「申し込み期限は先週で終わったよ。。」
中小企業診断士診断士試験の受験を考える皆様の中には、この言葉を聞いてドキッとした方も、いるのではないでしょうか?
中小企業診断士試験を受けるにあたって、まず押さえるべきは試験の日程・スケジュールです。
試験日程を確定させないと、勉強スケジュールを組むのが遅れて、試験合格が遠のいてしまいます。
そこで今回は、中小企業診断士試験の試験日程について、解説していきます。
また、後半では、中小企業診断士をおすすめしたい人や、合わせて取りたいおすすめ資格についても紹介しておりますので、ぜひご一読ください。
1. 中小企業診断士試験の日程
1) 試験構成
まずは、中小企業診断士試験の構成について、概要を見ていきましょう。(試験日程については「2) 2024年度試験日程」をご参照ください。)
① 1次試験
中小企業診断士試験の最初の関門にして、一番の関門とも言えるのが、1次試験。
試験範囲は多岐にわたり、以下の7科目から出題されます。
B. 財務・会計
C. 企業経営理論
D. 運営管理
E. 経営法務
F. 経営情報システム
G. 中小企業経営・政策
その他1次試験の特徴としては、以下が挙げられます。
・合格基準:総合点が60%以上、かつ、1科目でも40%未満がない。
・合格率:30%前後。
・科目合格あり。(2年間)
年度によって科目ごとの難易度が異なるため、7科目を満遍なく勉強して、不得意科目をなくすことが、1次試験合格のポイントと言えます。
② 2次試験(筆記)
1次試験に通過すると受験できるのが、2次試験。
2次試験(筆記)は、以下の4科目から出題されます。
・事例Ⅱ(マーケティング・流通)
・事例Ⅲ(生産・技術)
・事例Ⅳ(財務・会計)
その他2次試験(筆記)の特徴としては、以下が挙げられます。
・合格基準:総合点が60%以上、かつ、1科目でも40%未満がない。
・合格率:20%前後。
1次試験の知識を活かしつつ、過去問を解いて実力をつけていくのが、2次試験(筆記)合格のポイントと言えます。
③ 2次試験(口述)
2次試験の筆記を合格したら、終わりと思っている人もいるかもしれませんが、実は2次試験には口述もあります。
ただ、ほぼ全員が受かる試験なので、実質的には2次試験の筆記に合格したら、診断士試験に合格したと言えるでしょう。
口述試験の特徴としては、以下が挙げられます。
・2次筆記試験の4つの企業事例から出題。
・合格率:ほぼ100%。
知識というよりは、コミュニケーション能力を見られているため、最低限の対策だけで合格することが可能な試験となります。
2) 2024年度試験日程
2024年度の中小企業診断士試験の日程は、以下の通りとなります。
1次試験 | 2次筆記 | 2次口述 | |
申込期間 | 4/25(木) ~5/29(水) |
8/23(金) ~9/17(火) |
- |
試験日 | 8/3(土) ・4(日) |
10/27(日) | 1/26(日) |
合格発表 | 9/3(火) | 1/15(水) | 2/5(水) |
3) 勉強スケジュール
ここでは、おすすめの勉強スケジュール、つまり、どのタイミングで何の勉強をするのか?といった点について、ポイントを2つ解説していきます。
① 財務会計から始め、中小企業経営・政策で終わる
1つ目の勉強スケジュールのポイントとしては、「財務会計から始め、中小企業経営・政策で終わる」ことが考えられます。
財務会計は、経理以外の人、あるいは今まで簿記について学習したことがない人にとっては、コツを掴むまで時間がかかる科目となります。
そのため、勉強スケジュールの途中に財務会計を組み入れた場合、途中で挫折してしまう可能性があります。
この点、勉強開始時であれば中小企業診断士試験に対するモチベーションが一番高い時期であり、その勢いで突っ走ることができるため、財務会計から勉強を開始するのがおすすめです。
また、中小企業経営・政策については、毎年4月に中小企業庁から出される「中小企業白書」「小規模企業白書」から出題されるため、試験直前期しか学習ができません。
そのため、中小企業経営・政策は、最後に学習することとなります。
以上より、「財務会計から始め、中小企業経営・政策で終わる」ことは、勉強スケジュールのポイントと言えます。
② 2次試験の勉強は1次試験終了後から
2つ目の勉強スケジュールのポイントとしては、「2次試験の勉強は1次試験終了後から」行うことが考えられます。
始めにお伝えしておくと、1次試験の勉強の段階で余裕があるのであれば、2次試験の勉強をしてかまいません。
ただ、ほとんどの人は、1次試験の勉強の段階で余裕がないと思います。
そんな余裕のない状況で、無理して2次試験の勉強をすると、1次試験の勉強が疎かとなり、結果として1次試験に合格できなくなってしまいます。
ただ、「1次試験後に2次試験の勉強を始めて間に合うの?」と、思う方もいるかと思います。
この点については、2次試験の内容は基本的に1次試験の知識が前提となっているため、知識面については1次試験後でも十分間に合うと考えられます。
また、1次試験の知識に加えて、2次試験特有の以下の対応が必要となりますが、いずれも1次試験後でも十分間に合う内容となります。
・知識を文章として整理する力。
・いくつかの解答パターン。
以上より、「2次試験の勉強は1次試験終了後から」行うことは、勉強スケジュールのポイントと言えます。
中小企業診断士講座の元運営責任者が、以下の7つの通信講座のコストパフォーマンスを比較して、おすすめ2つのメリット・デメリットについて解説してみました。
・TAC
・スタディング
・診断士ゼミナール
・クレアール
・LEC
・アガルート
・フォーサイト
詳細は「中小企業診断士の通信講座おすすめ2選!元講座運営者が比較します」をご確認ください。
2. 中小企業診断士はこんな人におすすめ!
1) コンサルタントとして活躍したい人
企業の現状を分析して、改善提案を行うコンサルタントには、法務・会計・IT・マーケティング・経営など、多岐にわたる分野の知識が求められます。
中小企業診断士であれば、試験科目の多さからわかるように、コンサルタントとして活躍するために必要な、幅広い知識を身に付けることができます。
2) 地方で働きたい人
地方には多くの中小企業があり、中小企業診断士として活躍するチャンスがあります。
また、地方であれば公共機関からの依頼があるのも、大きなメリットと言えます。
さらに、中小企業診断士の人数は都市部に集中しているため、地方であればライバルが少ないのも、大きな利点となります。
3) 経理
中小企業診断士と経理と聞くと、あまり関係ないのでは?と思われた方もいるかもしれません。
経理が日々行っている作業というのは、日々のビジネス上の取引を数字としてまとめ、会社の現状を把握する作業です。
つまり、数字の背景にある、ビジネスそのものを理解する必要があるのです。
そのため、経営コンサル資格である、中小企業診断士の資格が役に立ちます。
4) 法人営業
法人営業を行う際は、取引先企業の経営状態を把握しておく必要があります。
経営状態の把握を怠ると、商談の際に効果的なアプローチを行うことができません。
法務・会計・IT・マーケティング・経営などの、幅広い分野の知識を総動員して、商談に臨む必要があります。
そのため、中小企業診断士の資格がおすすめと言えます。
3. 同時取得おすすめ資格
中小企業診断士との同時取得をおすすめしたいのが、「ビジネス会計検定」です。
前述の通り、中小企業診断士試験の中でも苦戦しがちなのが、財務会計の分野です。
財務諸表を作成するスキルを獲得できる「簿記検定」も必要となりますが、財務諸表を分析するスキルを獲得できる「ビジネス会計検定」も、財務会計の勉強として必要となります。
また、財務会計の勉強として考えた場合、ビジネス会計検定2級までの勉強がおすすめです。
詳細につきましては、「中小企業診断士の財務会計勉強法とは?過去問や参考書もご紹介!」をご確認ください。
4. 終わりに
中小企業診断士試験の日程や、同時取得おすすめ資格について解説していきましたが、いかがでしたでしょうか?
まずは、何年度の試験を受験するか、日程を決めてください。
あとはそこから逆算して、勉強スケジュールを立て、合格を勝ち取ってください。
5. まとめ
◆2024年1次試験:2024年8月3日(土)・4日(日)
◆2024年2次試験筆記:2024年10月27日(日)
◆2024年2次試験口述:2025年1月26日(日)