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公認会計士試験に合格するためには、資格スクールは必須です。
独学では合格できません。
ただ、スクール選びに時間をかけないでください。
そもそも、以下の5つくらいしか、選択肢がありません。
・大原
・TAC
・LEC
・クレアール
スクール選びに割く時間があるなら、その分早く勉強を開始した方が、合格の可能性は上がります。
そこで今回は、元公認会計士講座の運営責任者であり、現役の公認会計士である筆者が、コストパフォーマンス(費用と合格者数)の観点からスクールを比較して、おすすめベスト5を紹介していきます。
本記事を参考にしてスクールを選び、今日から勉強を開始しましょう。
1. 講座費用と合格者数の比較
1) 講座費用の比較
2) 合格者数の比較
3) コスパは費用も大切
2. 公認会計士スクールベスト5
1) CPA会計学院
2) LEC
3) クレアール
4) TAC
5) 大原
3. スクール選びのFAQ
1) 通信or通学講座どっちがいい?
2) 教育訓練給付制度は利用できる?
3) お金がない場合は奨学金がある?
4) テキストだけ買うのは無理?
5) 学生と社会人でおすすめは違う?
6) ダブルスクールは可能?
7) 無料の公認会計士講座はないの?
8) 合格体験記は読んだほうがいい?
9) スクールはいつから入るべき?
4. 公認会計士おすすめ記事
5. 終わりに
6. まとめ
1. 講座費用と合格者数の比較
スクール選びにおける「コストパフォーマンス」とは、以下を意味しております。
・パフォーマンス:合格者数
各項目について、順にみていきましょう。
1) 講座費用の比較
各スクールの公認会計士講座の費用を比較すると、以下の通りとなります。
スクール | 講座費用 (2024年9月) |
LEC | 238,000円 |
クレアール | 432,000円 |
CPA会計学院 | 720,000円 |
TAC | 730,000円 |
大原 | 760,000円 |
*初学者向けの主なWeb通信講座の価格。
*LECは短答合格コースの価格。論文コースはプラス5万円。
2) 合格者数の比較
各スクールの直近の公認会計士試験合格者数を比較すると、以下の通りとなります。
2020 | 2021 | 2022 | 2023 | |
CPA 会計学院 |
359 | 510 | 606 | 786 |
TAC | 401 | 289 | 410 | 345 |
大原 | 399 | 397 | 334 | 308 |
LEC | 15 | 13 | 23 | 28 |
クレアール | 11 | 10 | 6 | 10 |
*LEC、クレアール:正式な合格者数が公表されていないため、合格体験記の数を集計。
3) コスパは費用も大切
合格者数を見て「CPA会計学院、TAC、大原の3択だな」と思われたでしょうか?
ただ、その判断はちょっと待ってください。
合格者数の違いは単純に、受講者数の違いに比例していると考えられます。
ここで大事なのは、「どのスクールも合格者はいる」という事実です。
よく不合格になった原因をスクール側に求める人がいますが、ほとんどの場合ただの努力不足です。
少なくとも上記5つのスクールであれば、そのスクールの講師・教材を信じて継続的に勉強すれば、合格できます。
つまり、公認会計士試験のスクール選びにおけるコストパフォーマンスの高さとは、合格者数ばかりに目が行きがちですが、費用の安さもしっかりと考慮して、総合的に判断すべきといえます。
以上を踏まえた上で、コストパフォーマンス順に、おすすめスクールを紹介していきます。
2. 公認会計士スクールベスト5
1) CPA会計学院
パフォーマンスの高さ:★★★★★⁺⁺
1番おすすめしたい公認会計士スクールは、「CPA会計学院」です。
実は前職で、CPA会計学院の公認会計士講座の、代理販売を担当しておりました。
その際に、講義・教材や受講生の反応を実際に生で確認し、公認会計士である私の目から見ても、合格するのに申し分ない内容でした。
また、CPA会計学院の先生方や代表の国見先生ともやりとりをさせていただいて、講師陣一人一人が非常に丁寧で、とても好感を持てる方々ばかりでした。
CPA会計学院の講師陣を最後まで信じて勉強を継続していけば、多くの方が合格できるでしょう。
① メリット&特徴
・合格者占有率50.9%(2023年)。
・業界No.1の合格者数786名(2023年)。
・公認会計士試験に特化したスクール。
・代表を務める国見先生の人気が高い。
・個別のフォローが非常に手厚い。
・いつでも講師に直接質問ができる。
・2018年にLECの有名講師が移籍。
・新宿、水道橋、大阪梅田など校舎拡大中。
(5校舎、10ラウンジを運営)
・CPAバーチャル校での交流も可能。
・CPAラーニングなら簿記1級まで無料。
② デメリット
・通学講座は特定の地域に絞られている。
・ここ数年で講座費用が高くなっている。
③ CPA会計学院のFAQ
A. フォロー体制の充実度。
来校、電話、Zoom、メールで講師や合格者チューターに相談が可能であり、特に合格者チューターは各校舎に常駐していて、予約なしでいつでも質問できます。
また、受講生交流会など他の受講生と触れ合い、モチベーションアップにつながる機会も設けられています。
さらに、2023年6月から「CPAバーチャル校」を開校しており、バーチャル空間で受講生や講師、チューターと触れ合うことが可能となりました。
その他にも、iPadや女性専用席が用意されている無料の自習室など、徹底したフォロー体制が、最多の合格者数の一因となっています。
④ 合格体験記
短答対策講義や論文対策講義の教材を講師自身で作成している点が特に良かったです。講義を聞いた際にスムーズに理解することができました。講師が必要だと思った内容に絞られているため、持ち運びのしやすい分量に収まっていたり、読み飛ばす箇所が少なかったりと、復習のしやすさも魅力の1つになっていました。
いつでもチューターに質問できるため、タイムリーに疑問を解決できる点、自分の学習スタイルに応じて質問の方法を対面・電話・メール・オンライン相談から選べる点や数多くの講師から自分に合う講師を指名して相談できる点であったり、質問や相談をできる数に制限がない点に魅力を感じました。
⑤ 詳細情報
・Youtube(合格祝賀会)
2) LEC
パフォーマンスの高さ:★★★★☆
2番目におすすめしたい公認会計士スクールは、「LEC」です。
一番の魅力は何と言っても、20万円台で受講できる価格の安さです。
公認会計士試験は複数回受験することが想定され、講座の代金が最終的に倍以上かかる可能性があるため、圧倒的な価格の安さは大きなメリットといえます。
また、まずは短答に特化したカリキュラムで勉強できるのも、大きな強みです。
論文を見据えて勉強することも大切ですが、現実問題として短答式試験に合格しないと先に進めず、途中でモチベーションが切れてしまうためです。
とりあえず公認会計士試験がどんなものかチャンレジしたいのであれば、LECはおすすめのスクールとなります。
① メリット&特徴
・20万円台の圧倒的低価格で開始できる。
・まずは短答に絞って対策できる。
・短答受講者は論文講座を5万で受講可。
・影山先生と二ノ宮先生の人気が高い。
・初級者、上級者に分けた講師陣の配置。
・全国に校舎があり対面で相談しやすい。
・答練、模試の本番的中率が高い。
・仕事と両立できるカリキュラム。
・講座開講から約30年の歴史がある。
② デメリット
・2018年にCPA会計学院に有名講師移籍。
・短答特化のため論文の最短合格が困難。
・母集団が少なく模試で実力が測りづらい。
・歴史のわりにマイナーな会計士スクール。
③ LECのFAQ
A. リスクもあるがメリットも大きい。
短答に特化すると、短答合格後のわずかな期間で論文を仕上げるのが困難となり、最終合格までの期間が長期化したり、短答に特化している人が少なく、ベンチマークとなる人を見つけづらい、といったリスクがあります。
一方で、勉強する科目数や内容を減らすことで効率的に勉強ができ、モチベーションを維持しやすいなど、特に仕事との両立で時間が限られる社会人にとって、短答特化はメリットが大きいといえます。
④ 合格体験記
LECの講座では出題可能性が高い分野に重点をおいた内容となっていて、短い学習期間でも合格を目指しやすい構成となっています。また、講師が各科目1人ということも一貫性のあるカリキュラムにつながっていて、学習において何を優先すべきかということで迷うことはほぼありませんでした。
会計学を学んだことがなく、自分は公認会計士としての適性があるのかまだわからない人でも、「チャレンジしてみようかな」と思える価格設定ですし、仮に良い結果に終わらなかったとしても損失が最小限に抑えられることから、あまり気負いすぎずに勉強に励むことができる点も魅力です。
⑤ 詳細情報
・Youtube(体験講義)
3) クレアール
パフォーマンスの高さ:★★★★☆
3番目の公認会計士スクールは、「クレアール」です。
非常識合格法で有名なクレアール。
マイナーなスクールかと思いきや、2001年から公認会計士講座を運営しており、実績のあるスクールとなります。
膨大な試験範囲である公認会計士試験において、非常識合格法の出る範囲に絞った学習方法は、非常に効率的な学習を可能とします。
確保できる勉強時間が圧倒的に少ない受験生には、クレアールがおすすめとなります。
① メリット&特徴
・約40万円で受講可能。
・合格者の半数以上が社会人受験生。
・合格に必要な範囲に絞った学習法。
・少ないインプットで合格を目指せる。
・1単元30分でスキマ時間に勉強できる。
・学習進度に応じた個別カリキュラム。
・簿記1級まで学習するカリキュラム。
・Skypeでの相談も可能。
・最長5年のコース設定。
② デメリット
・テキストが薄く不安になりやすい。
・通学講座がない。
・向き不向きがはっきりわかれやすい。
・講師が少なくサポート体制が弱い。
③ クレアールのFAQ
A. 合格できる可能性は十分ある。
受験生の一定割合が解けるような、重要な論点を1問も落とさなければ合格は十分可能であるため、重要論点に絞って勉強するのは理にかなっています。
そもそも重要論点だけでも想像以上の勉強量が必要となるため、クレアールのテキスト&問題集をやり切るだけで、普通は精一杯です。
クレアールで勉強する場合は、本番で知らない論点が出たら運が悪かったくらいの気持ちで勉強したほうが、結果的に早く合格できます。
④ 合格体験記
クレアールの重要論点に絞った勉強方法があったからこそ短期間で効率的に合格することができたと思っております。的確な進捗管理・勉強アドバイスを頂けたことも合格できた大きな要因となりました。
短期間での合格を目指していたため、あらかじめ勉強内容が試験に本当に必要なものだけに絞られているのはとても魅力的でした。講師の皆様が重要論点を厳選してテキストや講義を提供してくださるので、限られた時間内でムダなく勉強したい方にとっては最適だと思います。
⑤ 詳細情報
・Youtube(合格者インタビュー)
4) TAC
パフォーマンスの高さ:★★★★★
4番目の公認会計士スクールは、「TAC」です。
大原と並ぶ2大スクールであり、多くの受験生がまず考える選択肢かと思います。
実は私も受験生時代は、TACに通って合格しました。
実体験も踏まえていえるのは、合格するために必要な内容は、十分含まれています。
ただ、講座料金は高いです。
私のように複数回受験となることを考えた場合、100万円以上のお金がかかり、途中で断念してしまう人も多いといえます。
1~2年間を勉強に捧げて、一発合格しか考えないという覚悟のある方であれば、TACを選択してみても良いかもしれません。
① メリット&特徴
・最大手の信頼感&有名な講師陣。
・安定した合格実績。
・全国に校舎があり自習室利用できる。
・受講者数が多く受験仲間を作りやすい。
・2023年カリキュラム修了者合格率76.1%。
・地方でも通学講座が利用できる。
・アクセス答練など豊富なアウトプット。
・母集団が多く模試で実力が測りやすい。
・合格後の就職までサポート。
② デメリット
・講座料金が高い。
・アクセス答練など、やるべきことが多い。
・講師への質問機会が多くない。
③ TACのFAQ
A. アクセス答練を生で受けられる。
通学講座を検討する場合、校舎が全国にあるTACか大原が候補になりやすいです。
しかし、生の講義が受講できるのは一部の校舎に限定され、多くの校舎ではビデオブースで講義を視聴する形式になり、通学講座のメリットを感じにくいかもしれません。
そんなTACの通学講座にも、実は1つ大きなメリットがあります。
アクセス答練を、生で受けられることです。
アクセス答練を本番さながらの緊張感で積み重ねていけば、合格に必要な力が確実についていくので、通学講座の大きなメリットといえます。
④ 合格体験記
TACでは受付スタッフ・講師ともに、本当に親切な方ばかりで常に安心して、学習ができる環境がありました。また本試験が終わった後、就職活動におけるサポートも非常に充実していて総合的に素晴らしいものでした。
入門・基礎期は計算科目に集中できるため、早い段階から得点源となる基礎固めができました。また、上級期の答練は科目毎にバランスよく組み込まれており、TACのカリキュラムに沿って学習を進めることでバランスのとれた学習を行うことができました。
⑤ 詳細情報
・Youtube(合格祝賀会)
5) 大原
パフォーマンスの高さ:★★★★★
5番目の公認会計士スクールは、「大原」です。
TACと並ぶ2大スクールであり、多数の合格者を輩出してきたスクールとなります。
基本的な内容はTACと似ており、講座料金が高い点が、特徴として挙げられます。
通学講座の授業やクラス・担任制を、Webライブ配信を用いてオンラインで可能とした「オンライン校」を開校するなど、新たな取り組みも注目されています。
大原かTACかで迷った場合は、近くの校舎に行ってみて、校舎の雰囲気やスタッフの対応などを、実際に見比べてみると良いでしょう。
① メリット&特徴
・実績豊富な講師陣。
・一発合格者が多い。(2022年183名)
・Webライブによる臨場感のある授業。
・全国各地で通学講座が利用できる。
・講師の常勤率が高く質問しやすい。
・ステップ答練による計算力の強化。
・理解にポイントを絞った教材。
・最適な学習環境へのこだわり。
② デメリット
・講座料金が高い。
・各種テストや答練などの量が多い。
③ 大原のFAQ
A. 常勤講師比率が90%以上。
大原とTACの通学講座の違いの1つに、常勤講師の割合が挙げられます。
大原は90%以上の高い常勤講師比率を誇っており、講師に質問しやすく、学習計画も講師と相談しながら立てることが可能です。
講義や教材作成を担当する講師に直接質問できるのは、公認会計士試験合格に向けて、大きなメリットといえます。
④ 合格体験記
大原の答練は驚くほどの量ですが、そのぶん確実に力を伸ばせます。的中率も高く、特に企業法がすごかったですね。
大原のVOD授業は、とてもわかりやすいです。不明点は電話で聞けるので、迷惑じゃないかと思うくらい何度も質問しました。先生はいつも丁寧に教えてくれてありがたかったですね。
⑤ 詳細情報
・Youtube(Webライブ)
おすすめの公認会計士スクールについて紹介してきましたが、上記はあくまで講座の比較となり、模試の場合は話が異なります。
と言いますのも、模試の場合は受講生数が多い方が、比較対象となる人が増えて、自分の正確な実力を測ることができるためです。
また、多数の人が受験する模試の内容を押さえておけば、本番で模試と同じ内容が出題されて、自分だけ損をすることもありません。
その意味で、模試は「大原」「TAC」「CPA会計学院」の3つの中から、選ぶべきといえます。
3. スクール選びのFAQ
1) 通信or通学講座どっちがいい?
公認会計士試験に合格するためには、数年単位で勉強し続ける必要があります。
同じ時間に、同じ教室で、1度しかない通学講座を受講し続けるのは、想像以上に大変です。
そのため、自宅やカフェ、図書館など「どこでも」視聴でき、集中できる早朝や時間を確保しやすい昼休憩など「いつでも」視聴でき、わかりにくい箇所は「何度でも」視聴できる通信講座がおすすめです。
また、通学講座の場合は、講師にすぐ質問ができるがゆえに答えを考える力が落ちやすく、受験仲間ができておしゃべりに時間を取られたり、スクールに通うこと自体が目的化してしまうリスクもあるので、注意が必要です。
2) 教育訓練給付制度は利用できる?
教育訓練給付制度(一般教育訓練)を利用すれば、講座費用の20%(上限10万円)がハローワークより支給されます。
通信講座の場合、課題の提出率や修了テストの得点が一定以上でないと認定されませんが、費用が非常に高額な公認会計士講座において、利用しない手はありません。
しかし2024年9月現在、教育訓練給付制度を利用できる初学者向けの通信講座は、残念ながらありません。
教育訓練給付制度の指定講座の検索システムで「公認会計士」と入力すれば、最新の情報を検索することができます。
現在はクレアールの「上級ストレートコースW受験型[Aクラス]」「上級春短答・論文ストレートコース」のみが公認会計士講座で対象となっており、その他は全てUSCPA(米国公認会計士)の講座です。
3) お金がない場合は奨学金がある?
お金がない人のために、各スクールとも以下の奨学金制度を用意しております。
スクール | 貸与 or給付 |
選抜 方法 |
貸与率 給付率 |
CPA 会計学院 |
無利子 の貸与 |
課題 提出 |
100% |
LEC | 給付 | テスト | ~80% |
TAC | 給付 | テスト | ~80% |
大原 | 給付 | テスト | ~50% |
クレアール | 給付 | 課題 提出 |
~35% |
奨学金には将来的に返済義務がある「貸与型」と、返済不要の「給付型」があります。
給付型は実質的には、講座費用の割引となります。
LEC、TAC、大原が実施している選抜「テスト」は、学習経験者が対象の得点率に応じた割引となり、かつ割引対象の講座は直近の試験に対応した講座なので、初学者には難しいです。
クレアールは初心者対象の「課題提出」(課題例:公認会計士を目指した理由)ですが、最大の割引率でもLECの通常料金と同額程度であるため、クレアールの奨学金に挑戦するのであれば、始めからLECを選んだほうが、労力が少なくてすみます。
以上より、お金がない場合は、LECの講座費用を支払えるならLEC、LECの講座費用を支払えないなら、CPA会計学院の無利子の全額貸与を選択することとなります。
ただし、CPA会計学院の全額貸与は、試験に不合格の場合でも、3年後から毎月の返済が始まる点に注意が必要です。
(CPA会計学院は贈与型奨学金制度を、2023年より小規模な範囲で試験運用しており、将来的に適用範囲が拡大される見込みです。)
4) テキストだけ買うのは無理?
各スクールのテキストだけを個別に購入して独学で勉強したい、あるいはメインのスクールとは別に苦手科目だけ他のスクールのテキストも利用したい、と考える人もいるかと思います。
しかし現在は、テキストだけを個別に購入できるスクールはありません。
2021年までは、CPA会計学院のみテキストだけを個別販売しておりましたが、現在は終了しております。
そもそも独学での合格は現実的ではなく、また複数のスクールの教材に手をだしてどれも中途半端になるよりも、1つのスクールの教材をやり切るほうが合格可能性は上がります。
安くはない金額ですが、最終的に合格して公認会計士として働くことができれば、間違いなく回収できる金額なので、スクールの講座に申し込んだほうが賢明です。
5) 学生と社会人でおすすめは違う?
社会人と比べて勉強時間を確保しやすい学生には、ここ数年の合格実績が一番高い「CPA会計学院」がおすすめです。
1~2年の間しっかりと勉強時間を確保することで、一発合格を狙うことが可能です。
一時期は受講生の大半が学生であったため、学生向けの勉強スケジュールや勉強方法などについて熟知している点も、大きな魅力です。
一方で、勉強時間があまり確保できない社会人の場合は、「LEC」を選択して、短答式試験に特化するのがおすすめです。
短答式試験に特化することで、論文式試験の勉強や、租税法・選択科目の勉強が一旦不要となるため、少ない時間でも効率的に勉強できます。
また、短答式試験の合格可能性を上げることができるため、仕事との両立でモチベーションの維持が難しい社会人におすすめといえます。
6) ダブルスクールは可能?
大学と公認会計士スクールのダブルスクールは本当に可能か、不安になる人も多いです。
ダブルスクールが難しければ、大学を辞めて(あるいは休学して)、公認会計士試験に専念することとなります。
結論としては、ダブルスクールは十分可能です。
例えば、2023年の公認会計士試験の合格者に占める大学生の割合は44%となり、合格者の約半数がダブルスクールで合格しています。
もちろん、大学4年生と2年生とでは状況が異なり、学部によっても違いがあり、休学して専念している人もいますが、ダブルスクールが十分可能であることに変わりはありません。
また、社会人で働きながら合格している人も多数おり、ダブルスクールよりもさらに過酷な状況でも合格できているため、この点からもダブルスクールは十分可能だといえます。
7) 無料の公認会計士講座はないの?
公認会計士試験の特定の分野について、Youtubeなどで無料の解説が公開されていることはありますが、全てが無料の公認会計士講座はありません。
一方で、簿記3級、2級、1級はCPA会計学院の「CPAラーニング」で、無料公開されています。
そのため、とありえず無料で簿記1級まで勉強して、その後、公認会計士講座を検討する方法も考えられます。
しかし、公認会計士を目指すことを決めているのであれば、始めから公認会計士講座に申し込んだほうがいいです。
簿記1級と公認会計士試験の簿記は、内容がかなりかぶっていますが、まったく同じというわけではなく、似て非なるものです。
そのため、簿記1級を先に勉強したとしても、公認会計士試験用に簿記を再度勉強する必要があり、2度手間です。
また、無料だからとダラダラ勉強してしまい、勉強期間が長期化してしまう可能性もあります。
8) 合格体験記は読んだほうがいい?
スクールの評判や勉強方法を探るために、合格体験記を読みたくなる気持ちはわかりますが、読まなくても合格に影響はないです。
前述の通り、本記事で紹介しているスクールであれば、評判がどうであれスクールを信じてしっかりと勉強すれば、合格できる可能性は十分にあります。
また、勉強方法は無数にあり、合格体験記のどの勉強方法が自分に合うかわかりません。
そもそも、合格体験記に載っているのは、あくまで一部の受講生です。
自分に合う勉強方法が知りたければ、スクールに直接相談する方が確実です。
9) スクールはいつから入るべき?
覚悟が決まったら講座を申し込む、と考える人も多いですが、覚悟を決めることで申し込めるようになるのではなく、申し込むことで覚悟が決まるものです。
であれば、1日でも早く申し込んで、勉強時間を増やす方が賢明といえます。
また、私自身もそうだったのですが、まずはお金を貯めてから講座を申し込む、という人も一定数います。
一見するとまともな理由ですが、自分で貯めたお金であれば、仮に途中で挫折しても負い目が少ない、といった逃げの姿勢になっていないでしょうか?
本当に講座費用を支払うお金がないのか?親やパートナーなど借りる宛はないか?といった点を再度考えてみてください。
4. 公認会計士おすすめ記事
ここでは、公認会計士・公認会計士試験について、以下の5つの切り口で解説した記事を、それぞれ紹介しておりますので、興味のある記事がありましたら、ぜひご一読ください。
2) 勉強時間
3) 勉強法
4) 短答式試験
5) 公認会計士の年収
1) 公認会計士とは?
そもそも皆様が目指されている公認会計士とは何なのか?といった点について、以下の4点を中心にお伝えしております。
・会計資格の最高峰資格である。
・独占業務の財務諸表監査とは何なのか?
・年収が安定している。
・多様なキャリアプラン。
また、キャリアプランについては、監査業務・コンサルティング業務・税理士業務・経理・ベンチャーCFO・自営業/起業のそれぞれに分けて、詳しく解説しております。
2) 勉強時間
一般的に、公認会計士試験合格に必要な勉強時間は、3,000時間程度と言われております。
しかし、私はその3倍の9,000時間かかりました。
本記事では、まずそもそもなぜ一般的に3,000時間と言われているのか?といった点について解説した上で、私の9,000時間の受験体験談について、お伝えしております。
「公認会計士試験の勉強時間は3,000時間?私は3倍必要でした」
3) 勉強法
私の受験経験談を踏まえ、公認会計士試験合格に必要な、以下の7つの勉強法について解説しております。
・予備校選びに時間をかけない。
・同じ教材を何度も繰り返す。
・受験仲間を作らない。
・お金よりも時間に投資する。
・ある程度山を掛ける。
・習慣を確立する。
・勉強法を探すより手を動かす。
「公認会計士の勉強法7選!私と同じ失敗をしないために伝えたいこと」
4) 短答式試験
短答式試験に4回目で合格した私の体験談をお伝えした上で、以下の3つの短答攻略のポイントについて解説した記事となります。
・解答スピードを上げる。
・苦手科目を作らない。
・模試を受ける。
「公認会計士の短答式試験に4回目で合格した私の体験談&攻略法3選」
5) 公認会計士の年収
公認会計士を目指す上で1つのモチベーションとなるのが、合格後の年収ではないでしょうか?
本記事では、監査法人トーマツ時代の実際の私の年収(以下参照)について、詳細をお伝えしております。
・1年目:520万円
・2年目:700万円
・3年目:600万円
・4年目:550万円
「公認会計士の年収の現実とは?トーマツの場合は・・・万円でした!」
5. 終わりに
コストパフォーマンスの観点から、おすすめの公認会計士スクールについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
冒頭でもお伝えしたように、一番大切なのは「スクール選びに時間を使わないこと」です。
本記事の内容をもとに、まずは資料請求して講座内容を確認し、できるだけ早く勉強を開始しましょう。
6. まとめ
◆コスパNo2. LEC
◆コスパNo3. クレアール
◆コスパNo4. TAC
◆コスパNo5. 大原