大手予備校として、公認会計士試験業界をTACとけん引してきた、大原。
圧倒的な学習量を必要とする教材・カリキュラムで、数多くの合格者を輩出してきました。
大原から提供されたものを全てこなせば、一定の割合で合格できることは間違いないです。
一方で、あまりの多さに挫折してしまう人が多いのも事実です。
今回はそんな大原の公認会計士講座の評判について、見ていきましょう。
1. 大原の公認会計士講座の評判
1) 受験生の評判
2) 合格者の評判
2. 大原のここがすごい!
1) 答練の量
2) 合格実績
3) オンライン校
3. 公認会計士講座の詳細
4. 終わりに
5. まとめ
1. 大原の公認会計士講座の評判
1) 受験生の評判
まずは大原の受講生や公認会計士試験の受験生からの評判について、順に見ていきましょう。
① 圧倒的な学習量
・答練の多さ
— 田中(腰痛) (@tanakacpa) November 21, 2020
死ぬ気でついて行くだけで本試験でもそれなりに戦えるようになります。
学習スケジュールを立てるのが苦手な私にぴったりでした。
ただし、ついて行くのはめちゃくちゃしんどいです。
大原の代名詞とも言える、圧倒的学習量を必要とする教材・カリキュラム。
特に何十回にも及ぶ「ステップ答練」は、良くも悪くも評判になりやすいです。
確かにステップ答練を全て完璧に仕上げれば相当な実力がつきますが、量が多すぎて消化不良になってしまう可能性の方が高いです。
そのため、無理に全部完璧にこなそうとするのではなく、必要な範囲で取り組む姿勢が大切と言えます。
② スケールメリットを享受できる
・スケールメリットを享受できる
— 田中(腰痛) (@tanakacpa) November 21, 2020
会計士試験の範囲は膨大で、全ての範囲を完璧にすることは不可能です。
多数派である大原に所属することにより、どこまで論点を押さえるかを迷った場合に、大原のテキストに載っていない論点は大多数の受験生も押さえていないと切り捨てることができました。
CPA、TACと並んで受講生数が多いため、大原で勉強することで受験生の多数派に属することができます。
公認会計士試験に合格するためには、他の人が解けない問題を解くことよりも、他の人が解ける問題を1問も落とさない姿勢が重要となるため、多数派に属することは大きなメリットと言えます。
③ 企業法の講義の人気が高い
大原の企業法の長谷川先生、対面でもwebでも授業受けてるけどマジであの人超える分かりやすさないと思うんだが笑
— Samas (@Samas10076250) June 4, 2020
企業法Ⅰ講義の受講完了。
— ももこ (@momoko_cpa) January 17, 2021
長谷川先生分かりやすかった!
ポケット六法も買いました。 pic.twitter.com/PzNmegzE3E
企業法の長谷川先生の講義が非常に分かりやすい、といった評判も多いです。
経済学部出身者が多い公認会計士試験受験生にとって、法律科目である企業法はとっつきにくい科目です。
そんな企業法を苦手科目としないためにも、講義の質は重要となってきます。
④ 受験仲間と切磋琢磨し合える
ちなみに私は大原っ子です♡
— にゃん@ただの会計士 (@cpanyan1) July 14, 2020
会計士合格できたのは、本当に大原で勉強して、仲間と出会えたからだと思う🥺
受講生数が多いということは、受験仲間ができやすい環境と言えます。
受験仲間を作ることには一長一短ありますが、前述の通りコツコツと努力を積み重ねられる人が比較的多い印象があるため、互いに切磋琢磨し合える環境を作れるかもしれません。
⑤ 5月短答⇒8月論文も可能
令和5年公認会計士試験合格しました!
— Ren (@Ny6F0VOuzSjEQus) November 17, 2023
大原でもゴッパチは可能でした!大原ありがとう😭
短答に特化して5月の短答に合格しても、同じ年の8月論文に合格するのは難しいです。
しかし、大原のカリキュラムをこなすことができれば、短答だけでなく論文にも応用できる力がつくため、5月短答から8月論文にストレートで合格できる可能性が上がります。
2) 合格者の評判
ここでは大原の合格体験記からいくつか抜粋しておりますので、先ほどの一般的な評判と見比べてみてください。
大原の答練は驚くほどの量ですが、そのぶん確実に力を伸ばせます。的中率も高く、特に企業法がすごかったですね。先生方は親切で、親しみやすく、サポートが手厚いのも大きな魅力です。
大原の教材には合格するための要素が網羅されています。また、先生方の質問対応もわかりやすく、それにプラスアルファで受験に役立つ勉強の指針なども教えてもらえます。それらは、数多くの合格者を輩出してきた大原だからこそのノウハウだと思いました。
大原は受講生の数が多いので、「大原で見たことのない問題は他の受験者も解けない」と思って割り切って捨てることもできました。
大原の答練はとても充実しています。なので、普段の学習は答練を中心にまわしていました。解けなかったところはテキストに戻って重点的に復習することで理解が深まります。
公認会計士講座の元運営責任者が、費用と合格者数の観点から、以下の5つの公認会計士スクールを比較してみました。
・CPA会計学院
・TAC
・大原
・LEC
・クレアール
詳細については「公認会計士スクールを費用と合格者数で比較!元講座運営者のおすすめは?」をご参照ください。
2. 大原のここがすごい!
ここでは、大原のここがすごい!といったおすすめポイントについて、順に3つ紹介していきます。
1) 答練の量
1つ目の大原のすごいポイントは「答練の量」です。
大原では科目ごとに、基礎・応用・直前答練が用意されております。
これだけであれば他の予備校と大差はないのですが、大原の場合はこれに追加で「ステップ答練」があります。
ステップ答練とは、財務会計論(簿記)・管理会計論・租税法の計算問題を、毎回1時間で解く答練(答案練習)のことを指します。
公認会計士試験に合格するためには、まずは計算問題で基礎固めをすることが大切です。
そして、簿記はスポーツと言われるように、計算問題は継続的な反復が大事となるため、ステップ答練は理にかなっていると言えます。
ただし、財務会計論だけでも約30回用意されており、講義視聴・テキストの復習・問題集・通常の答練などに加えてステップ答練をこなすことは、非常に大きな負担となります。
そのため、答練の量は良くも悪くも、大原のすごいポイントと言えます。
2) 合格実績
2つ目の大原のすごいポイントは「合格実績」です。
大原は毎年300名超に及ぶ合格者を輩出しています。
例えば、2020年度の公認会計士試験では399名も大原から合格しており、合格者の約30%が大原生でした。
受講生数が多いので合格者数も多くなるのは当然のことではありますが、少なくとも大原を信じてしっかり勉強していけば、合格可能性は十分あると言えます。
各予備校の合格者数(LEC、クレアールは合格体験記数)を載せておきますので、参考にしてみてください。(ここ数年では「CPA会計学院」がNo.1の合格者数となっております。)
2020 | 2021 | 2022 | 2023 | |
CPA 会計学院 |
359 | 510 | 606 | 786 |
TAC | 401 | 289 | 410 | 345 |
大原 | 399 | 397 | 334 | 308 |
LEC | 15 | 13 | 23 | 28 |
クレアール | 11 | 10 | 6 | 10 |
3) オンライン校
3つ目の大原のすごいポイントは「オンライン校」です。
従来は大原と言えば校舎に通学して、クラスの人や担任と切磋琢磨し合える環境という印象でした。
しかし2021年からはWebライブ配信を利用することで、教室授業・クラス・担任制をオンラインでも可能とした「オンライン校」を開校しました。
オンライン校ではオンライン上であるにもかかわらず、
・臨場感のある講義
・一緒に学習するクラスメイト
・一人一人をサポートする担任
がいる環境を実現しました。
今後の新たな学習スタイルとなるか、注目が集まっています。
Webライブ配信よりも、「いつでも・どこでも・何度でも」受講できる通信講座の方が良いのでは?と思った人もいるかもしれません。
この点、Webライブ配信では「いつでも」を制限することで、決められた日時に学習する習慣が付き、カリキュラムの遅延を防ぐことができます。
また、「何度でも」を制限することで、1回1回の講義への集中力を高めることができるので、Webライブ配信のメリットも実は多いのです。
3. 公認会計士講座の詳細
ここでは、大原の公認会計士講座の詳細について見ていきます。
大原では初学者向けに「1年コース」「1.5年コース」「2年コース」が用意されております。
しかし、前述の通り大原は勉強すべき教材の量が多いため、初学者は「1.5年~2年コース」を選択するのがおすすめです。
例えば2024年8月から勉強を開始する場合、2026年合格目標の「2年初学者合格コース」の講座価格は、以下の通りとなります。
・教室通学:78万円
・映像通学:78万円
・Webライブ:78万円
・Web通信:76万円
4. 終わりに
大原の公認会計士講座の評判について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
安定の合格実績を誇る一方で、勉強すべき内容が多く挫折しやすい側面もあります。
他の予備校と比較検討しながら、1日でも早く勉強を開始してください。
5. まとめ
◆受験生の多数派に属すことができる。
◆受講生数に比例して合格者数も多い。
◆Webライブ配信など新たな取り組みも行っている。