

ただ、経理業務はある程度パターン化でき、必ずしも複雑な数字を扱うわけではないので、数字が苦手だから経理になれないということでもないです。

 

2) パソコンスキル(主にExcel)

理系 Win
文系 Lose

経理に就くと、Excelでの作業は必須となります。

大企業であれば独自のシステムを、中小企業でも最近ではクラウド会計ソフトを利用してだいぶ簡便化されておりますが、個々の値の計算にExcelを使用したり、場合によってはExcelを1つの帳簿として使用しているケースが多々あります。

また、ExcelのVBAも必要に応じて組む必要があります。

文系の人でも当然にExcelを使用する機会はあるかと思いますが、理系であれば学生の時にかなり使用しているケースが多いです。

また、理系職種であるエンジニアとしてプログラミングを学んでいる人であれば、ExcelのVBAにも抵抗はないかと思います。

以上より、ここでも理系に軍配が上がります。

 

3) コミュニケーション能力

文系 Win
理系 Lose

経理にコミュニケーション能力がいるの?と思われたかもしれませんが、必要です。

経理はバックオフィスと呼ばれ、営業などのフロントオフィスなどからあがってくる情報をもとに財務諸表を作成します。

その際に、各データについてわからないことが発生したら、営業などの他部署とのコミュニケーションが必要となります。

特に、営業は予算に追われており期末に売上をねじ込もうとしますが、経理の立場でそれらが本当に当期に計上していいものなのか判断する必要があり、予算に追われている相手をいなしながら正しい数字を作るという、高度なコミュニケーションが要求されます。

また、経理が作成する財務諸表は1人で作成するものではなく、現金預金担当や売掛金担当などのそれぞれの担当を割り振り、それを集約して作成されます。

そのため、経理部内での円滑なコミュニケーションも、当然に要求されます。

このコミュニケーション能力も一概には言えませんが、文系出身者の人の方が少し高いことが多いです。

と言いますのも、文系は学生時代に理系ほどの専門知識を学ぶわけではないので、インターン・アルバイト・部活・サークルなどで人脈形成に励む傾向があり、その過程でコミュニケーション能力が磨かれるためです。

そのため、コミュニケーション能力の点では文系に軍配が上がります。

 

4) 分析力・計算力

理系 Win
文系 Lose

経理は仕訳を切り帳簿を作成して財務諸表を完成させるだけでなく、各財務数値を分析して上長や場合によっては外部の銀行などに、自社の状況をより詳細に報告することを求められます。

財務諸表に「売上○○○百万円」「利益○○○百万円 」という数値は記載されていますが、それで結局どうだったのか?良かったのか?悪かったのか?良い場合は何が良かったのか?悪い場合は何が悪かったのか?などについて、さらに詳細に分析する必要があるのです。

この際に必要となってくるのが、分析力・計算力となります。

先ほどお伝えした数字力とかぶるところはあるのですが、分析力・計算力についても理系に軍配が上がります。

理系の場合は、あらゆるデータを分析して、1つの答え・結論を求めるという作業を学生時代からこなしており、高い分析力・計算力を有している人が多いためです。

 

5) 提案力

文系 Win
理系 Lose

コミュニケーション力と少し似ておりますが、自分の考えを相手に提案する力も経理には要求されます。

絶対に正しいことであれば提案するまでもなくその方法を採用すれば良いのですが、会計の世界ではある取引に対する会計処理が複数あり、いずれも適用できる可能性があるというケースが多々発生します。

その際に、おそらくこちらが望ましい方法だという考えが自分にあっても、それを提案して採用まで持って行く力が必要となってきます。

この提案力については、文系の方が得意とするケースが多いです。

理系の人の方が理詰めでうまく提案できるのではないか?と思わるかもしれません。

しかし、理系の人が得意するのは理詰めで答えが導きだせる場合であり、理詰めをしても答えが複数ある、または答えがでないけどもいずれかの方法を採用すべき、という状況において自分なりの答えを提案するというのは、文系の方が多く経験することです。

そのため、提案力については文系の方が得意とする傾向があります。

 

6) 簿記力

文系 Win
理系 Lose

簿記の力は、当然に経理に要求されます。

これは説明不要かと思います。

そして、簿記は文系というイメージが先行しているための結果かもしれないのですが、簿記は文系の方が多く取得しております。

理系の人の方が計算力が高く簿記を勉強すればすぐに覚えられるとも考えられますが、現状では総じて文系の方が簿記力が高い(簿記ができる人数が多い)と言えます。

 

7) 英語力

文系 draw(引き分け)
理系 draw(引き分け)

日本で経理をするのに英語が必要なの?と思われるかもしれません。

確かに英語ができなくても、日本基準の財務諸表を作成するのに、大きな支障はありません。

ただ、他者と差別化を図りキャリアアップするためには、英語で最新の企業情報や会計情報を仕入れたり、US基準や国際基準もできるようになっておく必要があります。

また、日本基準で作成していても、子会社や関連会社、取引先に海外の企業がいた場合、英語でやりとりする必要性が生じます。

英語については文系・理系どちらが有利というものではなく、必要性を感じて早い時期から取り組んでいる人が有利と言えます。

 

8) まとめ

結果は文系3勝、理系3勝、引き分け1つで引き分けとなります。

ここまでお伝えしておいて何ですが、要は文系にしろ理系にしろ各人の強みを活かして取り組めば、十分経理としてやっていくことは可能です。

以下では、文系・理系それぞれが経理を目指す際におすすめの資格や、ポイントについてお伝えしていきます。

 

2. 経理を目指す文系・理系におすすめの資格

経理を目指す文系・理系におすすめの資格

1) 簿記検定

経理を目指すのであれば、とりあえず「簿記検定2級」までは取得しておいて損はないです。

自分に経理という職の適性があるかどうかを見極める上でも、簿記検定をまず勉強してみてください。

簿記については「簿記は役に立つ?必要性やメリットについてご紹介!」も合わせてご確認ください。

★簿記のおすすめ通信講座
元簿記講座の運営者である筆者が、「講座代金」と「講座との相性」の観点から、おすすめ通信講座を以下の3つに絞り、メリット・デメリットについて解説してみました。

・クレアール
・スタディング
・フォーサイト

詳細は「簿記の通信講座おすすめ3選!合格実績よりも相性が大切?」をご確認ください。

 

2) ビジネス会計検定

簿記と同じ会計資格であり、ぜひとも経理を目指す方におすすめしたいのが「ビジネス会計検定」です。

財務諸表の基礎的な知識だけでなく、安全性・収益性などの各種分析力が身につく、とても実用的な資格となります。

ビジネス会計検定につきましても簿記検定と同様に、2級までの取得を推奨します。

ビジネス会計検定の詳細については、「ビジネス会計検定とは?試験の内容をご紹介!」をご確認ください。

 

3) TOEIC

英語力を鍛えるために「TOEIC」を受験する方もいるかと思いますが、転職において点数という客観的な指標で評価される点でもおすすめです。

本質的には英語力をつけて実務に使えることが当然大事ですが、そもそも就職・転職できないと意味がありません。

そのため、客観的な指標で評価されるTOEICを受験してみるのも1つの方法です。

 

3. 理系の人が経理に転職する際のポイント

理系職種の人が経理に転職する際のポイント

1) まずは社内移動を考える

理系の人が経理になる場合、やはりハードルが高いのは事実です。

そのため、まずは今お勤めの会社内で経理に配置換えしてもらうことを検討してみてください。

同じ会社内であれば、企業側も人材を流出させるわけではないので、転職よりもハードルが低くなります。

また、給料面でも理系から経理未経験で転職するよりは、現状の給料を維持できる可能性が高いです。

自社内で経理としての経験を積んでから、転職を考えてみるのが良いかもしれません。

 

2) 小さい企業でITから経理までを一手に引き受ける

エンジニアの方や現職がIT系であれば、小さい企業の経理に転職して、経理とITを一手に引き受けることで自身の価値を出すこともできます。

自身が当たり前だと思っているITスキルや知識も、経理部ではほとんどの人が知らないということが多々あり、ITに詳しいだけで重宝されやすいです。

 

3) 専門のエージェントを使う

転職エージェントを使用する際は、単に経理・事務職専門というだけでなく、過去に理系職種の人を経理に転職させた実績のあるエージェントを使用することもポイントです

紹介実績があるエージェントであれば、どういった点がポイントだったのか?自分に本当に合っているのか?など適切なアドバイスをくれます。

 

4) 資格取得

4つ目のポイントは資格取得です。

理系の人の場合、そもそも簿記を取得していないことが多く、最低限簿記は取得しておきましょう。

未経験からの経理への転職であれば、なおさら簿記は持っておいた方がプラスに働きます。

 

5) 現職の業界の経理を目指す

経理業務は業界によって特色があります。

特定の業界で多く使われる、あるいはその業界にしか使われない専門用語や会計処理があります。

また、帳簿を作成し分析するには、その業界のビジネスの最低限の知識は必要となります。

現職と同じ業界の経理に転職する場合、その業界に勤めていたこと自体がプラスに働くことがありますので、候補の1つとして考えてみてください。

 

4. 文系の人が経理に転職する際のポイント

文系職種の人が経理に転職する際のポイント

1) 資格取得

意外かもしれませんが、文系の人の方が資格取得は必須と考えられます。

先ほど理系の人は資格を取得しておいた方が望ましいとお伝えしましたが、必須ではありません。

理系は経理の中でかなり特殊な存在であり、資格というよりは過去の職務経験で、既に差別化できております。

また、数字的な思考力は高いと判断されて、実務をやれば簿記はすぐにマスターできるだろう、と思われることもあります。

一方で、文系の人であれば周りとの差別化要素が少なく、簿記を持っていることは最低条件と判断されることが多いです。

 

2) 現職で実績を作っておく

現職が経理職であれば問題ないのですが、その他の職種の場合は実績を作っておくことが大事です。

いわゆるポテンシャル採用を目指す場合、経理とは関係ない分野でも何か突き抜けた成果を出したことを証明できれば、経理でも活躍できると判断されることがあります。

何も会社で1番の成果を出せと言っているわけではなく、部署の中の特定の月の実績や特定のプロジェクトなど、切り口1つで実績は作れますので、意識して取り組んでみてください。

 

3) 初めから高望みをしない

給料もアップして、残業も少なくなって、職場環境も良好で、、、

経理職に転職する場合にあまりに多くのことを期待し過ぎたら、いつまでたってもそのような転職先は現れません。

現状に何か不満があり転職されるケースが多いでしょうが、現状の不満点以外の部分はどこか目をつぶる必要があります。

あくまで「初めから」高望みをしないという意味であり、最終的な目標は高く設定しておいて問題ないです。

 

5. 終わりに

いかがでしたでしょうか?

経理を目指すにあたり、また、経理として働くにあたり、文系・理系の明確な優劣はないです。

つまり、誰でも経理を目指せるということです。

一生に一度の人生です。

経理に興味をもったのであれば、しっかりと情報収集をして、悔いのない選択をしてください。

 

6. まとめ

Point!

◆数字力、パソコンスキル、分析力・計算力の点では理系の方が有利。
◆コミュニケーション能力、提案力、簿記力の点では文系の方が有利。
◆簿記やビジネス会計検定の取得は文系にも理系にもおすすめ。
◆文系・理系の総合的な優劣の差はないので、誰でも経理を目指すことができる。

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