経理から独立して自営業になるためのポイントとは?

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終身雇用が崩壊して、一つの会社に勤め続けるのではなく、転職や独立して仕事をするのがめずらしいことではなくなりました。

一方で、企業の経理として働いている人達からすると、転職は割と身近になったかもしれませんが、独立となるとハードルが一気に上がり、尻込みしてしまう人も多いかと思います。

ただ、今後の社会情勢に合わせて、独立も選択肢に入れて、いつでも動けるようにしておくことは大切です。

そこで今回は、まず経理から独立する人たちの動機について説明した上で、独立する際のポイントや具体的に何の分野で独立すればいいのか?といった点について、解説していきます。

独立に少しでも興味のある方は、本記事の内容を頭に入れて、独立という選択肢をより現実的なものにしてください。

筆者の情報
・公認会計士
・監査法人➡経理に出向➡ベンチャー➡自営業
・ビジネス会計検定講座の販売やアフィリエイトで自営業として活動中。

 

 

1. なぜ経理から独立するのか?

なぜ経理から独立するのか?

まずは、そもそも一企業の経理から独立する人達が、なぜ独立という選択肢を選ぶのか?といった点についてお伝えしていきます。

 

1) 時間的制約から解放される

一企業の経理から独立する1つ目の理由としては、「時間的制約から解放される」ことが挙げられます。

会社勤めであれば、始業時間や終業時間、あるいは残業など、会社に指定された時間に合わせて時間的な制約を受けます。

リモートワークや在宅勤務、フレックス制度を採用する企業が増えたとはいえ、利用に制限があり、限定的な利用に留まっていることも多いです。

一方で、独立すれば、良くも悪くも時間的制約から解放されます。

1日中どのようなスケジュールで仕事をしようが、誰から文句を言われるわけでも、咎められるわけでもありません。

もちろん働かないと稼げませんが、育児や介護、家事や趣味など、他のことを合間にやりながら、自由に仕事をすることも可能となります。

以上より、「時間的制約から解放される」ことは、一企業の経理から独立する理由と言えます。

 

2) やりたいことがある

一企業の経理から独立する2つ目の理由としては、「やりたいことがある」ことが挙げられます。

やりたいこと・成し遂げたいことがある、あるいは昔はなかったが最近できたという人は、その目標を実現するために、独立という選択肢をとることがあります。

もちろん今の会社や職種では本当にできないことなのか?といった点については、しっかりと判断する必要があります。

ただ、先ほどお伝えした時間的制約も含めて、会社という組織の中ではしがらみが多く、自分がやり遂げたいことはできないことが多いです。

漠然と独立したいと思っている人は、独立が「手段」ではなく「目的」となっているので、独立してもうまくいかないケースが多いですが、目標が明確になっているのであれば、独立しても成功する可能性は十分あります。

以上より、「やりたいことがある」ことは、一企業の経理から独立する理由と言えます。

 

3) 収入を増やす

一企業の経理から独立する3つ目の理由としては、「収入を増やす」ことが挙げられます。

会社がもらう給料やボーナスは、増やそうと思っても簡単に増やせるものではありません。

年功序列が一般的であった時代では、社歴が長くなればなるほど、右肩上がりに収入は増えていきましたが、現代では必ずしも増えるとは限りません。

また、上司などを見て、おおよその自分の将来の給料について想像ができるかと思いますが、想像を超えて稼ごうと思ったら、同期としのぎを削って出世するしかありません。

仮に出世できたとしても、青天井に増えるわけではなく、あくまでその会社の給与テーブルの範囲内でしか収入はアップしません。

一方で独立すれば、リスクは多分にありますが、その分リターンも大きいです。

自分のかんばり次第では、青天井に増やしていくことも可能となります。

そのため、収入面に不満がある人は、独立を選択肢の1つとして考えるのです。

以上より、「収入を増やす」ことは、一企業の経理から独立する理由と言えます。

★副業で増やすという方法も!
経理として会社勤めのままでも、「副業」によって収入を増やすことは可能です。
副業はプチ独立のようなものであり、頑張り次第ではいくらでも収入を増やすことが可能となります。

独立にリスクを感じるであれば、まずは副業として始めてみて、ある程度稼げるようになったタイミングで独立するのも1つの方法です。
経理の副業については、「経理におすすめの副業6選!経理代行の他には何がある??」も合わせてご確認ください。

 

2. 独立する時のポイント5選!

独立する時のポイント5選!

1) まずは稼ぐことに専念する

1つ目の独立する時のポイントは、「まずは稼ぐことに専念する」ことです。

独立しようと考えた際に、まずは以下のようなことが気になる方が多いのではないでしょうか?

・節税のために何をすればいいのか?
・確定申告は自分でやるのか?それとも専門家に頼むのか?
・事業をやる上でお得なクレジットカードは何か?
・銀行口座はどう使い分けるか?
・法人化した方がいいのか?
・法人化する場合はどのような手続きが必要なのか?
・法人化するのに費用がいくらかかるのか?

もし上記のことが気になったのであれば、とりあえず独立する際は忘れてください。

初めに気にするべきは、支出面ではなく収入面です。

つまり、「いかにして稼ぐのか?」であり、はじめはこれ以上に大事なことはないと言ってもいいくらい大切なことです。

支出面で知らないことがあり損をすることはあっても、稼いでさえいれば事業存続が危ぶまれることはありません。

逆に、いくら支出面に気を遣っていても、稼がなければ事業の存続が危ぶまれます。

大事なことなのでもう一度お伝えしますが、はじめはとにかく稼いで、稼いで、稼ぎまくることが大切です。

以上より、「まずは稼ぐことに専念する」ことは、独立する際のポイントとなります。

 

2) とりあえず行動する

2つ目の独立する時のポイントは、「とりあえず行動する」ことです。

独立する時に、まずはしっかりとした計画を多くの人が立てるかと思います。

最低限の計画を立てることは確かに大切ですが、まずは行動してみることの方が重要です。

と言いますのも、独立したことがない人が、独立について具体的な計画を立てられるはずはなく、であれば、独立経験者に話を聞いてみたり、副業として何か始めてみたり、実際に行動した方が学べることが多いためです。

自分にしか思いつかないアイデアを考えてから独立しようとする人がいますが、今の自分が思いつくようなことは、少なくとも世の中で数千人程度は同じことを考えていると思った方がいいです。

ただ、その中で行動に移せているのはわずか数十人、あるいは数人かもしれません。

オンリーワンのアイデアは、初めから思いつくものではありません。

初めはアイデアではなく行動で、他者との差別化をはかることが大切です。

以上より、「とりあえず行動する」ことは、独立する際のポイントとなります。

 

3) 周りの意見は参考程度にする

3つ目の独立する時のポイントは、「周りの意見は参考程度にする」ことです。

独立を考えた場合、周りの人に相談する人も多いかと思います。

それ自体は悪いことではないのですが、まず周りの意見を聞こうとする人は、周りの意見に流されやすい傾向があります。

周りの人もそれぞれの立場から意見を言っており、意見に偏りがあることを忘れてはいけません。

例えば、以下のような偏りが考えられます。

・現職の人:引きとめようとする。
・親:独立せず安定して働いてほしいと言われる。
・過去に独立していた人:その時代のことは聞けるが今どうかはわからない。

相談するのはいいですが、最終的な決断はいつも自分ですべきです。

他人の言葉に従って決断したら、失敗したときに「あの人の言う通りにしなければ良かった」と相手のせいにしてしまうかもしれません。

相談するほど親しい人を、1人ずつ失っていくことになります。

以上より、「周りの意見は参考程度にする」ことは、独立する際のポイントとなります。

 

4) 継続と変化のバランスを意識する

4つ目の独立する時のポイントは、「継続と変化のバランスを意識する」ことです。

隣の芝生は青く見えると言いますが、成果が出るまでは「今の方法でいいんだろうか?」「他者(社)がやっている方法をマネるべきでは?」といった考えが頭をよぎることが誰しもあります。

しかし、とにかく初めは、1つの事業を成果が出るまでやり続けた方がいいです。

何の事業をやるにしても、成果が出るまでに一定の期間が必要となります。

1つ目の事業で成果が出ないからと早々に切り上げてしまうと、その期間が無意識のうちに撤退基準となり、次の事業も同じくらいの期間で成果が出なければ諦めてしまいます。

では、成果がある程度出た後も、ずっと同じことを継続するのかというと、これも考え物です。

1つのことを継続することで他者(社)にはマネできない成果を出せますが、ずっと同じ内容だといつかは廃れてしまいます。

一方で、変化し続けることで常に新しい価値を創造することができますが、継続した内容ではないためすぐ他者(社)にマネられてしまいます。

継続と変化、どちらにも固執しないのが大切となります。

以上より、「継続と変化のバランスを意識する」ことは、独立する際のポイントとなります。

 

5) 転職してビジネスを学ぶ

5つ目の独立する時のポイントは、「転職してビジネスを学ぶ」ことです。

経理として働いている人は数字に強く、また、会計・財務といった専門分野を持っているため、独立にあたって強みがあります。

一方で、モノを売ったりマーケティングをしたりといった経験がなく、ビジネス面での経験がない分、独立にあたって弱みも持っています。

そこで、経理以外の職種に転職して、ビジネスを学ぶのも1つの考えです。

経験したことがない職種への転職は、非常にハードルが高いかもしれません。

ただ、最終的に独立することを決断している段階であれば、独立の方がはるかにハードルが高いので、「合わなかったらすぐ辞めて、独立すればいいや。」くらいの気軽な気持ちで臨むことができます。

ビジネスセンスは書籍などで机上の空論を学ぶよりも、実際に経験してみる方がはるかに身に付きやすいです。

以上より、「転職してビジネスを学ぶ」ことは、独立する際のポイントとなります。

 

3. 独立するならこれがおすすめ!

独立するならこれがおすすめ!

1) フリーランス経理

1つ目のおすすめは、「フリーランス経理」です。

今までの経理としてのキャリアを活かすことができ、まさに経理ならではの独立のかたちとなります。

特に小規模な会社やスタートアップ企業などは、経理を正社員として雇う余力がなく、必要な時に必要な分だけ経理作業を外注したいというニーズがあり、フリーランス経理が活躍できる場所となります。

フリーランス経理の詳細については、「経理がフリーランスになるのは可能?押さえるべきポイントは?」をご参照ください。

★ある程度の規模になれば法人化も視野に!
受注する業務が少ないうちは、フリーランスとして一人で対応できますが、事業が軌道に乗ってくると、組織化の必要性に迫られる局面があります。
その際は、法人化して事業を拡大させることも、視野に入れておいた方がいいです。

人を雇う上では法人の方がメリットが大きく、また、組織化して自分がいなくても事業が回るようにすれば、自分はまた新たな事業を始めることができます。

 

2) アフィリエイター

2つ目のおすすめは、「アフィリエイター」です。

アフィリエイトって儲かるの?と聞かれたら、当たり前ですが儲かる人もいれば儲からない人もいると答えます。

私自身アフリエイトもやっており、実体験として言えることは、中途半端にやるとアフィリエイトはあまり成果が出ず、時間を無駄にする可能性が高いです。

ただ、独立して専業としてやり切れば、日々の生活に困らない程度には稼げるかと思います。

アフィリエイト関しては、ノウハウや体験談などがネット上に山ほどあるため、興味がある方は一度調べてみてください。

 

3) やりたい事業で起業する

3つ目のおすすめは、「やりたい事業で起業する」です。

何かやりたいことがある人は、やりたいことを事業にしてしまうのがおすすめです。

例えば、サッカーに関する事業をやってサッカーの普及活動をやりたいのであれば、まずは個人参加のフットサルなどを自分で運営してみることなどが考えられます。

ただ、いくらやりたいこととはいえ、最低限稼ぐための仕組みづくりは必要です。

そもそも日々の生活に困るようでは、やりたい・やりたくない以前の問題です。

好きなことを仕事にしても、必ずしもうまくいくとは限りません。

何の事業をやるにしても、最低限のマネタイズの仕組みは整えておきましょう。

 

4) Webライター

4つ目のおすすめは、「Webライター」です。

ネットでの集客が一般的となった昨今では、Webライターの仕事はたくさんあります。

ランサーズやクラウドワークスなどで案件を検索すれば、数の多さがわかるかと思います。

ただ、案件は玉石混淆であり、Webライターを買いたたいているようなものもあるので、注意が必要です。

検索したユーザーが求めるより良質な記事が上位表示されるように、Googleのアルゴリズムが日々アップデートされております。

つまり、今後はさらにWebライターの質が求められ、良質な記事を書けるWebライターはどんどん稼げるようになり、反対に実力のないWebライターは淘汰されていくことになるでしょう。

経理としてのバックグラウンドを活かして、会計・財務、あるいは経理に関する案件に積極的に応募することで、一定数の案件は確保できるかと思います。

Webライターに関しては、まずは副業で始めてみて、どの程度稼げるのか試してみるのがおすすめです。

 

4. 終わりに

経理から独立して、自営業としてやっていく際のポイントや、具体的な独立分野についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

独立することは現状からの大きな変化であり、リスクを感じるかもしれません。

ただ、今後は変化しないことこそが、大きなリスクとなる時代がやってきます。

将来を見据えて、独立という選択肢も検討してみてください。

 

5. まとめ

Point!

◆まずは支出面より収入面に注力する。
◆綿密な計画よりもまず動く。
◆周りの意見に左右されない。
◆継続と変化のバランス。
◆ベンチャーなどに転職してビジネスを学ぶ。

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