営業とエンジニアそれぞれの立場を理解するためのポイント8選!

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営業とエンジニアと言えば、何かと対立することが多い職種かと思います。

営業からすれば、「もっとお客様のことを考えて仕事をしろよ!」と思い、逆に、エンジニアからすれば、「そんな短い納期や安い金額で受注しやがって。。」と思っているかもしれません。

ただ、対立することはお互いに足を引っ張り合うことであり、お互いに全くと言っていいほど特がありません。

そこで今回は、営業とエンジニアがお互いを理解し合うためのポイントを8つ解説していきます。

本記事で解説する内容を見ながら、少しでも相手の立場に対する理解を深めていってください。

 

 

1. 営業がエンジニアを理解するためのポイント4選

営業がエンジニアを理解するためのポイント

1) エンジニアチームができること・できないことを理解する

1つ目の営業がエンジニアを理解するためのポイントは、自社のエンジニアで「できること・できないこと」を理解することです。

エンジニアから営業に対するクレームの1つに、営業が安易にお客様に「できます!」と言って受注したシステム開発が、エンジニアチームでは到底作成が無理な内容だったことが挙げられます。

その結果として、お客様の要求からすると質を落としたシステムを作成することとなり、要望に応えることができず、「何でこんな質の低いものを作ったんだ!」とエンジニアが怒られることとなります。

こうならないためにも、最低限自社のエンジニアチームができること・できないことの概要は押さえておくべきです。

例えば、過去に自社で作成したシステムを一覧化して、どの程度の仕様であれば作成できそうか把握しておく必要があります。

また、エンジニアチームが主に扱っているプログラミング言語について、どのような種類のものか把握しておくことも大切です。

Rubyを使用して普段作業しているのに、安易に「Pythonもたぶんできるだろ」と思い、営業の判断だけでPythonでの作業を引き受けてしまうなどは絶対にやってはいけません。

以上より、「エンジニアチームができること・できないことを理解する」ことは、営業がエンジニアを理解する上で大切なポイントと言えます。

★エンジニアに同席してもらう
エンジニアチームができること・できないことを理解する方法として、お客様との商談の際にエンジニアに同席してもらうことはおすすめです。

エンジニアの時間をとってしまいますが、エンジニア側からしてみても、できないことをできると言われるよりは、自ら同席して判断した方が全体の工数を減らすことができます。

エンジニアがどうような案件であれば「できる」と言い、どのような案件であれば「できない」と言うのかを隣で観察することで、営業はできること・できないことを学ぶことができます。

ある程度わかってきたら、徐々にエンジニアの同席を減らしていけば良いです。

 

2) 必要な工数・金額を理解する

2つ目の営業がエンジニアを理解するためのポイントは、「必要な工数・金額」を理解することです。

先に述べたように、まずはできる・できないの判断が重要となりますが、できると判断したことであれば、何でも受注して良いわけではありません。

費用対効果を考える必要があり、安易に短納期・安値で受注してはいけません。

営業の立場からすれば、競合を出し抜くために、できるだけ短納期、できるだけ安値で提案したい気持ちはわかりますが、それではエンジニアが疲弊してしまいます。

自社のエンジニアを高く評価して、その分できるだけ納期を長く、できるだけ高値で提案して契約を勝ち取ってくるのが真の営業です。

例えば、「最短・最安値で作ります!」ではなく「納期は割と長く、かつ値段も高いですが、その分最高の品質で作ります!」といった論調でクライアントと交渉するのが望ましいです。

もちろんそんな簡単にはいきませんが、営業だけでなくエンジニアのことも考えた提案をしていくことが、最終的には会社のためとなります。

以上より、「必要な工数・金額を理解する」ことは、営業がエンジニアを理解する上で大切なポイントと言えます。

★アプリなどを作ってみる
システム開発において、エンジニアの工数(作業量)が決まれば、金額は各社設定しているタイムテーブルで自動的に決まることが多いです。
そのため、営業としてはどの程度の工数がかかるのか?について理解する必要があります。

一番手っ取り早いのが、最低限のプログラミングスキルを身に付けて、自分で実際にアプリなどを作成してみることです。
少しでも内容をかじったことがある人とそうでない人では、理解が全く異なります。

オンラインでできるプログラミング学習サイトはいくつもあります。
無料や1,000円程度の定額制のものなど、料金的にもリーズナブルなサイトがありますので、興味のある方は挑戦してみてください。

 

3) システムの維持も重要

3つ目の営業がエンジニアを理解するためのポイントとしては、「システム維持も重要である」ことを理解することが挙げられます。

営業の立場からすると、売上となる新規のシステム開発ばかりに目が行き、既存顧客のシステム面でのフォローは軽視しがちです。

場合によっては、新規の案件獲得のために、システムの保守などを対応しているエンジニアを、新規のシステム開発に回すように営業からエンジニアに持ち掛けてくることもあります。

しかし、見かけ上は大きな売上を生まなくても、既存顧客のフォローはとても重要です。

売上が全てではありません。

既存顧客を大事にしない会社は、必ず痛い目にあいます。

例えば、既存顧客からクレームが上がり、それがSNS上で拡散され、新規の営業の際にSNS上の悪い評判が理由で、断られることもあるかもしれません。

以上より、「システムの維持も大事」ということを理解することは、営業がエンジニアを理解する上で重要なポイントとなります。

★筆者の体験談
20名程度のベンチャー企業で働いていた際に、まだ会社が小さかったので、足元の売上を追うために、既存顧客のフォローというよりは、新規の営業の方をバリバリとやっていたことがありました。
案の定、既存のお客様からクレームがくることも多々あり、そのたびに対応に苦慮したのですが、もう1つ大きな問題がありました。

それは、既存顧客の対応にあたっていたエンジニアやCSの社員達のモチベーションが低下していたことです。
会社として既存顧客を大切にしていない場合、既存顧客の対応を任されている社員からすれば、「新規案件をとってくる営業ばかりが評価されて、案件を取ってくれば取ってくるほど大変になっている自分達は評価されない。。」と思考がマイナスとなってしまいます。

そのため、既存顧客対応があるおかげで自分たちが新規案件獲得に集中できていると、営業の方から歩み寄る姿勢を見せることは、非常に大切なこととなります。

 

4) バグは必ず起きるもの

4つ目の営業がエンジニアを理解するためのポイントとしては、「バグは必ず起きるもの」ということを理解することが挙げられます。

営業は早く売りたがる割には、完璧なシステムを求めることが多いです。

そもそも完璧なシステムを作ることは無理であり、早くせかされたら余計にバグは発生してしまいます。

例えば、「お客様からバグが発生してるって言われたけど、どうなってるんですか?事前に防げなかったんですか?早く直してください!」と営業から一方的に怒られることは、エンジニアの人であれば一度は経験したことがあるのではないでしょうか?

あるいは営業の人であれば、一度は言ったことがあるのではないでしょうか?

一方的に怒ったところで何も変わらないので、そもそもバグは発生するものと一度受け入れてください。

バグの予防にかけられる時間・費用は有限であるため、バグが起こった際の対策に資源を投入することで、全体のバランスをとることも大切です。

以上より、「バグは必ず起こるものと受け入れる」ことは、営業がエンジニアを理解する上で重要なポイントと言えます。

★自分は営業に向いているのだろうか。。。
エンジニアへの理解を深めるうちに、自分は本当に営業に向いているのだろうか?と疑問に思うこともあるかもしれません。
そんな時は、営業に向いている人・向いていない人の特徴を確認して、自身がどちらに当てはまるかチェックしてみてください。

営業に向いている人の特徴としては、以下のようなものがあります。

・負けず嫌い。
・数字に強い。
・愛想がいい。
・人の話を聞くのが得意。
・マメな性格。
・目標を立てるのが上手い。
・自己管理が得意。
・外回りが好き。

詳細につきましては「営業に向いている人・向いていない人の8つの特徴」をご確認ください。

 

2. エンジニアが営業を理解するためのポイント4選

エンジニアが営業を理解するためのポイント

1) 売上がないと会社は存続しない

1つ目のエンジニアが営業を理解するためのポイントは、「売上がないと会社・事業は存続しない」ということです。

当たり前ですが、会社はお金を稼がないと倒産してしまいます。

もちろん稼がなくても一切使わなければ倒産しませんが、現実にはありえません。

エンジニアがどんなにいいシステムを開発したとしても、商品が勝手に売れるということはありません。

営業やマーケティングの結果として物は売れます。

また、そもそも始めの開発段階でエンジニアの人件費が発生しますので、その分を稼ぐ必要があり、営業やマーケティングの力が必要となってきます。

例えば、「そんな中途半端な状態ではまだ販売したくない。」とエンジニアが思っても、今までの開発コストと今後の開発コストを稼がないと、現実的にどうしようもありません。

お金は湧いて出てくるわけではなく、理想論だけを言ってもしょうがありません。

営業はそういった現実とも向き合っているので、その点はエンジニアの立場でも理解しておくべきです。

以上より、「稼がないと会社・事業が存続しない」ということは、エンジニアが営業を理解する上でのポイントと言えます。

 

2) 営業は数字で評価される

2つ目のエンジニアが営業を理解するためのポイントは、「営業は数字で評価される」ということです。

営業はどんなに過程を頑張ろうが、最終的に契約をとってこれるか・否かで評価の大部分が決まります。

エンジニアからすれば、営業は早く数字をあげるために急がせてきて、煩わしいと思いますが、営業も営業の立場で必死なのです。

他の評価軸があるのであれば、そちらを頑張るということも考えられますが、数字で大部分を評価され、営業も生活がかかっているので必死になります。

エンジニアの立場からも、その点は少しでも理解してあげるべきです。

例えば、「今月中にもう1件契約をとらなければいけないんだ!だから今月中にこのシステムを仕上げてくれ!」と営業から言われた場合、「一方的でなんて身勝手なんだ!」と思うかもしれません。

しかし、営業にとってはその1件で全ての評価が決まってしまうと思えば、エンジニア側も頭ごなしに怒らず、もう少し建設的な提案ができるかもしれません。

以上より、「営業は数字で評価される」ことを理解することは、エンジニアが営業を理解する上で重要なポイントと言えます。

 

3) 競合に負けないためにはスピードも大切

3つ目のエンジニアが営業を理解するためのポイントは、「競合に勝つためにはスピードも大切」ということです。

どんな会社にも当然競合が存在し、競合に負けないように戦略を練っています。

競合よりいいシステムを開発しようとするのは良いことなのですが、一方で、スピード感をもって早めに市場にシステム・商品をだして、市場のパイを奪っていくことも重要となります。

また、システムや商品の良し悪しは、究極的には市場に出してみて、市場の反応を見ないとわかりません。

ある程度の完成度で市場にだしてみて、お客様からフィードバックをいただき、それをシステムに反映するというプロセスも大事です。

そのため、競合よりも早く販売を開始すること自体にも意味はあります。

エンジニアもそのことを理解しておくべきです。

例えば、QR決済システムについて各社競争を繰り広げておりますが、いち早く大きなキャンペーンを打ったPayPayが、市場を拡大しております。

ユニクロとのコラボでバクを起こすなど、まだシステムとしては完璧とは言えない状態でしたが、いち早く市場にだすことで、結果を残しています。

以上より、「競合に勝つためにはスピードも大事」ということは、エンジニアが営業を理解する上で重要なポイントと言えます。

 

4) モノを売るのは大変

4つ目のエンジニアが営業を理解するためのポイントは、「モノを売るのは大変」ということです。

営業を一定期間経験したことがある人であればわかるのですが、モノを売るというのは簡単ではありません。

「他社よりも優れたものを作って、差別化要因をお客様に説明すればいいだけではないか!」とエンジニアの人は思うかもしれません。

ただ、今の時代良いシステムを作って差別化要因ができたとしても、すぐに他社にマネられてしまいます。

そのため営業は、システムや商品の中身というよりは、営業という個人をお客様に売り込む必要があります。

例えば、お客様から「君が勧める商品なら買ってみようかな」と言われるくらいまで、自分を売り込む必要があります。

言うは易しで、これは実際にやってみると本当に大変です。

営業は身を粉にしながら、自分という商品をお客様に提供しているということは、エンジニアもしっかりと理解しておくべきこととなります。

以上より、「モノを売るのは大変」ということは、エンジニアが営業を理解する上で重要なポイントと言えます。

 

3. 終わりに

営業とエンジニアがお互いに理解し合うために必要なポイントについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

営業とエンジニアが社内でつぶし合うのは、全くと言っていいほど無意味です。

今回ご紹介したポイントを踏まえながら、ぜひ今日から相手に対する理解を深めていってください。

 

4. まとめ

Point! ◆エンジニアは何でもできるわけではない。
◆納期や金額は安請け合いしない。
◆システムの保守も新規案件と同じくらい重要なこと。
◆どんなに予防してもバグは発生するもの。
◆営業が売上をあげないと会社は存続しない。
◆営業は毎日数字と戦っている。
◆競合に勝つためにはスピードも大切。
◆モノを売るのは簡単なことではない。

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