エンジニアとしてステップアップしたいけど、プログラミングスキルをただ磨くだけだと限界を感じてきたな、、
エンジニアの人であれば、一度はこのように考えたことがあるのではないでしょうか?
そこでおすすめしたいのが、経営コンサルの国家資格である、中小企業診断士の資格取得です。
今回は、エンジニアが中小企業診断士を取得する4つのメリットについて、お伝えしていきます。
また後半では、以前私が働いていた職場で中小企業診断士兼エンジニアと、実際に一緒に働いた際の体験談についてもお伝えしておりますので、ぜひご一読ください。
1. エンジニアが中小企業診断士を取得する4つのメリット
1) ビジネスの基礎知識を学べる
2) 他職種・業界との交流が増える
3) CTOを目指せる
4) 独立開業する足がかりになる
2. エンジニア×診断士と働いてみて
3. 終わりに
4. まとめ
1. エンジニアが中小企業診断士を取得する4つのメリット
1) ビジネスの基礎知識を学べる
エンジニアが中小企業診断士を取得する1つ目のメリットは、「ビジネスの基礎知識を学べる」ことです。
「エンジニアはプログラミングやIT知識だけを磨いていれば問題ない。」
未だにこのように考えているエンジニアの人も、一定数いるかと思います。
確かに、エンジニアがまず第一に優先すべきスキルは、プログラミングやIT知識です。
ただ、エンジニアが作るシステムは、ビジネスを成功に導くためのものであり、システムはあくまで「手段」でしかありません。
「目的」であるビジネスに関して理解していなければ、「手段」を作るスキルをいくら磨いても、全く意味がありません。
具体的には、エンジニアがビジネスを理解することで、以下のようなメリットがあります。
・目的に沿った効率的なプログラミングが可能となる。
・自社のビジネスがどこに向かっているか理解でき、自分の立ち位置を決められる。
この点、中小企業診断士試験では、ビジネス全般に関する知識を学ぶことができます。
例えば、1次試験の勉強では、以下の科目を学習することとなります。
B. 財務・会計
C. 企業経営理論
D. 運営管理
E. 経営法務
F. 経営情報システム
G. 中小企業経営・政策
以上より、「ビジネスの基礎知識を学べる」ことは、エンジニアが中小企業診断士を取得するメリットと言えます。
2) 他職種・業界との交流が増える
エンジニアが中小企業診断士を取得する2つ目のメリットは、「他職種・業界との交流が増える」ことです。
「最近エンジニア以外の人と会話をしたのは、いつだっただろうか。。」
エンジニアの人であれば、よくある経験ではないでしょうか?
同じ職種や自分と似ている人達の集団に属すことは、確かに快適です。
ただ、この状態がずっと続くと、価値観が凝り固まり、柔軟な発想ができなくなってしまいます。
また、自分と違う分野の専門家から、新たな刺激をもらう機会を逸してしまい、脳が衰えていくかもしれません。
定期的に自分とは異なる価値観を持つ、他職種・他業界の人に会うことは、実はとても大切なことなのです。
この点、「中小企業診断士の5つの魅力」でお伝えしている通り、中小企業診断士は非常に人脈を作りやすい資格となります。
ついついエンジニア同士で毎回同じような話をしてしまいがちですが、中小企業診断士を取得して定期的に社外の新たな出会いを得ることで、エンジニアとしてもステップアップできるかもしれません。
さらに、新規の開発受注や転職・独立の誘いなども、中小企業診断士の横のつながりから発生することもあります。
多様な価値観に触れるための人脈作りという観点からも、中小企業診断士はエンジニアにおすすめの資格となります。
以上より、「他職種・業界との交流が増える」ことは、エンジニアが中小企業診断士を取得するメリットと言えます。
3) CTOを目指せる
エンジニアが中小企業診断士を取得する3つ目のメリットは、「CTOを目指せる」ことです。
エンジニアとしてのキャリアプランの1つとして、CTO(Chief Technology Officer)、つまりは「最高技術責任者」を目指している人もいるのではないでしょうか?
CTOと聞くと、プログラミングを極めたエンジニアを想像する人もいるかと思います。
確かに、プログラミングについて一定以上のレベルが、CTOに求められるのは事実です。
ただ、CTOの役割とは、コードを実際に書くというよりは、以下の2つが主なものとなります。
・技術戦略の意思決定。
つまり、単に技術力が高いだけではCTOとなることはできず、経営、つまりはビジネスに関する深い理解も必要となるのです。
この点、前述の通り、中小企業診断士試験では、ビジネスに関する基礎的な知識を学ぶことができ、CTOとなるための第1歩を踏み出すことができます。
もちろん、中小企業診断士試験で学べるのはあくまで基礎知識の範囲となりますが、土台となる基礎知識がつけば、後は実務でケーススタディを積み上げていけば、経営的なモノの考え方が身に付いていきます。
以上より、「CTOを目指せる」ことは、エンジニアが中小企業診断士を取得するメリットと言えます。
4) 独立開業する足がかりになる
エンジニアが中小企業診断士を取得する4つ目のメリットは、「独立開業する足がかりになる」ことです。
「将来的にはフリーランスとして活動したい。」
「自分で事業を立ち上げてみたい。」
エンジニアの人の中には、このように考えている人も、相当数いるかと思います。
確かにエンジニアは手に職を持っているため、フリーランスとして活躍する方法も、十分可能と言えます。
また、エンジニアであれば、アイデアを形にできるスキルを持っているため、自分で起業することも考えられます。
この点、中小企業診断士は経営コンサルの国家資格であり、フリーランスにしろ起業にしろ、自分自身の事業を中小企業診断士としてコンサルすることは、当然可能となります。
つまりは、独立開業する際に必要となる、最低限の経営知識を身に付けることができるのです。
さらに、中小企業診断士として独立することも可能となります。
エンジニアとして今まで獲得したIT知識を、中小企業診断士のコンサルティング業務に活かしつつ活躍できます。
以上より、「独立開業する足がかりになる」ことは、エンジニアが中小企業診断士を取得するメリットと言えます。
独立開業すると、経営や営業・経理などにも、自分が関わる必要が出てきます。
そのため、もしエンジニアとしてのITスキルを磨いていきたいのであれば、「エンジニア×企業内診断士」としてのキャリアがおすすめです。
エンジニアの道を究めるか、経営×エンジニアの道に進むかは個人の自由であり、どちらが正解という訳ではありません。
自分に合う道を選びましょう。
2. エンジニア×診断士と働いてみて
20名程度のベンチャー企業に勤務していた時、社内にエンジニアもいたのですが、リソースが足りず外部のエンジニアへの業務委託も行っていました。
そんな業務委託先のエンジニアの一人に、中小企業診断士兼エンジニアの人がいました。
今思い出しても、この人は本当に仕事のできる人でした。
と言いますのも、非エンジニアの依頼に対して、依頼人すら気付いていない、依頼の核となる部分をまず見つけ、その部分にピンポイントにアプローチするための、システム開発を行っていました。
会社のビジネスに対する、相当な理解がないとできない芸当です。
「中小企業診断士を持っているだけあるな。。」
と、当時は感心していました。
中小企業診断士は独占業務のない資格なので、軽視されることもありますが、エンジニアが取得すれば非常に強力な武器となることを、実体験をもとに学びました。
中小企業診断士講座の元運営責任者が、以下の7つの通信講座のコストパフォーマンスを比較して、おすすめ2つのメリット・デメリットについて解説してみました。
・TAC
・スタディング
・診断士ゼミナール
・クレアール
・LEC
・アガルート
・フォーサイト
詳細は「中小企業診断士の通信講座おすすめ2選!元講座運営者が比較します」をご確認ください。
3. 終わりに
エンジニアが中小企業診断士を取得する4つのメリットについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
自分の市場価値というのは、専門性の掛け算で上げることができます。
エンジニアというIT分野の専門性と、中小企業診断士という経営分野の専門性を掛け合わせて、自分の市場価値を上げていきましょう。
4. まとめ
◆エンジニア以外の人脈を増やすことができる。
◆CTOを目指すことができる。
◆独立開業する際に役立つ。