ビジネス会計検定の本試験ではA4の問題用紙と解答用紙、白紙の計算用紙(2級:A3、3級:A4)1枚が配られます。
配られるからには全て使わなくてはいけない、と思ってしまう方もいるかもしれません。
しかしビジネス会計検定試験において本当に計算用紙は必要なのでしょうか?
今回は計算用紙の必要性について解説させていただきます。
1. 総合問題は財務諸表部分を切り離す?計算用紙に転記する?
2. 計算の過程を計算用紙に記載する?
3. 自己採点のために計算用紙に解答を転記する?
4. 計算用紙は不要?
5. 普段の勉強時に使い捨ての紙を使用する!
6. 終わりに
7. まとめ
1. 総合問題は財務諸表部分を切り離す?計算用紙に転記する?
2社の財務諸表を比較したり1社の前期と当期の財務諸表を比較するなどの総合問題の場合、大問の初めの部分に以下のような前提となる財務諸表数値が与えられます。
問題ごとに財務諸表数値があるページをめくる必要があり、時間のロスになるとも考えられます。
そのため、計算用紙に必要な部分を転記する方法も考えられますが、時間がかかり逆に非効率となるためやめた方が良いです。
では、財務諸表数値部分を切り離す方法はどうでしょうか?
問題用紙は切り離せるようになっているので、切り離すこと自体は簡単です。
ただ、一度切り離すとページの順番がバラバラになり、結局余計に時間がかかってしまう可能性があるため、これもやめた方が良いです。
少し手間でもページをめくりながら毎回問題を解いていく方が効率的です。
2. 計算の過程を計算用紙に記載する?
では複雑な計算問題がでた場合、その過程を計算用紙に記載して、計算ミスを防止するのはどうでしょうか?
こちらも結論としては不要となります。
問題用紙には余白が十分あり、また、ビジネス会計検定2級までの内容であれば、複雑な計算問題は出題されないため、問題用紙の余白で十分足ります。(ビジネス会計検定3級・2級の例題については「ビジネス会計検定の例題8選で腕試し!」をご確認ください。)
さらに、計算用紙に記載した場合、見返すときにどの問題を計算用紙のどの部分に記載したかがわからなくなることもあります。
実際に私が受験した時は計算用紙を一切使用しませんでした。
総合問題の穴埋め箇所は直接問題用紙に書き込んだ方が得策です。
穴埋め箇所の数値を後からの問いに使用することもあるためです。
計算用紙を使用せずに問題用紙に全ての情報を記載していたので、見返すのも楽でした。
3. 自己採点のために計算用紙に解答を転記する?
試験後に解答速報などで自己採点をするために、自身の解答を計算用紙に転記しておくことも考えられます。
ただ、ビジネス会計検定の場合、問題用紙は持ち帰ることができ、かつ、2級までは択一問題なので、問題用紙に直接自身の解答を書き込めばそれで問題ございません。
解答速報後の動きについては「ビジネス会計検定の解答速報の結果を踏まえ取るべき行動は??」も合わせてご確認ください。
短期間でビジネス会計検定に合格したいなら、会計ショップのビジネス会計検定講座がおすすめです。
頻出論点を短時間で講義するので、効率的に合格を目指すことができます。
・3級講義時間:約15分×20回
・2級講義時間:約20分×20回
・確認テスト、予想問題つき
4. 計算用紙は不要?
それでは結局のところ計算用紙は必要なのでしょうか?
基本的には試験本番では不要となります。
しかし、以下の2つのケースにおいては使用しても良いかもしれません。
1) 電卓を忘れた際の筆算に使用
電卓は何が何でも本番に持って行くべきですが、もし万が一忘れてしまった場合は、計算用紙を使って筆算をしてください。
問題用紙の空白でもできそうに思えますが、筆算での計算間違えは簡単におきますので、この場合はきれいな計算用紙を使って慎重にやった方が良いです。
ビジネス会計検定におすすめの電卓については「ビジネス会計検定の電卓はこれで決まり!小技2選もご紹介」をご参照ください。
2) 記憶が曖昧になった時
本番で数問記憶が曖昧になる問題に遭遇するかもしれません。
その際に時間に余裕がありそうな場合は、計算用紙に書き出して記憶を整理してみてください。
「書く」というアウトプットをすることで、曖昧な記憶を言語化することができ、記憶がよみがえってきます。
ただし、あくまで時間がある場合に限ります。
5. 普段の勉強時に使い捨ての紙を使用する!
番外編となりますが、試験本番ではなく普段の勉強で計算用紙などの使い捨ての紙を使用するのは効果的です。
問題集などを解く際は1つのノートではなく、使い捨てできる紙を使用して、毎回捨てる方が記憶に定着しやすいです。
ノートを使用した場合はどうしても後から見返せるという気持ちになり、1回1回の問題集への取り組みが中途半端になりがちですが、使い捨ての紙を使用すれば解いた後は捨てるので1回1回本気で取り組まざるを得ません。
ノートは間違った箇所だけを記載した「これだけノート」を作成する際にご使用ください。(「これだけノート」の詳細については「ビジネス会計検定で使える暗記法6選をご紹介!!」をご参照ください。)
ぜひ一度試してみてください。
6. 終わりに
いかがでしたでしょうか?
事前に知っていなくても計算用紙ぐらいなら本番の会場で考えられると思われるかもしれません。
しかし、本番は1回きりで、また、いつもと違う場所・空間なので予想以上に緊張して余計なことに気を配れない可能性があります。
そのため、事前に必要な情報は収集しておいて、本番に向けてしっかりと対策をしていきましょう。
7. まとめ
◆電卓を忘れたときや記憶を呼び起こす際は計算用紙を使用してもOK。
◆普段の勉強で使い捨ての計算用紙を使用すると1回1回の集中力が上がる。