初めての簿記!入門者が気を付けるべきこと6選

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大学生や社会人が一度は勉強しようと考えるのが「簿記」ではないでしょうか?

ただ、簿記を学校で習う機会があるのは商業学校くらいであり、普通科の学校に進学された方は触れる機会がありません。

そのため、簿記について知らないことが多く、一歩踏み出して勉強に進めない方が多くいらっしゃると思います。

ですが、ご安心ください。

簿記にも勉強方法があり、知識ゼロであったとしても必ず習得することはできます。

そこで、簿記初心者でも勉強につまずかないよう気を付けるべきことをご紹介いたします。

社会人生活を送る上で簿記の知識は「必須」の時代になりつつあります。

ぜひ簿記の知識を習得して、仕事で活用していきましょう!

筆者の情報
・公認会計士
・監査法人➡経理に出向➡ベンチャー➡自営業

 

 

1. 簿記はあくまで「手段」

簿記はあくまで「手段」

まず、勉強始める前に必ずやらないといけないことがあります。

それは、「目標を明確にする」ことです。

簿記試験の合格そのものを目標に勉強を始めたとしても、継続することは大変難しいことです。

継続させるには、簿記を取得して「どう役立てたいか」「自分がどうなりたいか」、将来ありたい姿を妄想でも良いので、一度考えてみましょう。

簿記それ自体はあくまで「手段」にすぎません。

まずは、この考えを念頭におきましょう。

ここで一つ簿記を勉強するモチベーションが上がる話をします!

読者の方もお聞きしたことがあるかもしれませんが、21世紀の「三種の神器」と呼ばれるスキルが3つあることをご存じでしょうか?

1つ目が英語

2つ目がITスキル

そして、3つ目にファイナンスが選ばれているのです。

ファイナンスと簿記はイコールではないのですが、簿記は「ファイナンス」を習得するための入り口とも言える知識なのです。

ビジネスでは特に数字で語ることが求められ、数字を語るうえで簿記を知っているのと、何も知識がないのとでは説得力が大きく違います。

簿記はあくまで手段ですが、大変大きな武器にもなります。

ですので、簿記資格の取得をゴールとはせず、「何をしたいか」をじっくり考えて勉強を始めましょう。

 

2. 完璧に理解できなくてOK

完璧に理解できなくてOK

目標を設定することができたら、勉強を開始する前に一つ心に留めておいてほしいことがあります。

それは、「完璧に理解することを諦めること」です。

何を言っているのだろう…と驚くかもしれませんが、勉強を継続させるためには実は非常に重要な考え方なのです。

少し時間を取って、過去のことを思い出してみましょう。

今までに新しい勉強を始めて、継続できず挫折した経験は誰しもお持ちなのではないでしょうか。

では、継続できなかった要因は何だったのでしょうか。

私が考える大きな要因としては、目標設定があいまいだったこともあるかもしれませんが、最初からテキストの内容をすべてを理解しようとしていたことが挙げられます。

・一読して理解できなかったため、テキストとにらめっこする。
・それでも理解できず、スマホを使って調べてみる。
・調べた内容を読んでも、イマイチ理解できない…

こうなってしまうと、今まで高いモチベーションがあった人でもすぐに勉強をやめてしまいたくなるものです。

なので、最初からすべて理解することは諦め、先に進んでしまいましょう。

特に簿記はそうなのですが、理解できなかった科目があったとしても網羅的に勉強をしていくと、以前分からかったことも理解できるようになることが多くあります。

完璧を求めず、勉強を進めていくことが簿記を習得するうえで非常に重要なのです。

 

3. わかりやすいテキストを1冊使い倒す

わかりやすいテキストを1冊使い倒す

今までは考え方など、マインドに関する部分について触れてきました。

次は実際に簿記を学ぶテキストについてご紹介させていただきます。

まず、簿記のテキストを調べると、あまりに多くのテキストが候補にでてきます。

正直、どれが良いテキストなのか分からず、選ぶのが難しいのではないでしょうか。

簿記は勉強する人が多いため、テキストもそれに比例して多く出版されております。

ですので、実際にテキストを読んでみて、初心者でも理解できるおすすめのシリーズが3つあります。

これらのシリーズは、どれも多くの方が使用し実際に多くの合格実績もあります。

Amazonでもランキング上位にでてくる人気のシリーズです。

なので、どれを選んでいただいても試験に合格できることはもちろん、簿記に関する十分な知識を得ることができます。

おすすめ理由と、特徴について簡単にまとめましたので参考にしてください。

また、一つ注意点があります。

テキストを一度選んだら、他のテキストなどあれこれ手をだすのではなく、選んだ1冊をとにかく使い込むことをお勧めいたします。

理由としては、結局書いてある解説や、内容は基本的にどれも似通っているからです。

ですが、差別化のために特徴はテキストごとで異なるため、テキスト選びはAmazon等で買う前に、実際に手に取ってパラパラめくり、自分に合うものを選びましょう。

 

1) スッキリわかるシリーズ

簿記:スッキリわかるシリーズ

編集元:TAC出版

金額:1,080円

特徴:

可愛い猫の絵が特徴で、フルカラーかつストーリー仕立てになっており、初心者にも大変読みやすいテキストです。

言葉遣いも専門用語をできるだけ避けて、簡単に説明するように心がけています。

簿記の基礎をしっかりおさえ、ざっくりと全体像を網羅して学びたい方や、猫のイラストに癒されながら勉強したい方には「スッキリわかるシリーズ」が一番お勧めです。

 

2) よくわかる簿記シリーズ

簿記:よくわかる簿記シリーズ

編集元:TAC出版

金額:2,160円

特徴:

「よくわかる簿記シリーズ」もTAC出版から出ているテキストです。

先ほどご紹介した「スッキリわかるシリーズ」との違いがいくつかございます。

 

・TAC簿記検定の公式教材としても使用されている内容になっている。

→より細かく簿記の論点について学ぶことができ、簿記3級を目指すだけでなく、将来的により高度な簿記知識を習得したい方におすすめです。

 

・残念ながら、かわいい猫の絵はありません。

図やイラストで説明しているページはありますが、「スッキリわかるシリーズ」に慣れている方だと、少し物寂しいと思われるかもしれません。

しかし、より具体的に簿記に関して記述されているため、より深く簿記の知識を習得することができます。

 

まとめると、簿記の知識習得はあくまで「最初の一歩」に過ぎず、会計士や税理士などを目指す人は「よくわかる簿記シリーズ」を選ぶほうが良さそうです。

ただし、「スッキリわかるシリーズ」に比べて、やや内容が難解な部分もあります。

将来的に目指す目標から、どちらが良いか決めていきましょう。

※決して「スッキリわかるシリーズ」では十分な知識まで得られないわけではないので、その点は安心してください。

 

3) みんなが欲しかったシリーズ

簿記:みんなが欲しかったシリーズ

編集元:TAC出版

金額:1,080円

こちらもTAC出版のシリーズとなります。

内容もオールカラーで、図を多く使うことで理解しやすいような構成となっております。

特に本シリーズで嬉しいのは、独学者を意識してつまずきやすいポイントを図で積極的に説明してくれている点です。

資格試験対策で大きな実績があるTACだからこそ、つまずきポイントを熟知しており、重点的に図を用いて解説してくれています。

 

4) テキスト紹介まとめ

冒頭でも書きましたが、1つのテキストを集中的に学習するため、オンラインショップなどで注文する前に、実際に書店まで足を運んで中身を確認しましょう!

このテキストで本当に簿記が習得できるだろうか、と不安になってしまっては勉強も進まないため、テキスト選びは時間を使って慎重に行いましょう。

 

4. 簿記は「習うより慣れろ」

簿記は「習うより慣れろ」

1) 割り切ることの大切さ

「2. 完璧に理解できなくてOK」でも触れましたが、簿記の勉強を始めてみると、

「なぜこれは借方なのだろうか」「なぜこのケースでこの科目なのだろうか。」などなど、疑問に思うことが多くあります。

その時は悩みすぎず、「こういうものだ」と割り切ってしまいましょう。

そもそも「貸借」という概念自体、普通の方は今まで勉強してこなかった概念です。

繰り返しとなりますが、まずは全体を網羅的に把握することに重点を置きましょう。

 

2) 慣れることで解答スピードも上がる

勉強をし始めて進めていくと、いつか試験や過去問を解く機会もでてきます。

実際に問題を解いてみると、制限時間内に説くことが難しいと感じるかもしれません。

簿記の試験は知識を求められることはもちろんなのですが、どれだけ早く解答できるかという「解答速度」も大変重要なポイントになってきます。

おそらく初めて簿記試験を受けた方は、時間内に解けなかった方もいらっしゃるかもしれません。

解答速度を上げるには、簿記に「慣れる」しかありません。

慣れることで、解答パターンが自分に蓄積されれば、解答速度は飛躍的に上昇します。

網羅的に知識がついてきたら、インプットよりもアウトプットの比率をあげ、繰り返しアウトプットをすることで解答速度を向上させていきましょう。

 

3) 解答速度が求められる理由

少しイメージをしていただきたいのですが、経理として働いていると多くの部門から様々な経理処理依頼が届きます。

それは経費(簿記でいう「販売及び一般管理費」)関連の依頼や、売上関連のものかもしれませんし、非常にパターンに富んだ、多くの処理依頼が届くのです。

それらを経理は期限内に全て処理しなければいけません。

実務面でも「解答速度」が非常に重要になってくるため、簿記試験もスピードを重視して問題を作成していると考えられます。

簿記はある程度お決まりの解答パターンがあります。

ですので、何度も繰り返しアウトプットをすれば必ず解答速度は向上していきます。

時間内に終わらなくても、諦めずに繰り返しチャレンジしていきましょう。

 

5. 〇〇表などのの理解は6,7割で十分

〇〇表などのの理解は6,7割で十分

おそらく簿記学習で嫌になってしまう理由として、精算表、試算表などの表の理解が難しいことが多いのではないかと考えています。

ただ、これは諦めてよい!とは言えず、ある程度理解がないと簿記試験を目指す方は合格できない可能性が高いです。

そこで、この〇〇表への理解度として、初心者に覚えておいてほしいレベルとしては、「作った仕訳をどの部分に記入すればよいか分かる」くらいで十分かと思います。

簿記試験で難しいのは、仕訳を作成することではなく、その作った仕訳を〇〇表のどこに持っていけば良いのか、という問題です。

まずは仕訳の論点を理解し、自分でその理屈を説明できるようになる。

それで十分知識としてはついている状態です。

あとは、作成した仕訳をどの帳簿に記入するのか、そこまで理解を深めてみましょう。

そして、それ以上は深堀しないようにすることが大切です。

ここまで勉強を進めて簿記を諦めてしまうのは大変勿体ないことです。

ある程度段階を踏んでから、精算表や試算表など深く学んでいきましょう。

 

6. 勉強時間をルーティン化させてしまう

勉強時間をルーティン化させてしまう

今までの説明を聞いていると、やはり継続して勉強することが必要で、自分では難しいのではないかと考えている読者の方もいらっしゃるかもしれません。

また、簿記の解き方の特性上、まず仕訳から考えて問題を解きます。

これを悪くいってしまうと、処理手順が同じで単調なことをしていると感じてしまう可能性もあり、飽き性の方には特に簿記の勉強は辛いかもしれません。

ですが、これを解決する方法もございます。

それは、簿記の勉強時間を「ルーティン化」させてしまうことです。

その方法について、以下で解説させていただきます。

なお、簿記の勉強期間・時間については「簿記3級・2級の勉強時間は?一ヶ月・二ヶ月での合格」をご参照ください。

 

1) ルーティン化とは?

「ルーティン」という言葉を皆さんはご存じでしょうか?

ラグビー日本代表の五郎丸選手がキック前にする必ず行うポーズがあり、それが注目されて「ルーティン」という言葉も有名になりました。

ルーティンを辞書で調べると、「きまりきった仕事。日々の作業。ルーチン-ワーク。」となっております。(※ルーティンとルーチンは同じ言葉で、発音による違いだけです。)

つまり、勉強時間のルーティン化とは、毎日の生活の中で、必ず勉強をやる時間を設定してしまうということです。

イメージとしては、スケジュール帳に「簿記勉強時間」という予定を最初から繰り返し予定として組み込んでおくことです。

例えば、皆さんは起きてから家を出るまでの間にハミガキをすると思います。

この「ハミガキをする」という予定は、いつ行うのか無意識に決まっているのではないでしょうか。

普通、何か行動を起こすときには

〇〇がしたい→(意志の力)→実際に行動

このようなプロセスがあると思いますが、ルーティン化された行動は

朝起きた→ハミガキする(いつもこのタイミングでしているから)

このように意志の力がなく、「朝起きたからハミガキする」と行動がパターン化されています。

では、実際に生活の中でどうやってルーティン化していくのか、具体的な方法をご紹介していきます。

 

2) ルーティン化の方法

ルーティン化をする上で考えなければいけないのが、現状の生活リズムです。

日中は読者の方もお仕事や、学校の授業で時間が取れないため、勉強をするとしたら朝の時間か、帰宅してからの時間の二つしかありません。

読者の方にも「朝型」と「夜型」の2パターン得意な時間帯があると思います。

今回はそのどちらの方にもルーティン化の具体例をご紹介していきます。

 

① 朝型の場合

まずは朝型の場合です。

方法としてはシンプルで、一言でいいますと「ベッドから出たら、そのまま勉強机に向かってください」。

本当にこれだけです。

もちろん、お手洗いとか水分補給くらいはOKです。

ただ、それ以外のことは一切やらずに、机に向かうことがルーティン化の方法です。

理由としては、朝起きてから仕事や学校に向かう準備はしないといけません。

ただ、この準備をしている間にテレビを見てしまったり、余った時間はスマホをいじってしまったりと、様々な誘惑があります。

そのためには、起きてからすぐに勉強を開始し、勉強後の時間を準備時間に充てることで、確実に勉強時間を確保することができます。

起きていきなり勉強机に向かう経験はあまりないと思いますので、最初は違和感があるはずですが、それも最初の3日くらいですぐに慣れます。

そして、この「慣れ」がだんだん生活の一部となり、ルーティンとなるのです。

少しスパルタに思われてしまうかもしれませんが、これもルーティン化のためなので、まずは騙されたと思って3日間は続けていきましょう。

 

② 夜型の場合

次に夜型の場合ですが、オススメする方法は、「仕事(学校)終わりに家に帰るのではなく、カフェで勉強する」ことです。

朝型の場合でも少し触れましたが、自宅はとにかく誘惑が存在します。

それらはルーティン化の妨げとなる大きな原因なので、避ける必要があります。

その方法として、家に帰らず、カフェで勉強するのが大変オススメです。

また、カフェで勉強することは誘惑を避けられるだけでなく、いくつか良い効果を得ることができます。

例えば、カフェには他にも勉強している方がいるので、自分も頑張ろうと思えます。

一人で勉強を頑張り続けることは大変難しいことです。

ですので、実際に講座を申し込んで資格学校に行く方も多くいらっしゃいます。

ただ、カフェに行けば同じく勉強している方は多くいるため、自分も頑張ろうと鼓舞することができるのです。

次の利点として、仕事や学校の服装のまま勉強することで、「自宅モード」にならず、勉強することができます。

どうしても部屋着に着替えてしまうと、気持ちの糸が緩んでしまい、自分に甘い選択を取りやすくなってしまいます。

その点、スーツや制服は勉強モードに入りやすく、集中して勉強することができます。

 

3) 一度身に付けると便利なルーティン化

今回は簿記勉強のためでしたが、このルーティン化は一度そのやり方を習得すると、何度でも他の勉強や何か新しくスタートすることに応用可能なのです。

社会人となり仕事を始めたとしても、新たな知識を習得することが今後は求められてきます。

長い社会人生活を過ごすため、そして今後も一生使っていけるルーティン化を習得するため、簿記の勉強にトライしてみましょう。

 

7. 終わりに

いかがだったでしょうか?

簿記は非常にどこでも役に立つ知識で、ビジネスに携わる方ならぜひ習得してほしいと考えています。

また、簿記の資格自体が、経理や財務などの管理部門で働くうえで有利になります。

冒頭でもご紹介したように、簿記の勉強はあくまで「手段」であって、決して「ゴール」ではありません。

何かと数字で語ることが求められるビジネスにおいて、簿記の知識は必ず活きます。

ぜひこの機会に、簿記の勉強をしようか迷っている人は始めてみましょう!

ここまで読み進めていただき、ありがとうございました。

 

8. まとめ

Point!

◆簿記はあくまで「手段」であって、「ゴール」ではない。
◆とにかく「慣れる」ことが重要。アウトプット量が大切。
◆簿記の勉強はルーティン化で乗り越えろ。

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