経理が難しいと言われる6つの理由!押さえるべきポイントとは?

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皆様は経理と聞くと「簡単そうだな。」といったイメージが強いでしょうか?

それとも「難しそうだな。。」といったイメージでしょうか?

会社によって、あるいは人によって経理に対するイメージは当然異なります。

今回は、このうち経理が「難しい」と思われている理由について、6つお伝えしていきます。

また、難しく感じないために押さえるべきポイントについても解説していきます。

漠然と「経理って難しそうだな。。」と思っている人は、本記事で紹介するポイントを確認して、経理に対する苦手意識をなくしていきましょう。

 

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1. 専門知識が必要

専門知識が必要

経理が難しいと言われている1つ目の理由としては、「専門知識が必要」であることが挙げられます。

「営業利益」「減価償却」「貸倒引当金」「決算整理」など、経理の仕事は専門用語に溢れています。

また、用語の意味を理解するだけでなく、損益計算書や貸借対照表などの各決算書類について、相互の結びつきを理解する必要があります。

(損益計算書と貸借対照表については「損益計算書と貸借対照表の違いは??」をご参照ください。)

このような会計周りの専門知識が経理には必要となりますので、結果として「経理って難しいんだな。。」というイメージがつきやすくなります。

以上より、「専門知識が必要」であることは、経理が難しいと言われている理由と言えます。

★Point!「まずは基礎知識を身に付ける」
「会計の専門的な勉強をするなんで自分には無理だよ。。」と思われるかもしれません。
確かに会計の専門知識というのは、勉強し始めたらきりがありません。
先ほどの例で言うと、「貸倒引当金」という1つの内容のみを研究している学者がいるほどです。

ここで大事になってくるのは、あくまで自社の経理において必要となってくる知識を身に付けることです。
そのため、まずはどこの会社でも共通する、経理として最低限必要な基礎知識を身に付けてください。

会計的な基礎知識を身に付ければ、あとは必要な専門知識を実務の中で学んでいけば問題ありません。
始めから専門的な勉強をしても挫折するだけです。

それでは、経理としての最低限の基礎知識とは、いったいどの程度を指すのでしょうか?
一概には言えませんが、「日商簿記2級」程度の知識が一つの目安になるかと思います。

200時間程度の学習は必要となりますが、数か月~半年程度で今後経理としてやっていくための基礎が身に付くと思えば、コストパフォーマンスは高いです。

簿記2級に必要な勉強期間・勉強時間については、「簿記3級・2級の勉強時間は?一ヶ月・二ヶ月での合格は可能?」も合わせてご確認ください。

 

2. ミスしないのが前提

ミスしないのが前提

経理が難しいと言われている2つ目の理由としては、「ミスしないのが前提」であることが挙げられます。

会社という組織をスポーツチームに例えると、経理は攻撃ではなく守備です。

営業などの攻撃側は「何点取るか?」が評価ポイントとなってきますが、経理などの守備は「1点も取られないこと」が大切となります。

つまり、経理の作業はミスがないという前提で、周りからは見られます。

当たり前ですが、誰しも必ずミスを起こすため、周りからミスをしないのが当たり前と思われている状況は非常にプレッシャーであり、それがゆえに経理は難しい職種と考えられております。

一般的に経理は細かい人が多いイメージがあるのも、ミスが許されない職場環境から連想される人物像なのかもしれません。

(「経理に向いていない人、向いている人の特徴10選!」でご紹介している通り、本来経理はある程度大雑把な人の方が向いていると考えられます。)

以上より、「ミスしないのが前提」であることは、経理が難しいと言われている理由と言えます。

★Point!「セルフチェック」
まず勘違いをしてほしくないのは、経理はミスが許されない職場ではないということです。
細かいミスに関して言えば、一定数は必ずと言っていいほど発生します。

経理にとって重要なのは、経理が作成した決算情報の利用者(経営者・各部門・株主・投資家・債権者など)の意思決定を誤らせるほど大きなミスをしないことです。

その前提のもとで、ミスを減らす方法としては、セルフチェックを徹底することが考えられます。
具体的には、以下のような方法があります。

・過去にミスをした内容についてチェックリストを作成しておき、再発防止を防ぐ。
・紙に印刷してチェックする。
・数時間~数日空けて再度チェックしてみる。

セルフチェックを習慣化することでミスが減り、経理に対する苦手意識がなくなっていきます。
私自身も監査法人時代に、最終的な決算書類をチェックする際は、必ず紙に印刷してチェックしていました。

古典的な方法ですが、紙に印刷したり時間を空けたりするだけで視点が変わり、新たなミスに気付くことが多々ありますので、おすすめの方法となります。

(筆者の経歴については、「ビジネス会計検定と出会うまで:公認会計士が語る体験談!」をご参照ください。)

 

3. お金の管理が大変

お金の管理が大変

経理が難しいと言われている3つ目の理由としては、「お金の管理が大変」であることが挙げられます。

会社のお金に関する情報は、最終的に経理に集まります。

また、お金の使用に関しても、一定額以上は途中で経理のチェックが必要なことが多いです。

このように、経理は「会社のお金の番人」であると言えます。

ここで突然ですが、会社はなぜ倒産すると思いますか?

売上が落ち込んでいるからでしょうか?

利益が出ていないからでしょうか?

上記2つのいずれの場合でも、必ずしも会社が倒産するとは限りません。

会社が倒産するのは、お金を支払えなくなった時です。

つまり、会社にとってお金の管理というのは、生きるか死ぬかの生命線となります。

そのため、お金の管理を任されている経理には、大きな責任が伴います。

その責任の重さから、経理は難しい職種と言われることもあります。

以上より、「お金の管理が大変」であることは、経理が難しいと言われている理由と言えます。

★Point!「やりがいを感じる」
確かに経理の業務の中には、責任が重い業務もあります。
ただ、責任とやりがいは裏表の関係にあり、責任が重いということは、その分やりがいのある仕事と言い換えることもできます。

先述のように経理には各部署の情報が集まってくるため、会社全体の数値情報を扱うことができます。
営業部やマーケテイング部などの場合は、基本的に自部門の状況しかわかりません。

つまり、少し大げさに言えば、経理には経営者と同じ目線で物事を考えるチャンスがあります。
より高い視点で会社を見ることで、普段の業務とは違ったやりがいを感じられるかもしれません。

 

4. 法律の規制がある

 法律の規制がある

経理が難しいと言われている4つ目の理由としては、「法律の規制がある」ことが挙げられます。

全ての株式会社は株主及び債権者を保護するために、「会社法」に基づいて決算書類を作成する義務があります。

また、上場企業などについては投資家を保護するために、「金融商品取引法」に基づいて決算書類を作成する義務があります。

このように、経理が最終的に作成する決算書類は、各種法律でその様式や提出期限などが定められており、経理が順守すべき規則は多岐にわたります。

会計だけでなく法律も理解する必要があり、結果として「経理は難しい」という印象につながります。

以上より、「法律の規制がある」ことは、経理が難しいと言われている理由と言えます。

★Point!「前年を参考にする」
会社法や金融商品取引法は確かに大事ですが、経理実務を考えた場合は、とりあえずは法律自体の理解というよりは、以下のように前年を参考にすることが大切となります。

・前年のスケジュールを参考にしながら、本年度の決算までスケジュールを組んでみる。
・前年の決算書類の形式を参考にしながら、変更点にフォーカスして本年度の決算書類を作成する。

法律を一から学習するのはとても時間がかかり、経理としての守備範囲を超えているため、前年を踏襲することで効率的に実務を進めていくのも1つの考え方です。

 

5. 逃げることができない

逃げることができない

経理が難しいと言われている5つ目の理由としては、「逃げることができない」ことが挙げられます。

営業であれば脈がなさそうなクライアントがいた場合、そのクライアントとは距離を置き、別のクライアントにアプローチすることができます。

一方で、経理の場合は終わらなさそうな仕事や、大きなミスが見つかった仕事など、できれば関わりたくない仕事からも逃げることができません。

一度任された仕事は、最後まで自分一人でやり切る必要があります。

もちろん、同僚の助けを借りたり、上司からアドバイスをもらったりすることもありますが、その仕事をやり切る責任が自分にあることには変わりありません。

以上より、「逃げることができない」ことは、経理が難しいと言われている理由と言えます。

★Point!「見切りをつける」
確かに任された業務は最後までやり切る必要がありますが、ここで言う「最後」をどのあたりにするかは、ある程度自分でコントロールすることができます。

先述のように経理の目的は決算書類を使用する関係者が判断を誤るほど重大なミスをしないことであり、1円単位まできっちり見ることではありません。
そのため、ある程度のところで見切りをつけて、仕事を終わらせる必要があります。

会社の立場に立っても、重要性のないことに時間を使われてその分人件費が発生するのは望ましくありません。
自分で自分のゴールを設定することで、仕事から逃げることができないというプレッシャーから少しは解放されるのではないでしょうか?

 

6. 他部署を牽制する必要がある

他部署を牽制する必要がある

経理が難しいと言われている6つ目の理由としては、「他部署を牽制(けんせい)する必要がある」ことが挙げられます。

(*牽制:ある行動によって相手の注意を引きつけ、相手の自由な行動をおさえること)

経理は立場上、他部署に対して必要な警告・注意を行う必要があります。

例えば、請求書に関して「月初〇営業日以内に提出してください。」といったものや、経費に関して「これでは経費として承認できません。」といったものがあります。

注意することで、少ながらず相手から嫌がられることとなり、誰しも本来はやりたがりません。

嫌われないようにうまく注意する、あるいは嫌われてもいいので注意するといった心構えが必要となり、「経理って難しいな。。」と多くの人が感じることとなります。

以上より、「他部署を牽制する必要がある」ことは、経理が難しいと言われている理由と言えます。

★Point!「伝えるコツをつかむ」
他部署に対する牽制は、一つ間違えれば相手の反感を買ってしまい、今後の作業が非常にやりづらくなってしまいます。
そこで大切なのが、伝え方のコツをつかむことです。

一番は実践を繰り返して、実践の中で習得していくことですが、ここでは導入編として、いくつかテクニックを紹介したいと思います。

・1回で伝える内容は必ず1つまでにする
相手にとってバツの悪い話の場合、ただでさえ聞きたくないのに2つも3つも一度に伝えたら、相手は聞く耳を持ちません。
そのため、一度のコミュニケーションでは必ず1つのことだけを伝えるようにしましょう。

・共感しながら伝える
ただ一方的に経理の要求を伝えるだけでなく、相手に共感する姿勢を見せることで、より伝わりやすくなります。
「営業も忙しいですよね。そんな忙しい中申し訳ないんですが、、、」といった具合に伝えてみてください。

・褒めながら伝える
褒められて嫌な気持ちになる人はいません、
もちろん、あることないこと何でも褒めるのは良くないですが、しっかりと褒めるべきところがある場合は、まず積極的に褒めてから伝えるべき内容を伝えてみてください。
「先月は過去最高売上をあげたみたいですね。さすがです!ところで、、、」といった具合にまずは相手を褒めてみるのも1つの方法です。

 

7. 終わりに

経理が難しいと言われる理由と、各理由に対して押さえるべきポイントについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

経理は皆様が思っているほど難しい職種ではありません。

しっかりとポイントを押さえながら、経理としてのキャリアを歩んでください。

 

8. まとめ

Point!

◆会計関連の専門知識が必要。
◆ミスをしないのが前提となっている。
◆お金の管理が大変。
◆法規制に対応する必要がある。
◆仕事から逃げることができない。
◆他部署を牽制するのが大変。

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