理系の人が公認会計士を目指すメリット・デメリット

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公認会計士と聞くと、文系の職業だと思っている人も、多いかもしれません。

そのため、理系で公認会計士に興味を持った人の中には、「自分は理系だから。。」といった理由で、目指すのをためらう人もいます。

ただ、理系出身の公認会計士も、当然に存在します。

実際に私も一緒に働いたことがあり、理系だからこその強みを発揮していました。

そこで今回は、理系の人が公認会計士を目指すメリット・デメリットについて、実体験も踏まえながらお伝えしていきます。

【筆者の情報】
・公認会計士のマツタロウ
・前職で公認会計士講座の責任者を担当
・大手監査法人→経理部に出向
 →教育×ITベンチャー→自営業

 

 

1. 会計士は理系と文系どっちが多い?

会計士は理系と文系どっちが多い?

1) 公表されているデータはない

まず初めに、実際に公認会計士は文系と理系どちらが多いのか?といった点について、見ていきましょう。

この点、公認会計士協会が公表している試験結果や公認会計士登録者のデータの中に、出身学部の統計データをとったものは見当たりません。

そのため、正確な割合はわかりませんが、圧倒的に文系の方が多いかと思います。

その理由について、実体験をもとに次項で解説します。

 

2) 圧倒的に文系が多い

公認会計士に文系が圧倒的に多いと考える1つ目の理由としては、実際に私が受験生時代に公認会計士試験を受験している学生の多くが、経済学部などの文系学部だった点が挙げられます。

合格者の半数以上が学生であるため、学生受験生の多くが文系出身者であることは、合格者の多くが文系出身者である可能性を示唆しております。

また、2つ目の理由としては、私が監査法人の時に在籍していたチームも、ほとんどが文系出身者だった点が挙げられます。

20名程度のうち、理系出身は2名程度でした。

感覚的には、公認会計士全体のうち、「9割文系、1割理系」といったところかと思います。

 

2. 理系が会計士を目指すメリット

理系が会計士を目指すメリット

それでは、理系の人が公認会計士を目指すメリットについて、順に見ていきましょう。

 

1) 理系分野の監査を強みにできる

理系の人が公認会計士を目指す1つ目のメリットとしては、「理系分野の監査を強みにできる」ことが考えらえます。

前述の通り公認会計士業界には文系出身者が多い反面、公認会計士が所属する監査法人は、理系分野を専門とする多くの企業を、クライアントとして抱えています。

そして、監査を行う際には、クライアント企業のビジネスに対する理解が必須です。

理系出身者は自分の専門分野を持っているため、その分野を専門とする企業の監査に従事すれば、他の会計士以上にクライアント企業のビジネスを理解することができます。

例えば、太陽光発電に関して大学で学んだ人が、太陽光発電の会社の監査に従事することで、より専門的な視点から監査を行うことが可能となります。

つまり、公認会計士業界において、理系であること自体が強みとなるのです。

以上より、「理系分野の監査を強みにできる」ことは、理系の人が公認会計士を目指すメリットと言えます。

 

2) 研究者に足りない知識を補える

理系の人が公認会計士を目指す2つ目のメリットとしては、「研究者に足りない知識を補える」ことが考えらえます。

理系の研究者は、自身の専門分野の勉強・研究を突き詰めていくことで、高い専門性を身に付けることができます。

一方で、どうしてもビジネス面に関する知識に関しては、乏しくなってしまうものです。

研究者にビジネスに関する知識が必要なの?と思われるかもしれませんが、今後のキャリアを考えた際に、ビジネス知識は持っておいて損はありません。

キャリアの幅が広がるのはもちろんのこと、自分の知識や研究内容が、実際にどのようなビジネスにつながるのか?といった視点が、今後必要となるためです。

「大学で研究しながら会計士の勉強をする⇒監査法人で数年働く⇒企業の研究職に転職or自身で起業する」といった、理系の中でもめずらしいキャリアを歩むことができ、希少価値を高めることができます。

また、例え公認会計士試験に合格できなくても、勉強の過程で身に付けたビジネス知識を役立てることができます。

以上より、「研究者に足りない知識を補える」ことは、理系の人が公認会計士を目指すメリットと言えます。

 

3) 論理的思考を活かせる

理系の人が公認会計士を目指す3つ目のメリットとしては、「論理的思考を活かせる」ことが考えらえます。

一般的に、文系の人よりも理系の人の方が、物事を論理的に考える力が高い場合が多いです。

そして、公認会計士試験や公認会計士の実務において、論理的思考は非常に重要となってきます。

例えば、公認会計士試験の一番のメイン科目である「簿記」は、アイデアや柔軟な発想が求められるものではありません。

1つ1つの仕訳を矛盾なく積み上げることで、企業の経営成績や財産状態を表す財務諸表が完成する過程は、まさに論理的思考の集大成と言えます。

また、公認会計士の実務においても、企業の1つ1つの経済活動や経理作業に矛盾がないかチェックすることで不正を防ぐ必要があり、論理的思考が求められます。

以上より、「論理的思考を活かせる」ことは、理系の人が公認会計士を目指すメリットと言えます。

 

3. 理系が会計士を目指すデメリット

理系が会計士を目指すデメリット

ここでは反対に、理系の人が公認会計士を目指すデメリットについて、順に見ていきましょう。

 

1) 専門用語に馴染みがない

理系の人が公認会計士を目指す1つ目のデメリットとしては、「専門用語に馴染みがない」ことが考えらえます。

公認会計士試験においては、会計・法律の専門用語が、いたるところで使用されております。

そのため、文系の人であれば大学時代の講義で一度は触れたことがある言葉も多く、頭に入ってきやすいですが、理系の人にとっては馴染みがない言葉が多いです。

中には、一般的に使用される意味とは異なる専門用語もあり、余計に混乱してしまいます。

例えば、「借方・貸方」といった会計用語や、「善意・悪意」といった法律用語などがあります。

以上より、「専門用語に馴染みがない」ことは、理系の人が公認会計士を目指すデメリットとなります。

(ただ、公認会計士講座の講義の中で、基本的な用語についても解説がありますので、あまり気にする必要はないかと思います。)

 

2) 学生はゼミに時間を取られる

理系の人が公認会計士を目指す2つ目のデメリットとしては、現役の学生にしか当てはまらないことですが、「理系の学生はゼミに時間を取られる」ことが考えらえます。

一概には言えませんが、一般的に理系のゼミの方が、文系のゼミよりも拘束時間が長いです。

例えば、私が大学時代に所属していた文系のゼミの場合、4年生の時は週1回程度と非常に少なかったですが、理系のゼミの人は毎日でした。

公認会計士試験の勉強時間は3,000時間?私は3倍必要でした」でお伝えしている通り、公認会計士試験に合格するためには、3,000時間以上の勉強時間を確保する必要があります。

そのため、物理的に勉強時間を確保しにくい理系の方が、不利な環境となります。

以上より、「理系の学生はゼミに時間を取られる」ことは、理系の人が公認会計士を目指すデメリットとなります。

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4. 終わりに

理系の人が公認会計士を目指すメリット・デメリットについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

正直なところ、理系か文系かというのは、気にするほど大きな差ではありません。

理系だろうが文系だろうが活躍できるのが、公認会計士という職業です。

公認会計士を目指して、日々の勉強を積み重ねていきましょう。

 

5. まとめ

Point! ◆文系の方が圧倒的に多い。
◆メリット
・理系分野のクライアントのビジネス理解が早い。
・研究者に足りないビジネス知識を学べる。
・論理的思考を活かせる。
◆デメリット
・専門用語に馴染みがない。
・学生の場合ゼミに時間を取られる。
◆文系・理系に大差はない。

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