経理として日々働いていく中で、「ITスキルを身に付けたいな。。」と思うことはないでしょうか?
IT関連になるとついつい詳しい同僚に聞いて、自分で勉強することを放棄していないでしょうか?
あるいは、ITスキルについて学びたいと思っても、具体的に何を学べばいいかわからない方も多いかと思います。
そこで今回は、経理が身に付けるべきITスキルについて、お伝えしていきます。
本記事で紹介するITスキルを、1つずつでいいので、確実に身に付けていきましょう。
1. 経理にITスキルが必要な理由
2. 経理に必要なITスキル7選!
1) パソコンスキル
2) Excelスキル
3) 会計システムの操作スキル
4) 情報セキュリティスキル
5) 要件定義
6) AIやRPAに関する最低限の知識
7) 財務分析スキル
3. 終わりに
4. まとめ
1. 経理にITスキルが必要な理由
![経理にITスキルが必要な理由](https://kaikei-shop.net/wp-content/uploads/2020/01/cbf14ea01772aa8dda7ea13c181785f3_s.jpg)
1) 経理として生き残っていく
経理にITスキルが必要な1つ目の理由としては、「経理として生き残っていく」ことが挙げられます。
どの職種にも言えることですが、通常業務へのITの導入は、日進月歩で進んでおります。
経理の業務は定型作業が多く、ITを導入しやすいです。
つまり、今後も経理として働く上で、ITスキルは避けては通れなくなっております。
ITスキルを学ばないままだと、できる作業がどんどん限定され、同僚に差をつけられてしまいます。
また、子供のころからITに慣れ親しんでいるデジタルネイティブ世代が、将来経理に入ってきます。
そうなると、ますます取り残される可能性が高いです。
以上より、「経理として生き残っていく」ことは、経理にITスキルが必要な理由と言えます。
2) 業務を効率化する
経理にITスキルが必要な2つ目の理由としては、「業務を効率化する」ことが挙げられます。
そもそも会社がITを導入する理由は、業務を効率化して、より必要なことに時間を割き、業績を上げるためです。
そのため、各社員のITスキルを向上させることは、業務効率の観点から、会社にとって大きなメリットがあります。
また、個人としてもITスキルを磨いておけば、日々の業務を効率化できて、より経理としてスキルアップするために必要な作業に時間を割くことができます。
あるいは効率化した分早く帰宅して、ワークラーフバランスを充実させることも考えらえられます。
以上より、「業務を効率化する」ことは、経理にITスキルが必要な理由と言えます。
2. 経理に必要なITスキル7選!
![経理に必要なITスキル7選!](https://kaikei-shop.net/wp-content/uploads/2020/01/592478d12f053e6e588a1128ad515bdc_s.jpg)
1) パソコンスキル
1つ目の経理に必要なITスキルとしては、「パソコンスキル」が挙げられます。
もはや当たり前すぎるスキルかもしれませんが、経理と言えどもPCの操作ができないと、お話になりません。
例えば以下のようなスキルが、パソコンスキルに該当します。
・ショートカットキー
・パソコンの基本操作(アプリの起動、インターネット・メールの使用など)
おそらくこのレベルのことは、多くの方にとっては問題ないかと思いますが、自信のない方はまずは、基本的なパソコンスキルから学びなおす必要があります。
以上より、「パソコンスキル」は、経理に必要なITスキルとなります。
2) Excelスキル
2つ目の経理に必要なITスキルとしては、「Excelスキル」が挙げられます。
Excelスキルはパソコンスキルの一種とも言えますが、経理にとって必須のスキルあり、とても重要であるため、あえてパソコンスキルとは別に解説します。
Excelを帳簿として使用したり、各部署からのデータ集計に使用したり、ちょっとした計算に使用したりと、使い方は様々ですが、経理にとって必ず必要となるものです。
そしてExcelで重要になってくるのが、ショットカットキーです。
[Ctrl+C]でコピー、[Ctrl+V]でペースとなどは初歩の初歩ですが、知っているかいないかで、作業スピードに大きな差がでます。ショートカットキーについては、ネットや書籍にたくさん情報がありますので、ぜひ勉強してみてください。
1点注意していただきたいのは、使える知識を習得する必要があるということです。
Excelのショートカットキーはかなりの数ありますが、実務で使えなければ意味がありません。
逆説的ですが、使えるショートカットキーを学びたければ、ショートカットキーについて学んだ内容を実際に使ってみるのが一番です。
ショートカットキーについてこれから学ぶ段階では、実務に使えるのがどれなのかわかるはずもないため、まずは適当に学んで、学んだ内容を使ってみてください。
これを繰り返していくことで、経理実務に使えるショートカットキーが、身に付いていきます。
以上より、「Excelスキル」は、経理に必要なITスキルとなります。
Excel以外についても、覚えておいて損はありません。
おすすめは「Word」「Power Point」「Access」の3つです。
それぞれ経理実務の、以下のような場面で使用できます。
・Word:会議の議事録作成。社内連絡。
・Power Point:決算報告資料の作成。業務改善提案。
・Access:複数のExcelを使用したデータ分析。
3) 会計システムの操作スキル
3つ目の経理に必要なITスキルとしては、「会計システムの操作スキル」が挙げられます。
多くの会社が会計システムを使用して、財務諸表などの決算書類を作成しているかと思います。
一昔前であれば「勘定奉行」や「弥生会計」などの会計システムがメジャーでしたが、最近は手軽に使用できる「freee」などのクラウド会計システムが主流となりつつあります。
どの会計システムを使用するにしろ、自社が使用している会計システムの操作は当然に必要となります。
一番手っ取り早い習得方法は、実際に使ってみることです。
特に月初の忙しい時期ではなく、比較的手の空いている時期に、会計システムの機能を使い倒してみてください。
使わなければいつまでたっても覚えられませんので、まずは手を動かしてください。
普段使っていなかった機能の中に、意外に使える機能が眠っているかもしれません。
また、会計システムのベンダーによっては、機能で不便な点があった場合に問い合わせれば、個別にカスタマイズしてくれる可能性もあります。
とりあえずダメもとで問い合わせてみるのも、1つの方法です。
以上より、「会計システムの操作スキル」は、経理に必要なITスキルとなります。
今の時代は多くの会計システムがあり、会社によって使用している会計システムが異なります。
例えば、私がキャリアに応じて過去に経験した会計システムには、以下のようなものがありました。
・監査法人時代のクライアント
⇒独自の会計システム
・出向先で経理として働いていた時
⇒勘定奉行
・ベンチャー企業時代
⇒freee
4) 情報セキュリティスキル
4つ目の経理に必要なITスキルとしては、「情報セキュリティスキル」が挙げられます。
ITを導入して便利になればなるほど恐ろしいのが、情報漏洩です。
特に経理は未公表の会社の業績など機密情報を扱うため、情報セキュリティに関する知識とスキルも必要となります。
「ただでさえIT音痴なのに、セキュリティ対策なんて無理だよ。。」
と思われたかもしれませんが、何も自分で全て対策しろというわけではありません。
自分ではやれる範囲のことをやって、後はセキュリティソフトを入れておくなどの対策で大丈夫です。
例えば、以下のような対策が考えられます。
・PCのソフトウェアを更新する。
・ウィルス対策ソフトを入れる。
・送り主に心当たりがないメールは開かない。
・不用意に会社PCでホームページを閲覧しない。
・情報セキュリティマネジメントなどの資格の勉強。
以上より、「情報セキュリティスキル」は、経理に必要なITスキルとなります。
5) 要件定義
5つ目の経理に必要なITスキルとしては、「要件定義」が挙げられます。
要件定義というのは、エンジニアがシステム開発をする際に、要求者側からの「○○を△△できるようなシステムを作りたい」という要求を、具体的にシステム化するための要件に落とし込む作業を言います。
言わば、非エンジニアからの要求を、エンジニアの言語に置き換える作業となります。
「経理と何か関係あるの?」
と思われたかもしれませんが、今後は経理業務も一部自動化していく必要があり、エンジニアへの依頼の際に要件定義スキルが必要となります。
ただ、エンジニアでもないのに厳密な意味での要件定義をすることは難しいです。
そのため、あくまで経理の立場としては、要件定義の必要性やポイントを押さえておくことが大事となります。
、、、具体的に何をすればいいのか?と言えば、過去の事例を一覧化しておくことです。
過去にエンジニアに依頼したシステム開発について、例えば以下のような点を確認してみてください。
・依頼内容と実際に出来上がったシステムの仕様にどの程度差があったのか?
・上記の差はなぜ発生したのか?依頼内容が不明瞭だったのか?それともエンジニアの経理作業に対する理解が足りなかったのか?
エンジニアも経理作業については、当然詳しくないです。
そのため、要件定義にあたり経理の側では当然と思っていることでも、エンジニアにとっては当然ではないことが多々あるということは、肝に銘じておく必要があります。
以上より、「要件定義」は、経理に必要なITスキルとなります。
エンジニアの業務を理解するためにも、プログラミングを学んでみるのはおすすめです。
より具体的な要件定義ができるようになるのはもちろんのこと、日々の経理業務を効率化することができるようになります。
詳細については「経理こそプログラミングを学習すべき4つの理由!」をご参照ください。
6) AIやRPAに関する最低限の知識
6つ目の経理に必要なITスキルとしては、「AIやRPAに関する最低限の知識」が挙げられます。
「AIやRPAにより経理の仕事がなくなる」という内容を、経理にお勤めの方であれば、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
この点については、少なくとも経理の仕事がなくなることは、まずないと思います。
ただ、一部の業務がAIやRPAに代替される可能性があるのは事実ですので、AIやRPAに関する最低限の知識は経理として働く上で必要となります。
AIやRPAは何でもできるわけではなく、得意な分野と苦手な分野があります。
詳細については以下をご確認ください。
・AI:「経理はAIでなくなる!?人工知能に負けないためには??」
・RPA:「経理の将来性は?RPA導入で経理業務はどう変わる?」
以上より、「AIやRPAに関する最低限の知識」は、経理に必要なITスキルとなります。
7) 財務分析スキル
7つ目の経理に必要なITスキルとしては、「財務分析スキル」が挙げられます。
こちらは厳密に言うとITスキルではないのですが、上述のようなITスキルを習得して経理業務を効率化できても、集計した財務数値から具体的な経営課題を分析できないと、経理としての差別化は不十分です。
そのため、少なくとも経理の最終成果物である財務諸表などの決算書について、収益性や安全性・成長性などを分析できるスキルが必要となります。
財務分析スキルについては、まずは「ビジネス会計検定」で基礎を学ぶのがおすすめとなります。
ビジネス会計検定については「決算書分析の資格と言えばビジネス会計検定!」をご参照ください。
以上より、「財務分析スキル」は、経理に必要なITスキルとなります。
3. 終わりに
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経理にITスキルが求められている理由や、経理に必要な具体的なITスキルについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
一度に全てのITスキルを身に付けようと思うと無理があり、途中で挫折してしまいます。
まずは1つでいいので、本記事で紹介したITスキルを学び始めてください。
4. まとめ
◆Excelスキル。
◆会計システムの操作スキル。
◆情報セキュリティ対策。
◆要件定義。
◆AIやRPAに関する知識。
◆財務分析スキル。