公認会計士試験に合格するためには、予備校は必須です。
独学では合格できません。
ただ、予備校選びに時間をかけないでください。
そもそも、以下の5つくらいしか、選択肢がありません。
・TAC
・CPA
・LEC
・クレアール
予備校選びに割く時間があるなら、その分早く勉強を開始した方が、合格の可能性は上がります。
そこで今回は、公認会計士である筆者が、コストパフォーマンスの観点から、おすすめ予備校ベスト5を紹介していきます。
本記事を参考にして予備校を選び、今日から勉強を開始しましょう。
・公認会計士
・監査法人➡経理に出向➡ベンチャー➡自営業
・公認会計士講座の運営、販売経験あり。
1. 会計士予備校のコスパとは?
2. 公認会計士予備校ベスト5
1) CPA
2) LEC
3) クレアール
4) TAC
5) 大原
3. 公認会計士おすすめ記事
4. 終わりに
5. まとめ
1. 会計士予備校のコスパとは?
1) 予備校選びのコスパとは?
予備校選びにおける「コストパフォーマンス」とは、以下を意味しております。
・パフォーマンス:合格者数。
各項目について、順にみていきましょう。
2) 講座料金比較
各予備校の公認会計士講座の料金を比較すると、以下の通りとなります。
LEC | 278,000円 |
クレアール | 369,200円 |
CPA | 620,000円 |
TAC | 730,000円 |
大原 | 730,000円 |
*初学者向けの主なWeb通信講座の価格。
*LECは短答合格コースの価格。論文コースはプラス5万円。
3) 合格者数比較
各予備校の直近の公認会計士試験合格者数を比較すると、以下の通りとなります。
2019 | 2020 | 2021 | 2022 | |
CPA | 357 | 359 | 510 | 606 |
大原 | 470 | 399 | 397 | – |
TAC | 360 | 401 | 289 | – |
LEC | 14 | 15 | 13 | 20 |
クレアール | 11 | 11 | 10 | 4 |
*LEC、クレアール:正式な合格者数が公表されていないため、合格体験記の数を集計。
*「-」は判明次第、更新予定。
4) コスパは料金の安さも考慮
合格者数を見て「CPA、大原、TACの3択だな」と思われたでしょうか?
ただ、その判断はちょっと待ってください。
合格者数の違いは単純に、受講者数の違いに比例していると考えられます。
ここで大事なのは、「どの予備校も合格者はいる」という事実です。
よく不合格になった原因を予備校側に求める人がいますが、ほとんどの場合ただの努力不足です。
少なくとも上記5つの予備校であれば、その予備校の講師・教材を信じて継続的に勉強すれば、合格できます。
つまり、公認会計士試験の予備校選びにおけるコストパフォーマンスの高さとは、合格者数ばかりに目が行きがちですが、料金の安さもしっかりと考慮して、総合的に判断すべきと言えます。
以上を踏まえた上で、コストパフォーマンス順に、おすすめ予備校を紹介していきます。
2. 公認会計士予備校ベスト5
1) CPA

パフォーマンスの高さ:★★★★★
1番おすすめしたい公認会計士予備校は、「CPA」です。
実は前職で、CPAの公認会計士講座の、代理販売を担当しておりました。
その際に、講義・教材や受講生の反応を実際に生で確認し、公認会計士である私の目から見ても、合格するのに申し分ない内容でした。
また、CPAの先生方や代表の国見先生ともやりとりをさせていただいて、講師陣一人一人が非常に丁寧で、とても好感を持てる方々ばかりでした。
CPAの講師陣を最後まで信じて勉強を継続していけば、多くの方が合格できるでしょう。
① メリット&特徴
・合格者占有率41.6%(2022年)。
・公認会計士試験に特化した予備校。
・代表を務める国見先生の人気が高い。
・個別のフォローが非常に手厚い。
・いつでも講師に直接質問ができる。
・教材を個別に購入することができる。
・2018年にLECの有名講師が移籍。
・新宿、水道橋、梅田など校舎を拡大中。
② デメリット
・通学講座は特定の地域に絞られている。
③ 合格体験記
短答対策講義や論文対策講義の教材を講師自身で作成している点が特に良かったです。講義を聞いた際にスムーズに理解することができました。講師が必要だと思った内容に絞られているため、持ち運びのしやすい分量に収まっていたり、読み飛ばす箇所が少なかったりと、復習のしやすさも魅力の1つになっていました。
いつでもチューターに質問できるため、タイムリーに疑問を解決できる点、自分の学習スタイルに応じて質問の方法を対面・電話・メール・オンライン相談から選べる点や数多くの講師から自分に合う講師を指名して相談できる点であったり、質問や相談をできる数に制限がない点に魅力を感じました。
④ 詳細情報
・Twitter(代表の国見先生)
Tweets by cpakunimi・Youtube(合格祝賀会)
・資料請求
【CPA 資料請求】
2) LEC

パフォーマンスの高さ:★★★★☆
2番目におすすめしたい公認会計士予備校は、「LEC」です。
一番の魅力は何と言っても、20万円台で受講できる価格の安さです。
公認会計士試験は複数回受験することが想定され、講座の代金が最終的に倍以上かかる可能性があるため、圧倒的な価格の安さは大きなメリットと言えます。
また、まずは短答に特化したカリキュラムで勉強できるのも、大きな強みです。
論文を見据えて勉強することも大切ですが、現実問題として短答式試験に合格しないと先に進めず、途中でモチベーションが切れてしまうためです。
とりあえず公認会計士試験がどんなものかチャンレジしたいのであれば、LECはおすすめの予備校となります。
① メリット&特徴
・20万円台の圧倒的低価格で開始できる。
・まずは短答に絞って対策できる。
・短答受講者は論文講座を5万で受講可。
・影山先生と二ノ宮先生の人気が高い。
・初級者、上級者に分けた講師陣の配置。
・全国に校舎があり対面で相談しやすい。
・答練、模試の本番的中率が高い。
② デメリット
・公認会計士予備校の中ではマイナー。
・2018年にCPAに有名講師が移籍。
③ 合格体験記
LECの講座では出題可能性が高い分野に重点をおいた内容となっていて、短い学習期間でも合格を目指しやすい構成となっています。また、講師が各科目1人ということも一貫性のあるカリキュラムにつながっていて、学習において何を優先すべきかということで迷うことはほぼありませんでした。
会計学を学んだことがなく、自分は公認会計士としての適性があるのかまだわからない人でも、「チャレンジしてみようかな」と思える価格設定ですし、仮に良い結果に終わらなかったとしても損失が最小限に抑えられることから、あまり気負いすぎずに勉強に励むことができる点も魅力です。
④ 詳細情報
・Twitter(公認会計士講座)
Tweets by LEC_kaikeishi・Youtube(体験講義)
・資料請求
【LEC 資料請求】
3) クレアール

パフォーマンスの高さ:★★★★☆
3番目におすすめしたい公認会計士予備校は、「クレアール」です。
非常識合格法で有名なクレアール。
マイナーな予備校かと思いきや、2001年から公認会計士講座を運営しており、実績のある予備校となります。
膨大な試験範囲である公認会計士試験において、非常識合格法の出る範囲に絞った学習方法は、非常に効率的な学習を可能とします。
確保できる勉強時間が圧倒的に少ない受験生には、クレールがおすすめとなります。
① メリット&特徴
・約40万円で受講可能。
・合格に必要な範囲に絞った学習法。
・少ないインプットで合格を目指せる。
・1単元30分でスキマ時間に勉強できる。
・学習進度に応じた個別カリキュラム。
・Skypeでの相談も可能。
② デメリット
・テキストが薄く不安になりやすい。
・通学講座がない。(自習室利用は可能)
③ 合格体験記
クレアールの重要論点に絞った勉強方法があったからこそ短期間で効率的に合格することができたと思っております。的確な進捗管理・勉強アドバイスを頂けたことも合格できた大きな要因となりました。
短期間での合格を目指していたため、あらかじめ勉強内容が試験に本当に必要なものだけに絞られているのはとても魅力的でした。講師の皆様が重要論点を厳選してテキストや講義を提供してくださるので、限られた時間内でムダなく勉強したい方にとっては最適だと思います。
④ 詳細情報
・Twitter(公認会計士講座)
Tweets by crearcpa・Youtube(合格者インタビュー)
・資料請求
4) TAC

パフォーマンスの高さ:★★★★★
4番目の公認会計士予備校は、「TAC」です。
大原と並ぶ2大予備校であり、多くの受験生がまず考える選択肢かと思います。
実は私も受験生時代は、TACに通って合格しました。
実体験も踏まえて言えるのは、合格するために必要な内容は、十分含まれています。
ただ、講座料金は高いです。
私のように複数回受験となることを考えた場合、100万円以上のお金がかかり、途中で断念してしまう人も多いと言えます。
1~2年間を勉強に捧げて、一発合格しか考えないという覚悟のある方であれば、TACを選択してみても良いかもしれません。
① メリット&特徴
・最大手の信頼感&有名な講師陣。
・安定した合格実績。
・全国に校舎があり自習室利用できる。
・受講者数が多く受験仲間を作りやすい。
・合格後の就職までサポート。
② デメリット
・講座料金が高い。
・アクセス答練など、やるべきことが多い。
③ 合格体験記
TACでは受付スタッフ・講師ともに、本当に親切な方ばかりで常に安心して、学習ができる環境がありました。また本試験が終わった後、就職活動におけるサポートも非常に充実していて総合的に素晴らしいものでした。
入門・基礎期は計算科目に集中できるため、早い段階から得点源となる基礎固めができました。また、上級期の答練は科目毎にバランスよく組み込まれており、TACのカリキュラムに沿って学習を進めることでバランスのとれた学習を行うことができました。
④ 詳細情報
・Twitter(公認会計士講座)
Tweets by TAC_CPA・Youtube(合格祝賀会)
・資料請求
【TAC 資料請求】
5) 大原

パフォーマンスの高さ:★★★★★
5番目の公認会計士予備校は、「大原」です。
TACと並ぶ2大予備校であり、多数の合格者を輩出してきた予備校となります。
基本的な内容はTACと似ており、講座料金が高い点が、特徴として挙げられます。
通学の授業やクラス・担任制を、Webライブ配信を用いてオンラインで可能とした「オンライン校」を開校するなど、新たな取り組みも注目されています。
大原かTACかで迷った場合は、近くの校舎に行ってみて、校舎の雰囲気やスタッフの対応などを、実際に見比べてみると良いでしょう。
① メリット&特徴
・実績豊富な講師陣。
・全国に校舎があり通学しやすい。
・Webライブによる臨場感のある授業
・ステップ答練による計算力の強化
・理解にポイントを絞った教材。
・最適な学習環境へのこだわり。
② デメリット
・講座料金が高い。
・各種テストや答練などの量が多い。
③ 合格体験記
大原の答練は驚くほどの量ですが、そのぶん確実に力を伸ばせます。的中率も高く、特に企業法がすごかったですね。
大原のVOD授業は、とてもわかりやすいです。不明点は電話で聞けるので、迷惑じゃないかと思うくらい何度も質問しました。先生はいつも丁寧に教えてくれてありがたかったですね。
④ 詳細情報
・Twitter(公認会計士講座)
Tweets by o_hara_kaikei・Youtube(Webライブ)
・資料請求
【大原 資料請求
】
おすすめの公認会計士予備校について紹介してきましたが、上記はあくまで講座の比較となり、模試の場合は話が異なります。
と言いますのも、模試の場合は受講生数が多い方が、比較対象となる人が増えて、自分の正確な実力を測ることができるためです。
また、多数の人が受験する模試の内容を押さえておけば、本番で模試と同じ内容が出題されて、自分だけ損をすることもありません。
その意味で、模試は「大原」「TAC」「CPA」の3つの中から、選ぶべきと言えます。
3. 公認会計士おすすめ記事
ここでは、公認会計士・公認会計士試験について、以下の5つの切り口で解説した記事を、それぞれ紹介しておりますので、興味のある記事がありましたら、ぜひご一読ください。
2) 勉強時間
3) 勉強法
4) 短答式試験
5) 公認会計士の年収
1) 公認会計士とは?
そもそも皆様が目指されている公認会計士とは何なのか?といった点について、以下の4点を中心にお伝えしております。
・会計資格の最高峰資格である。
・独占業務の財務諸表監査とは何なのか?
・年収が安定している。
・多様なキャリアプラン。
また、キャリアプランについては、監査業務・コンサルティング業務・税理士業務・経理・ベンチャーCFO・自営業/起業のそれぞれに分けて、詳しく解説しております。
2) 勉強時間
一般的に、公認会計士試験合格に必要な勉強時間は、3,000時間程度と言われております。
しかし、私はその3倍の9,000時間かかりました。
本記事では、まずそもそもなぜ一般的に3,000時間と言われているのか?といった点について解説した上で、私の9,000時間の受験体験談について、お伝えしております。
「公認会計士試験の勉強時間は3,000時間?私は3倍必要でした」
3) 勉強法
私の受験経験談を踏まえ、公認会計士試験合格に必要な、以下の7つの勉強法について解説しております。
・予備校選びに時間をかけない。
・同じ教材を何度も繰り返す。
・受験仲間を作らない。
・お金よりも時間に投資する。
・ある程度山を掛ける。
・習慣を確立する。
・勉強法を探すより手を動かす。
「公認会計士の勉強法7選!私と同じ失敗をしないために伝えたいこと」
4) 短答式試験
短答式試験に4回目で合格した私の体験談をお伝えした上で、以下の3つの短答攻略のポイントについて解説した記事となります。
・解答スピードを上げる。
・苦手科目を作らない。
・模試を受ける。
「公認会計士の短答式試験に4回目で合格した私の体験談&攻略法3選」
5) 公認会計士の年収
公認会計士を目指す上で1つのモチベーションとなるのが、合格後の年収ではないでしょうか?
本記事では、監査法人トーマツ時代の実際の私の年収(以下参照)について、詳細をお伝えしております。
・1年目:520万円
・2年目:700万円
・3年目:600万円
・4年目:550万円
「公認会計士の年収の現実とは?トーマツの場合は・・・万円でした!」
4. 終わりに

コストパフォーマンスの観点から、おすすめの公認会計士予備校についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
冒頭でもお伝えしたように、一番大切なのは「予備校選びに時間を使わないこと」です。
本記事の内容をもとに、まずは資料請求して講座内容を確認し、できるだけ早く勉強を開始しましょう。
5. まとめ
◆コスパNo2. LEC
◆コスパNo3. クレアール
◆コスパNo4. TAC
◆コスパNo5. 大原