「簿記の勉強って無味乾燥で大変…。ちょっとやる気落ちてきたかも」
「必死に頑張って簿記試験に合格したけど…実際に活かしきれていないかも」
上記のようなお悩みをお持ちの方へ、この記事ではおすすめの「書籍」を3つ紹介していきます。
しかし、簿記の本といっても「参考書」や「問題集」ではありません。
・モチベーションを上げてくれる本
・簿記をより実用的に活かしていく本
これらを徹底的に詳しく紹介していきます。
「簿記、何の為に勉強してるんだか」といった状態の方は必読です!
1. 帳簿の世界史
背景にあるのは、武力…いやお金でしょうか。
本書では「権力とは財布を握っていることである」と記述されています。
なぜなら、フランス革命が起きた理由や、アメリカの独立の成功といった歴史の裏には全て、「帳簿を駆使する会計士」がいたからです。
・簿記がどのように発達してきたか
・複式簿記を重要視した国家と、軽視した国家の行く末とは
上記のような、簿記の歴史を本書で学ぶことで、「簿記の重要性を再認識」することができます。
加えて、帳簿から見た「資本主義の歴史」を学ぶことができます。
1) amazonのカスタマーレビュー
『帳簿の世界史』は、
・評価:4.2/5
となっています(2019年7月下旬)。
ここからは、amazonのカスタマーレビューを参考にリライト(書き直しの意味。転載NGのため)した文章をみていきましょう。
① 意外性がある
“帳簿なのに面白い!会計初心者でも大丈夫“
「帳簿」という眠くなりそうなテーマで、こんなにも面白い本を書けるということに驚いた。
名前を聞いたことがある、有名な世界史の人物たちが、ちまちました会計に取り組んでいた。
その事実がなんだか意外で面白かった。
会計の知識があればそれなりに楽しめる部分もあるが、会計がわからなくても無理なく読める。
② 教科書ではなく読み物として読みたい
“『会計』の歴史に関する情報量がスゴイ“
フランスやスペインなどの国を事例に、「会計」が歴史上どのような役割を果たしてきたのかを説明しています。
その中で私が驚いたのはその情報量。
どれほどの労力がかかったことでしょう。
この本は、歴史読み物といった構成となっています。
教科書のような読みものを期待している方には向かないかも知れません。
2) 良い点・不満な点を紹介
肯定的なレビューもあれば、批判的なレビューもあります。
ここからは、それらのレビューから『帳簿の世界史』の良い点と不満な点を紹介していきます。
① 良い点
Ⅱ. 簿記の知識がなくても読める
Ⅲ. 会計に関する歴史的な情報量が多く、知的好奇心を満たしてくれる
② 不満な点
Ⅱ. 世界史嫌いにはつまらない
Ⅲ. 欧米の歴史のみで”世界史”ではない
3) こんな人におすすめ
② 簿記の参考書や、テキストがつまらなくなってきた方
③ 会計に興味があって、世界史が好きな方
『帳簿の世界史』は、簿記初心者の方や、独学で頑張っている方におすすめです。
簿記は、面白みに欠けるという方が多く、資格合格までのモチベーションを保つのが難しいとされています。
「簿記の重要性」や「歴史」を本書で学び、モチベーション向上に活かしてみてはいかがでしょうか。
2. ストーリーでわかる財務3表超入門―お金の流れで会計の仕組みが見えてくる
財務三表(損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書)は、繋がりがあります。
しかし、簿記のテキストや参考書を、机の上だけで勉強しては理解が難しく「なんとなくわかったような」となってしまいます。
なぜなら、財務三表をそれぞれ独立した形で勉強してしまうからです。
本書では、バラバラに勉強した財務三表を”つなげ”、より実用的な「使える会計」のコツをマスターできます。
また、一見”中級者向け”と思われる本ですが、徹底的に初心者にフォーカスされており、会計初心者でもスイスイ読める本となっています。
1) amazonのカスタマーレビュー
『ストーリーでわかる財務3表超入門』は、
・評価:4.6/5
となっています(2019年7月下旬)。
以下、amazonのカスタマーレビューを参考にしたリライト文章です。
① 簿記アレルギーの私でも読めました
「これから簿記を勉強したい人にもおすすめ!」
私が新人の頃に簿記3級を無理やりやらされました。
それ以来簿記と聞いただけで、アレルギーが…
しかし、資格習得とは無関係な、純粋に簿記というものを理解してみようと思い本書を購入しました。
読んでいくと、ストーリー調となっていることもあり面白いのですが、冗長な表現もあり気になりました。
でも、少しずつ疑問が解消されて行く内に面白くなり、アレルギーのあった私でも数日で読み終わりました。
② 勉強に役立つ上に泣けるストーリー
「ストーリー仕立てで大人気!気になる泣けるストーリーとは…」
ストーリーが良かったです。
財務三表と面白みのなさそうな内容であるのに、カフェでほろりと涙が…
ちなみに、昇進試験対策で活躍しましたが、財務諸表の理解は進みましたし数時間で読み切れるわかりやすさが良かったです。
2) 良い点・不満な点を紹介
肯定的なレビューもあれば、批判的なレビューもあります。
ここからは、それらのレビューから『ストーリーでわかる財務3表超入門』の良い点と不満な点を紹介していきます。
① 良い点
Ⅱ. 簿記で勉強する”財務三表”を、実用的なレベルまで理解を深められる
Ⅲ. ストーリー仕立てで読みやすい
② 不満な点
Ⅱ. 小説部分で、登場人物の関東弁と関西弁が混じっており、ややこしい
3) こんな人におすすめ
② 財務三表がいまいち理解できていない方
③ 起業を目指している方
批判的なレビューが圧倒的に少なく、あったとしても「ストーリー」に関するものだけで、全体の内容に関しては高評価が非常に多かったです。
『ストーリーでわかる財務3表超入門』は、応用範囲が広く、
・事業選択の考え方
・起業後のケーススタディー
なども理解できるため、「起業を目指している方」もおすすめに入れさせていただきました。
小説が”感動的”といったレビューもあることから、おすすめに当てはまる方はぜひ本書を読んでみてはいかがでしょうか。
その他の会計入門者におすすめの勉強法については「会計の入門者におすすめの勉強法7選!」も合わせてご確認ください。
3. 決算書はここだけ読め! キャッシュ・フロー計算書編
簿記とは会社の取引を『帳簿記入』する技術であり、決算書を読み理解することではありません。
つまり、決算書を作成するための帳簿記入であり、分析するための技術は備わっていないのです。
しかし、簿記を勉強することで、「決算書を読むための基礎知識」を得ることができます。
そして、決算書を読むとは、
・どういう形の資産や借金を持っているのか
・どのくらいの費用を掛けて儲けたのか
上記のような”お金の流れ”を理解することです。
これにより、「企業がうまく経営できているのか」が分かるようになります。
本書では、その決算書の読み方の基本である「資産」「費用」「負債」「資本」「収益」を素早く読み取るメゾットを伝授しています。
1) amazonのカスタマーレビュー
『決算書はここだけ読め! キャッシュ・フロー計算書編』は、
・評価:4.3/5
となっています(2019年7月下旬)。
以下これまでと同様に、amazonのカスタマーレビューを参考にしたリライト文章です。
① 会計ってこんなにおもしろいんだ
「簿記を学ぶのに、いきなり参考書や問題集等のテキストからではマズイかもしれない!」
一つ疑問があるのですが、簿記の教科書ってどうしてあんなにつまらないんでしょうか。
昔のことですが、簿記の勉強をさせられて、なんとまあつまらない科目だと思ったか。
ところがどっこい、この本を読んで、会計とはこんなにも魅力的で興味深いものだということを認識しました。
簿記検定二級をとっても必ずしもこの本に出ている内容を理解しているとは思えない。
仕訳のやり方は機械的に覚えているけど、そもそもなぜそうするのか、貸方、借方の意味といった初歩の初歩から、理屈や意味をおさせえていない可能性は高い。
会計の勉強といったら、まずは簿記検定から入るのが普通だが、そのやり方はまずいと感じました。
② 決算書から会社の姿を読み取れるようになる。
「決算書の”読み方”を重点に説明することで、本書だけで決算書の読み取りを可能に!」
本書のポイントは、決算書の読み方に注目して、書き方には一切触れていないところ。
決算書から話が脱線しないように進んでいき、本当に必要なときだけ他の事項に触れていた。
論点がズレないため、分かりやすい点がよかった。
これだけで、決算書の読み方がわかるだろう。
さらに、経営者、管理職、営業職、技術者向けに決算書の読み方が説明されており、将来的に、ビジネスの立ち上げを計画している方は、本書を通して倒産した会社の決算書を研究して勉強すると良いであろう。
2) 良い点・不満な点を紹介
肯定的なレビューもあれば、批判的なレビューもあります。
ここからは、それらのレビューから『決算書はここだけ読め! キャッシュ・フロー計算書編』の良い点と不満な点を紹介していきます。
① 良い点
Ⅱ. 大切なことを繰り返し書いており、不要なことは書かれていない
Ⅲ. 読みやすく、半日で読める
② 不満な点
Ⅱ. 「本書一冊では、不安かも」という方もいる
3) こんな人におすすめ
② 会計・簿記をより実用的に扱っていきたい方
③ 簿記試験に既に合格しているけど、決算書が読めない方
『決算書はここだけ読め! キャッシュ・フロー計算書編』は、決算書を「読めるようになる」という”一点集中型の本”です。
これまで紹介した2冊と比較すると、より実用的な本となります。
・決算書が読めるだけで、自分の強みになり自己PRにつながる
・企業の経営状態を分析できるため、投資に活かせる
・簿記のスキルと組み合わせると、起業〜経営が計画的に行えるようになる
その他にも、実際の生活に活かせる状況がたくさんあると思います。
簿記の勉強をしている方や、既に資格をお持ちの方は理解しやすい内容となっているので、手に取ってみてはいかがでしょうか。
本書と同様に財務諸表を読める力を養うには「ビジネス会計検定」もおすすめです。
簿記検定との違いについては「ビジネス会計検定と簿記検定の共通点、相違点は?」をご参照ください。
4. 終わりに
以上、「簿記におすすめの本は?レビューから3選を徹底解説」でした。
読んでみたい本は、見つかりましたか?
3冊のうちどれか1冊でもいいので実際に読んでみてください。
5. まとめ
◆『ストーリーでわかる財務3表超入門』➝使える会計。財務三表をストーリーで分かりやすく。
◆『決算書はここだけ読め! キャッシュ・フロー計算書編』➝実用的。決算書はこの一冊。