経理の業務改善ポイント8選!今日からできる改善方法をご紹介

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経理はルーティン業務であり、誰がやっても一緒なので、業務改善なんて難しいよ。。

そんな風に思われている方も多いのではないでしょうか?

実は経理業務こそ、業務改善ポイントが多く転がっています。

そこで今回は、今日から実践できる経理の業務改善ポイントについてお伝えしていきます。

今回ご紹介する方法を1つでいいので今日から実践して、業務効率を改善してください。

【筆者の情報】
・公認会計士のマツタロウ
・大手監査法人→経理部に出向
 →教育×ITベンチャー→自営業

 

 

1. 業務改善ポイント8選

業務改善ポイント8選

1) 経費精算の自動化

1つ目の経理の業務改善ポイントとしては、「経費精算の自動化」が挙げられます。

各社員からExcelや紙で経費申請書を作成してもらい、領収書などの証拠と一緒に期日までに経理に提出してもらう、といった業務フローの会社が多いかと思います。

経費精算において、専用のシステムを導入すれば、以下のような自動化が可能となります。

・SUICAなどの交通系ICカードと連携することで、交通費に関して申請作業が不要となり、仕訳も自動で切ることができる。
・領収書やレシートはカメラで撮影して画像データを提出すれば、自動で仕訳を切ることができる。
・ワークフロー機能により、申請から承認までを全てシステム上で行うことができる。

また、経費精算を自動化することで、以下のようなメリットがあります。

・経費精算の手間が省けて、事業部の負担が減る。
・仕訳の入力作業が省けて、経理部の負担が減る。
・領収書やレシートなどの管理がなくなり、経理部の負担が減る。
・ワークフロー機能により承認状況について瞬時に確認することができ、経理部の負担が減る。
・各部署の負担が減ることで、全社的に人件費の負担が減る。

以上より、「経費精算の自動化」は、経理の業務改善ポイントとなります。

 

2) 管理対象の削減

2つ目の経理の業務改善ポイントとしては、「管理対象の削減」が挙げられます。

経理は管理部門とも呼ばれる通り、数字のみならず、社内の多くのものを管理する部門となります。

例えば、銀行口座やクレジットカードなど、決済周りの情報も管理対象となります。

また、パソコンやデスクなど資産となるものも、個数を把握しておく必要があります。

管理対象が多ければ多いほど、管理が煩雑となり、余計な時間を食うこととなります。

そのため、先の例であれば、以下のような対策が考えられます。

・銀行口座やクレジットカードの数を削減する。
・パソコンやデスクは1種類に統一する。

4つある銀行口座が3つになったところで、大して何も変わらないと思う人もいるかもしれません。

ただ、銀行口座が1つ多めにあるだけで、無意識のうちに「せっかくあるんだからこの口座を何かに利用しよう。」「この費用はどちらの口座から落とせばいいんだっけ。。」と考えてしまいます。

ちりも積もれば山となるで、毎回の判断が少しずつ遅れることにより、経理の生産性が低下していきます。

選択と集中が大事であり、必要最低限の種類以外はいったん手放すことが大切となります。

以上より、「管理対象の削減」は、経理の業務改善ポイントとなります。

 

3) ペーパーレス化の促進

3つ目の経理の業務改善ポイントとしては、「ペーパーレス化の促進」が挙げられます。

経理をやっている人であればわかるかと思うのですが、いまだに経理では紙媒体の書類を多く扱っております。

契約書や請求書、あるいは先述の経費申請の書類など、多くの書類が紙媒体のまま保管されています。

紙媒体のままだと、以下のようなデメリットがあります。

・保管するための管理コストがかかる。
・必要になった時に探すのが大変。
・作成途中で修正が必要になった場合、一から作成する必要がある。

この点、システムの導入などでペーパーレス化を進めると、上記の問題が解消され、以下のような経理の業務改善につながります。

・紙を保管する必要がない。
・必要な時は検索すればすぐ見つかる。
・修正が必要な場合は、電子上でその箇所だけを修正することができる。

請求書はfreeeなどのクラウド会計システムを利用すれば、電子データとして処理することが可能です。

また、契約書についてはクラウドサインなどを利用すれば、電子上のはんこで対応することができ、紙媒体が不要となります。

以上より、「ペーパーレス化の促進」は、経理の業務改善ポイントとなります。

★日本特有のはんこ文化
日本人にとって「はんこ」は非常に身近なものであり、誰しも一度は触れたことがあるのではないでしょうか?
ただ、はんこは日本特有の文化であり、ビジネスのグローバル化や効率化に伴い、その是非が問われています。

昔からの伝統文化であり、簡単にはなくならないと思いますが、長い目で見れば手書きのサインや電子上のサインに置き換わっていくのは間違いないです。
経理業務の観点からは、作業能率の向上につながりますので、電子サインの利用を今後は検討してみてください。

 

4) 作業環境の改善

4つ目の経理の業務改善ポイントとしては、「作業環境の改善」が挙げられます。

皆様のデスクの上を想像してみてください。

デスクは片付いていますでしょうか?

業務に必要なもの以外は置いていないでしょうか?

もし思い当たることがある人は、まずはデスクを整理して、作業環境を整えてください。

デスクを整理することで、以下のようなメリットがあります。

・モノを探す時間を節約できる。
・今作業していることに必要なもの以外に目を奪われることがなく、集中力がアップする。
・精神的なゆとりが生まれる。

デスクの整理ができたら、次は作業の効率を上げるために、作業環境を工夫してみてください。

例えば、以下のような方法が考えられます。

・経理は複数の作業を同時にやることが多いため、デュアルディスプレイを導入する。
・ExcelやWordなどのフォーマットを統一することで、作業の共有・引継ぎの際の手間を削減する。

1つ1つはちょっとした工夫ですが、積み重ねると大きな違いとなりますので、地道に取り組んでみてください。

以上より、「作業環境の改善」は、経理の業務改善ポイントとなります。

 

5) アウトソーシングの活用

5つ目の経理の業務改善ポイントとしては、「アウトソーシングの活用」が挙げられます。

経理作業の中でも、誰がやってもパフォーマンスがあまり変わらない定型業務・単純作業については、いっそのこと外注してしまうのも1つの業務改善方法です。

「外注するほどお金に余裕があるわけではない。。」と思われるかもしれません。

確かに経理業務に追加の費用を払うのは、会社としてなかなか難しい意思決定となります。

しかし、経理の人が辞めるタイミングなどは、外注を検討してみる良い機会です。

新しい人を雇うより外注した方が、以下のようなメリットがあります。

・コストダウン。
・経理として本来やるべき作業に社員のリソースを割くことができる。
・作業量に合わせて費用を調整できる。
・特定の人にノウハウが独占されるのを防ぐことができる。

上記のメリットの結果として、経理業務が改善されることとなります。

詳細については「経理をアウトソーシング・外注する際に注意すべき7つのこと」をご参照ください。

以上より、「アウトソーシングの活用」は、経理の業務改善ポイントとなります。

 

6) 業務マニュアルの作成

6つ目の経理の業務改善ポイントとしては、「業務マニュアルの作成」が挙げられます。

自分が普段やっている作業を、今日から他の人に任せることとなった場合、引継ぎのマニュアルは出来ていますでしょうか?

・自分だけが知っている業務を作ることで、自分の立場を守りたい。
・何かあったら口頭で説明するから問題ない。

このように考えて、マニュアルを作成していない人も多いかと思います。

ただ、マニュアルを作成することは、会社としてのメリットも大きいのですが、実は作成している本人にとっても、以下のようなメリットがあります。

・マニュアルの作成過程で自分の作業を客観的に分析することができ、改善ポイントがわかる。
・体調不良や忌引きなど、突発的な事象で業務に穴をあける際に、安心して他の人にお願いすることができる。
・今の業務を他の人に任せることで、自分はまだ経験したことのない業務を担当でき、経理としての経験値が上がる。
・マニュアルを作成する文化をチーム内に作ることで、自分が他の人の業務を引き継ぐ際も楽に引き継げるようになる。

自分にも大きば業務改善メリットがあるため、ぜひとも業務マニュアルを作成してください。

以上より、「業務マニュアルの作成」は、経理の業務改善ポイントとなります。

 

7) 重要性に応じた対応

7つ目の経理の業務改善ポイントとしては、「重要性に応じた対応」が挙げられます。

経理と言うと、

「1円単位まできっちり見なければいけない。。。」

と思われている方も多いかもしれません。

もちろんそこまでチェックする余裕があるのであれば、やった方が良いかもしれませんが、多くの会社ではそこまで見る余裕はないかと思います。

実は経理こそ、重要性に応じた業務範囲の決定が大切となります。

経理の役割の1つに、会社の現状を財務諸表という形で正しく社内・社外に伝え、経営者や投資家などの意思決定に必要な情報を提供することがあります。

ここで、利益の金額が10円ずれていたからといって、経営者が事業戦略を変更することはまずありえません。

つまり、経営者や投資家の意思決定に重要な影響を及ぼす範囲から重点的に取り組み、その他の範囲はできるだけやるといった判断も、経理には必要となります。

例えば、会計上の重要な論点が発生して、どちらの方法を採用するかで利益に1億円の差が出るといった場合、その論点の検討に時間を費やして、営業経費のチェックは数件サンプルをとって確認することにとどめ、来月しっかりと見るといった判断をとることも考えられます。

普段の経理の作業はあくまで目的を達成するための「手段」であるため、経理の本来の「目的・役割」を達成するために必要な方法を選択する必要があります。

(経理の役割については「経理の役割とは?」もご確認ください。)

以上より、「重要性に応じた対応」は、経理の業務改善ポイントとなります。

 

8) 他部署への啓蒙活動

8つ目の経理の業務改善ポイントとしては、「他部署への啓蒙(けいもう)活動」が挙げられます。

経理の業務改善に他部署は関係ないのでは?

と思われたかもしれません。

ただ、経理は他部署から集めた情報をもとに、日々の仕訳を切ったり帳簿を作成したりするため、他部署とは切っても切れない関係にあります。

例えば、請求書や経費に関しては、毎月何日までに提出する必要があるといった経理規定を作成している会社も多いかと思います。

この際にあるあるなのが、営業が忙しいからといって、期限を無視して請求書や経費を提出してくることです。

これを毎回認めていると、経理の締め日に間に合いません。

その都度注意することも大切ですが、事前に期限を周知したり、期限を無視すると経理として非常に困るということを、啓蒙していくことも大切です。

また、あまりに悪質な場合は、一度上司に掛け合って、トップダウンで注意してもらうことも考えられます。

もちろん営業には営業の言い分がありますので、一方的に経理の要求を押し付けるわけにはいきませんが、はっきりと言う時は言う必要があります。

(営業と経理については「経理と営業はどちらがおすすめ?」も合わせてご確認ください。)

以上より、「他部署への啓蒙活動」は、経理の業務改善ポイントとなります。

 

2. 経理としての基礎的なスキルアップも大事

経理としての基礎的なスキルアップも大事

経理の業務改善をするためには、当然のことながら、一人一人の基礎的な経理スキルをアップさせることも大切となります。

そこでここからは、経理としての基礎的なスキルアップ方法について、4つお伝えしていきます。

 

1) 会計資格の勉強

1つ目のスキルアップ方法としては、「会計資格の勉強」が挙げられます。

会計資格と聞いてまず思い浮かぶのが簿記検定かと思います。

簿記検定の知識は経理の前提知識となるため、最低限2級までは勉強しておいた方がよいです。

普段経理実務をやられている方であれば、独学も可能かと思いますが、時間を無駄にしないためにも、通信制などの予備校の講義を受講することをおすすめします。

簿記2級の独学については「簿記2級は独学では無理?」も合わせてご確認ください。

また、簿記と合わせておすすめしたいのが、ビジネス会計検定となります。

財務諸表を「作成」するスキルは簿記検定で学べますが、経理には作成した財務諸表を安全性・収益性・成長性などの観点から「分析」するスキルも求められ、この分析スキルを学べるのがビジネス会計検定です。

財務諸表などの決算書を分析することができるようになり、株式投資などにも役に立ちますので、ぜひ簿記と合わせて学習してみてください。

(詳細については「決算書分析の資格と言えばビジネス会計検定!」をご参照ください。)

以上より、「会計資格の勉強」は、おすすめのスキルアップ方法となります。

★できるだけ短期間で合格したいなら!
ビジネス会計検定に可能な限り最短で合格したいなら、会計ショップの講座がおすすめです。
必要最小限の講義時間の中に、合格に必要なエッセンスを詰め込んでおりますので、最短での合格が可能となります。

まずはガイダンス動画を確認してみてください!

 

2) 他社の経理との交流

2つ目のスキルアップ方法としては、「他社の経理との交流」が挙げられます。

他社の経理と交流したところで、自分のスキルアップに関係ないのでは?

と思われるかもしれません。

しかし、自分・自社の状況を客観視するために、そして、現場の知恵を入手するために、他社の経理との交流は非常に大切となります。

毎日自社の経理メンバーとだけ過ごしていると、自社の業務内容が経理の常識であると錯覚してしまうのですが、あくまで自社の経理というのは数ある経理の中の1つに過ぎません。

そのため、他社の経理と交流することで、当たり前だと思っていた普段の経理業務の中に、実は非常に非効率な作業が含まれているということに気付くことができます。

また、具体的な業務改善方法についても、他社の事例を参考にすることができます。

経理の勉強会は定期的に開催されており、また、会計関連のセミナーなどに参加して話を聞くことも可能です。

積極的に他社の人ともコミュニケーションをとっていきましょう。

以上より、「他社の経理との交流」は、おすすめのスキルアップ方法となります。

 

3) ITツールに対する理解を深める

3つ目のスキルアップ方法としては、「ITツールに対する理解を深める」ことが挙げられます。

先述の経費の自動化やペーパーレス化などの業務改善方法を検討するためには、それを可能とするITツールについて理解を深めておく必要があります。

ITに疎いから自分には無理だよ。。

と思うかもしれませんが、何もITツールを作成しろと言っているのではなく、既存のITツールについてどのようなものがあり、違いは何なのか?といった点を把握するだけで十分です。

ネットで検索すれば大抵の情報は仕入れることができ、また、各ツールのベンダーが定期的に開催している説明会に参加することも可能です。

ITツールの存在を知っておくだけで、自身のスキルアップにつながるため、非常にコストパフォーマンスが高い方法となります。

RPAなどについても知識を仕入れておくと、いざという時に役に立つかもしれません。

(RPAについては「経理の将来性は?RPA導入で経理業務はどう変わる?」をご確認ください。)

以上より、「ITツールに対する理解を深める」ことは、おすすめのスキルアップ方法となります。

 

4) 会計情報のキャッチアップ

4つ目のスキルアップ方法としては、「会計情報のキャッチアップ」が挙げられます。

ビジネスモデルが日々変化しており、それに合わせて必要な会計知識も日々変化しております。

そのため経理としては、定期的に最新の会計情報をキャッチアップしておく必要があります。

方法としては、例えば以下のようなものが考えられます。

・監査法人、企業会計基準委員会(ASBJ)、金融庁のHPの確認。
・キュレーションアプリの活用。
・SNSで確認。

詳細については「経理の勉強方法とは?おすすめ4選をご紹介!」をご参照ください。

以上より、「会計情報のキャッチアップ」は、おすすめのスキルアップ方法となります。

 

3. 終わりに

経理の業務改善方法や基礎的なスキルアップ方法についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

大切なのは、今日から1つでもいいので「行動」に移すことです。

ただ理解しただけでは、理解する前と何も変わりません。

できることを少しずつ実行していきましょう。

 

4. まとめ

Point! ◆経費精算の自動化。
◆銀行口座やクレジットカードの種類の削減。
◆紙媒体の削減。
◆デスクや作業環境を整える。
◆アウトソーシングの積極的な活用。
◆マニュアルの作成・運用。
◆重要性に応じた作業範囲の調整。
◆他部署とのコミュニケーション。

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