「主婦・主夫の自分が簿記を取得しても、何の役にも立たないのでは。。」
このように考えて、簿記に興味はあっても、勉強を始めるのを躊躇している人も、多いのではないでしょうか?
まず初めにお伝えしたいのは、そもそも簿記に対する興味があるのであれば、役に立つかどうかは別として、とりあえず勉強を始めてみるべきです。
途中で挫折することになっても、「自分に簿記は合わなかった」と結論づけることができますが、挑戦しないとずっと興味のあるままで、一歩も前に進めません。
それでは本題ですが、簿記は主婦・主夫の人が勉強しても、本当に意味のないものなのでしょうか?
結論としては、主婦・主夫の人にも、簿記はおすすめの資格と言えます。
そこで今回は、簿記が役に立つ場面を紹介した上で、主婦・主夫の人が簿記を勉強する際のコツについても、お伝えしていきます。
1. 簿記は主婦・主夫には意味ない?
2. 簿記が役立つ4つの場面
1) 転職
2) ニュースの理解
3) 家計管理
4) 資産運用
3. 主婦・主夫の勉強のコツ
4. 終わりに
5. まとめ
1. 簿記は主婦・主夫には意味ない?
1) 専業でない場合
まず初めに、本記事でお伝えしている「主婦・主夫」の定義について、お伝えしていきます。
本記事では、家事や育児をメインに担う、「専業」主婦・主夫を前提として解説しております。
専業でない場合は、ビジネスパーソンとして働いていることが想定されるため、「簿記の必要性とは?3級、2級、1級それぞれに分けて解説!」でお伝えしている通り、簿記が役に立つのは、言うまでもありません。
2) 専業の場合
それでは、「専業」主婦・主夫の場合も、簿記は役に立つのでしょうか?
前述の通り、結論としては、役に立ちます。
具体的には、以下の4つの場面において、簿記が役に立つと言えます。
・ニュースの理解
・家計管理
・資産運用
次項で順に、詳細を見ていきましょう。
2. 簿記が役立つ4つの場面
1) 転職
簿記が主婦・主夫の役に立つ1つ目の場面は、「転職」です。
経済の状況が不安定な昨今の情勢を踏まえると、いざという時のために、夫婦共働きという選択肢を取れるようにしておく必要があります。
つまりは、いつでも転職できるように、下準備をしておく必要があるのです。
この点、「簿記2級・3級は就職・転職に有利?履歴書の書き方もご紹介!」でお伝えしている通り、簿記の資格を持っておけば、一定程度転職に有利に働きます。
場合によっては、簿記2級が応募条件の必須項目となっていることもあります。
主婦・主夫の場合は、どうしても職歴面で不利になってしまうため、能力の証明として簿記の資格を所有しておくことで、少しでも転職を有利に運ぶ必要があります。
以上より、「転職」は、簿記が主婦・主夫の役に立つ場面と言えます。
2) ニュースの理解
簿記が主婦・主夫の役に立つ2つ目の場面は、「ニュースの理解」です。
「○○社の××年決算は、売上が5%増、利益が40%増となりました。」
というニュースを聞いて、
「なんで売上5%しか伸びてないのに利益は40%も伸びているの?」
「そもそも売上と利益って何が違うんだっけ?」
といった疑問を持ったことはないでしょうか?
実は、簿記の知識があれば理解が深まるニュースというのは、日常の中に溢れています。
簿記を勉強することで、日頃のちょっとしたニュースに対する理解が深まります。
今までわからなかったことが理解できるようになると、少しずつ日頃の行動も変わってくるかもしれません。
例えば、パートナーが勤めている会社や、転職先として興味のある会社の現状を、簿記の知識を使って正しく理解することで、今後とるべき行動が変わってくるはずです。
以上より、「ニュースの理解」は、簿記が主婦・主夫の役に立つ場面と言えます。
3) 家計管理
簿記が主婦・主夫の役に立つ3つ目の場面は、「家計管理」です。
主婦・主夫の人であれば、家計管理を担当している人も多いかと思います。
ただ多くの人は、何となく家計簿をつけて、今月はお金が残るのか否か程度の内容しか、把握していないのではないでしょうか?
この点、簿記の勉強をすれば、家計管理にも役立ちます。
もちろん、簿記で出てくるような決算書類を、家庭内で作る必要はありません。
決算書を作成するスキルというよりは、会計的なモノの考え方を身に付けることに、簿記を学ぶ意味があります。
例えば、6ヶ月分の電車の定期代6万円を当月に支払ったとして、「当月は6万円の出費か。。」と考えるだけでは不十分で、「毎月1万ずつの費用負担だな。」と会計的に考えることも、家計管理には必要となってきます。
以上より、「家計管理」は、簿記が主婦・主夫の役に立つ場面と言えます。
4) 資産運用
簿記が主婦・主夫の役に立つ4つ目の場面は、「資産運用」です。
主婦・主夫の人がゼロから収入を増やそうと思った場合、アルバイトなどの手段が考えられます。
ただ、既にある程度の貯金、つまりは資産があるのであれば、その資産を運用して収入を増やすのも、1つの考えです。
そして、比較的簡単に始めやすい資産運用の方法としては、株式投資が考えられます。
ただ、株式投資を行うにあたっては、投資対象となる企業の決算情報を、最低限読める必要があります。
もちろん、決算情報を読めなくても、株式投資で成果を出している人もいますが、リスクが高いのも事実です。
この点、企業の決算書類を「作成」するための知識が問われるのが簿記検定であるため、簿記検定を勉強することは、株式投資、ひいては資産運用に役立つこととなります。
以上より、「資産運用」は、簿記が主婦・主夫の役に立つ場面と言えます。
決算書を読み解くスキルを磨くのであれば、ビジネス会計検定もおすすめです。
簿記検定では決算書を「作成」する知識が問われるのに対して、ビジネス会計検定では決算書を「分析」する知識が問われます。
簿記検定とビジネス会計検定につきましては、「ビジネス会計検定と簿記検定の共通点、相違点は?」も合わせてご確認ください。
3. 主婦・主夫の勉強のコツ
主婦・主夫の方は、家事や育児に追われて、圧倒的に勉強時間が少なくなってしまいがちです。
そこで、少ない時間の中で、効率的に勉強する3つのコツについて、順に解説していきます。
1) やらないことを決める
1つ目の主婦・主夫の勉強のコツとしては、「やらないことを決める」ことが挙げられます。
時間がないため、やることを絞ろうと考えがちですが、この方法だとなかなかうまくいきません。
そこでおすすめなのが、何を「やらないのか」を決める方法です。
「やらないこと」を明確にしておくことで、必然的に「やるべきこと」が絞られていきます。
やらないことの例としては、例えば以下のようなことが考えられます。
・他の教材には手を出さない。
・勉強中はスマホに触らない。
以上より、「やらないことを決める」ことは、主婦・主夫の勉強のコツとなります。
2) 10分を積みあげる
2つ目の主婦・主夫の勉強のコツとしては、「10分を積みあげる」ことが挙げられます。
例えば、有名な勉強法の1つであるポモドーロテクニックでは、最小の勉強時間の単位が25分に設定されております。
(ポモドーロテクニックの詳細については、ネットで検索すれば多数出てくるため、割愛します。)
しかし主婦・主夫の場合は、家事や育児があり、25分もまとまった勉強時間を取れない人が多いはずです。
そこで大切となってくるのが、「10分の勉強時間を積みあげる」ことです。
どんなに忙しくても、10分程度であれば、1日に何回かまとまった時間を作れるかと思います。
具体的には、以下の2点を意識して、10分の勉強に取り組んでみてください。
・10分勉強できれば「勉強した」とカウントする。
以上より、「10分を積みあげる」ことは、主婦・主夫の勉強のコツとなります。
3) 予備日を設ける
3つ目の主婦・主夫の勉強のコツとしては、「予備日を設ける」ことが挙げられます。
主婦・主夫の人が、予備日のない勉強計画を立てると、高確率で破綻します。
仕事であればまだしも、家事や育児は想定外の連続であり、予定通りに進む方がめずらしいです。
そのため、「毎週日曜日は予備日として、勉強の予定を入れない」などの工夫が必要となります。
予備日を設けることで、全体的に勉強計画が後ろ倒しとなり、「試験日に間に合わない!」と思うかもしれません。
ただこの場合、そもそも次の試験までに間に合わせるのは無理なことが多いため、思い切って次の次の試験を目指すことを検討してみてください。
以上より、「予備日を設ける」ことは、主婦・主夫の勉強のコツとなります。
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・クレアール
・フォーサイト
・ネットスクール
・CPA会計学院
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詳細は「簿記の通信講座おすすめ5選!安さとわかりやすさで比較すると..」をご確認ください。
4. 終わりに
主婦・主夫に簿記検定がおすすめな理由についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
簿記は非常に汎用性が高い資格です。
勉強しておいて損はありませんので、今日から行動してみましょう。
5. まとめ
◆ニュースの理解に役立つ。
◆家計管理に役立つ。
◆資産運用に役立つ。