公認会計士の転職体験談!「バカじゃないの?」と言われた転職

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「公認会計士の転職って、実際のところどうなの?」

監査法人に勤めている公認会計士や、公認会計士を目指している人の中には、このような疑問を持っている人も多いのではないでしょうか?

私も転職するまでは、同じように思っていました。

そこで今回は、「バカじゃないのか」と言われた、私の実際の転職体験記について、お伝えしたいと思います。

あくまで私一人の体験談ですが、リアルな公認会計士の転職体験談ですので、ぜひ読んでみてください。

【筆者の情報】
・公認会計士のマツタロウ
・大手監査法人→経理部に出向
 →教育×ITベンチャー→自営業

 

 

1. 「バカじゃないの?」と言われた退職

「バカじゃないの?」と言われた退職

1) なぜ転職を決意?

そもそも「なぜ転職を決意したのか?」というと、何か大きなが出来事が起こって、、

と言いたいところですが、実際は監査法人入社時点で転職することは決めていました。

少し遡ってお話すると、まず、大学生で将来の自分のキャリアを考えた際に、漠然とですが、自分一人で稼げる力がほしいと考えていました。

たかが大学生が考えることですので、深い意味はないのですが、将来的にフリーになることや起業することなども視野に入れた際に、「会社という肩書がなくても自分の力で稼げたら便利だな」くらいの気持ちでした。

ただ、稼ぐ力が具体的に何なのか、まだ社会に出たこともない当時の私には、全くわかりませんでした。

そのため、とりあえず何か自分の中でよって立つもの、つまりは専門分野を身に付けておこうと考え、公認会計士を目指しました。

監査法人はあくまで専門分野を高める場と割り切っていましたし、また、監査法人内では当初目的の自分で稼ぐ力は身に付かないとわかっていましたので、公認会計士の資格を取得できたら(修了考査に受かったら)、転職すると決めていました。

 

2) 転職活動のタイミング

修了考査(公認会計士になるための最後の試験です。)に合格して、シニアスタッフに昇格する3~4年目で転職することは、漠然と決めていました。

ただ、ここで1つ問題が。

一般的に多くの転職活動をする人に起こる問題かと思いますが、隠れて転職活動をして転職先が決まってから退職報告をするか、退職報告をしてから心置きなく転職活動をするかという問題、つまりは転職活動のタイミングの問題です。

この点、転職先が決まってから、退職報告をするのが一般的かと思います。

しかし、退職報告をしないとそもそもいつのタイミングで辞めることができるのかわからず、転職活動の面接の際に「いつから働けますか?」と聞かれて答えに窮する可能性があり、そのこと自体が採用可否に不利に働くとも考えられます。

結論としては、転職先を決定してから退職報告をしました。

初めての転職ということもあり、自分の市場価値がわからず「そもそも転職できるのか?」という不安があったことも大きかったのですが、先に退職報告をしてしまうと、リテンション(引き止め)にあった際に大変だと考えたのも大きな理由です。

さらに、既に結婚していたため、妻の理解を得るためにも、先に転職先を見つける必要があったのも主な理由です。

(ちなみに、妻には付き合っていた当初から転職のことは何となく伝えていたので、「なんで転職するの?」というよりは、「まだ転職しないの?」というスタンスであったため、特に転職活動について何か言われることはありませんでした。)

そして無事転職活動を終了させ(詳細は後述します。)、退職報告の段取りを考え始めました。

 

3) 退職報告

いざ退職報告のことをリアルに考え始めると、やはり緊張しました。

まず考えたのが、報告する順番でした。

監査法人の同僚には、誰一人事前に相談した人はいなかったので、はじめて職場の人に伝える機会となりました。

同期やお世話になった先輩に先に報告することも考えましたが、現実的には辞めるにあたって人繰りを考えなければならなかったため、その立場にあるチームのマネージャーAさんに初めに報告しました。

会議室に呼び出して、2人きりで話をしましたが、マネージャーAさんはすんなりと聞き入れてくれました。

というか、その場ではおそらく、その対応しかできなかったのだと思います。

相手の立場になって考えれば想像できることですが、いきなり「辞めます」と言われると、面食らってその場でどうすればいいかわからず、とりあえず受け入れるしかないです。

場数をこなしている人でも、とりあえず持ち帰って、他のマネージャーやパートナーに相談するという選択をする人が多いかと思います。

その後は、まず、パートナーBさんとシニアマネージャーCさんの2人に呼び出されて、「考えを変える気はないか?」という話をされましたが、そこはきっぱりと「ないです。」と伝えると、相手もすぐ引き下がってくれました。

次に、チームの一番の責任者であったパートナーのDさんに自ら伝えに行きました。

Dさんは、監査法人を出ていく人に対して一番良く思わない人でしたので、予想通り「バカじゃないのか?考え直せ。」と言われましたが、事前に予想できていたので、聞き流しました。

その後は同期や先輩・後輩に伝えていきました。

そもそも転職者が多いチームであったこともあり、割と皆なすんなりと受け入れてくれました。

仕事量に対して人数の少ないチームでしたので、自分が抜けた後の業務の割り振りを考えると、少し複雑な気持ちになりましたが、一方で、大きな監査法人であり代わりの人はたくさんいるため、まず間違いなく何とかなるだろうとも思っていました。

余談ですが、その時の同期と1つ上の先輩は、今ではほとんどが転職しています。

 

4) 退職のポイント

ここで、自身の退職経験も踏まえて、退職の際のポイントを3つ、お伝えしていきます。

 

① 相談する相手は慎重に選ぶ

1つ目の退職のポイントとしては、「相談する相手は慎重に選ぶ」ことが挙げられます。

特に初めて転職をする人は、誰かに相談にのってもらいたいと思うかもしれません。

私も初めての転職でしたので、気持ちはわかります。

ただ、相談する相手は慎重に選んでください。

当たり前ですが、皆それぞれの立場があり、自分の立場に応じてあなたの相談にのることとなります。

 

現職の同僚

現職の同僚、特に上司に相談するのは、やめた方がいいです。

彼ら・彼女らにとっては、いかに離職率を少なくするかが、自身の評価ポイントの1つとなっているため、かなりの確率で引き止めにあいます。

 

親に相談するのも、基本的にはやめた方がいいです。

あなたを心配する気持ちから、まだ早いのではないか?など何かしら理由をつけて、転職をやめるように言ってくる可能性があります。

今の転職市場やあなたが転職しようとしている業界の知識について詳しくない親に対して、転職の合理性を説明するのは難しいです。

 

転職先の業界経験者

転職しようとしている業界で、昔働いたことがある人に相談する時は、全てを真に受けない方がいいです。

あくまでその人が働いていた当時の話であり、今も状況が同じとは限りません。

 

、、、では誰に相談すればいいの?

と思われたかもしれません。

一例として、以下の4パターンを紹介させていただきます。

 

転職エージェント

1つ目のパターンとしては、「転職エージェント」が考えられます。

転職の専門家であり、数多くの求職者や企業を見てきた目利きであり、相談する価値はあります。

ただ、ベンチャー時代に人材事業もやっていたのでわかるのですが、あくまでエージェントも仕事でやっており、稼ぐことが重要になってくるので、どこまで求職者側に寄り添ってくれるかは未知数です。

良くも悪くも参考程度にして、最終的には自分での情報収集が必要となります。

 

転職先の業界で今働いている人

2つ目のパターンとしては、「転職先の業界で今働いている人」が考えられます。

そんな人をどうやって見つけるのか?という課題はありますが、利害関係なくリアルな情報を聞けるので、おすすめです。

双方向のコミュニケーションはとれないかもしれませんが、情報収集という観点からは、SNSで業界の人を探してみるのも1つの方法です。

 

パートナー

3つ目のパターンとしては、「パートナー」が考えられます。(監査法人の役職のパートナーではなく、ここでは夫婦関係における相手のことを指しています。)

これは相談した方がいい相手というよりは、相談しなければならない相手です。

男性であれば奥さん、女性であれば旦那さんとは、基本的に生計を共にしており、自分一人の問題ではありません。

それがゆえに、一番親身になって話を聞いてくれる相手でもあります。

黙って転職して転職自体がうまくいったとしても、転職後に家庭がうまくいかなければ、必ず仕事に支障をきたします。

 

誰にも相談しない

4つ目のパターンとしては、「誰にも相談しない」ことが考えられます。

パートナーがいる場合は相談した方がいいですが、そうでない場合は、誰にも相談しないというのも1つの考えです。

最低限必要な情報はネットで調べることができますし、エージェントに合わなくても直接企業に応募することもできます。

周りの話に流されやすい人は、下手に相談するよりは、自分一人で行動した方が良い結果が出るかもしれません。

 

以上より、「相談する相手は慎重に選ぶ」ことは、退職のポイントと言えます。

 

② 自分の意志は曲げない

2つ目の退職のポイントとしては、「自分の意志は曲げない」ことが挙げられます。

転職するまでは悩んで問題ありませんが、一度転職すると決めたら、その意志は曲げない方がいいです。

リテンション(会社からの引き止め)に応じても、いいことはありません。

仮に待遇面(給料や働き方など)を改善することを約束されても、実際にそれが実行されるか不透明であり、実行されたとしても、「一度は辞めようとした人」というレッテルは絶対に外れません。

また、一度自分で決めたことでも他人の意見でころころ決断を変えるクセがついてしまい、今後の人生において決断力を低下させることにもなりかねません。

以上より、「自分の意志は曲げない」ことは、退職のポイントと言えます。

 

③ 修了考査まで待つ

3つ目の退職のポイントとしては、「修了考査まで待つ」ことが挙げられます。

公認会計士試験に合格したからには、少なくとも修了考査に合格しておいて、いつでも公認会計士として登録できる状態にしておいた方がお得です。

監査法人であれば、修了考査用の休暇が用意されており、本番前1ヶ月は休みをとれるケースが多いです。

一方で、一般の事業会社の場合は、修了考査があるからと1ヶ月も休暇をとれるケースはまず考えられません。

そのため、監査法人を退職するのであれば、修了考査に合格するまでは待った方が無難です。

公認会計士試験に受かった人のうち、5割が落ちる試験ですので、しっかりと勉強しないと落ちてしまいます。

以上より、「修了考査まで待つ」ことは、退職のポイントと言えます。

 

2. 転職活動はこうやった

転職活動はこうやった

1) エージェント探し

転職する際は、エージェント経由で転職するパターンと、Wantedly(ウォンテッドリー)などの媒体を使ったダイレクトリクルーティングの2パターンがあります。

企業からスカウトがくることもありますが、この場合も基本的には後者のダイレクトリクルーティングの媒体に自分の情報を載せていて、媒体経由でスカウトがあるケースが多いです。

当時の私はダイレクトリクルーティングを知らなかったので、まず転職エージェントを探しました。

将来的に自分の力で稼ぐ力を磨きたかったので、経理で働くのではなく、経理以外の業務を経験したいと考えていました。

また、一人一人の裁量権が多く、多様な業務を経験できそうな会社を希望していたので、小規模のベンチャーを中心に求人を見ようと考えました。

そのため、ベンチャーを専門に扱っているエージェント探しました。

当時(今も?)ベンチャーに対する学生インターンの紹介事業を行っていた、スローガンという会社の転職サービスを利用しました。

(後に転職先のベンチャーで、学生インターンを多く紹介してもらった会社でもあります。)

とりあえず話を聞こうと思い、サイトに登録して数日後にエージェントの方と面談をすることになりました。(先ほど確認したら、この方は当時から取締役であったようなのですが、その時はそんなことは全く知りませんでした。)

面談前に、以下のこちらの要望を伝えていました。

・経理以外。
・小規模。
・公認会計士のキャリアが活かせそうなところ。

面談当日、まずはエージェントの方と名前や出身地など似ている点があり、その話で少し盛り上がった後、本題に入っていきました。

「経理の転職ならたくさんありますが、、」という前置きをされましたが、私が「経理は大丈夫です。」とキッパリと断ったため、「では、こちらの3社はどうでしょうか?」と、以下の3つの企業を紹介されました。

・A社:資格試験の対策講座を手掛けるベンチャー。(20名程度)
・B社:転職、不動産、車関係などのプラットフォーム事業を展開するマザーズ上場企業。(50~100名程度)
・C社:よく覚えてないです。(すみませんm(_ _)m)

B社とC社では、財務デューデリジェンス関連が自分の仕事内容となりそうであり、まさに公認会計士の資格を活かせる企業でした。

一方でA社では、難関資格試験の合格者というブランドの点で、公認会計士の資格を活かせることができそうでしたが、仕事内容は漠然としていました。

普通の人なら、もしかしたらB・C社を選択していたかもしれないのですが、私の目的はあくまで稼ぐ力を身に付けることだったので、営業やマーケティング、場合によっては経営など、幅広い業務に関われるかもしれない、A社の面接を受けてみることにしました。

 

2) 履歴書作成

面接の申し込みをして、まず履歴書を作成しました。

(厳密に言うと、次に説明する面接対策のための企業情報収集や、社長の書籍の読破などを行いながら、その内容を踏まえて履歴書の作成を開始しました。)

「りれきしょ君」というオンライン上のサービスに、当時実際に提出した履歴書が残っており、何かの参考になるかもしれないので、公開しておきます。(ところどころ見切れておりますが、ご容赦ください。)

転職履歴書①
転職履歴書②

大学入試の際に1年浪人しており、また、大学卒業後に公認会計士試験に専念していた時期もあったため、25歳から監査法人で働き始めて、29歳で転活動を開始しました。

始めにて断っておくと、この履歴書が模範的なものだという訳ではありません。

ただ、実際にこの履歴書でベンチャーに合格したという事実もありますので、参考程度にみておいてください。

一般的にも言われていることかもしれませんが、履歴書を作成する際は以下の点に注意しました。

・職歴:誇れる点はなるべく書く。
・志望動機:何に共感したのかを書く。
・志望動機:自分の現在のスキルがどう活かせるかを書く。
・志望動機:将来どのようなことをしたいのかを書く。

 

3) 面接対策

履歴書を作成しながら、面接対策も進めていきました。

面接対策としては、主に「企業の情報収集」と「社長の情報収集」を行いました。

 

① 企業の情報収集

企業のホームページや、Google上で企業名を検索して出てくる記事を中心に見ていました。

ベンチャーでまだ創業してから2~3年程度ということもあり、企業情報はあまり多くは出てきませんでしたが、それがゆえに全ての情報に目は通しました。

特に、現在やっている事業やプロダクト(この場合は資格講座)については、自分なりの見解も含めて調べていました。

 

② 社長の情報収集

企業情報はそこまで多くなかったのですが、社長のキャラクターを全面に押していた企業であったため、社長の情報は比較的多く入手することができました。

特に、数冊の書籍を執筆していたため、それは全て読破しました。(主に勉強法系の本でした。)

Youtubeもやっていたため、こちらも確認しました。(情報収集というよりは、どんな人か事前に知っておきたかったため、興味本位で見た部分もありました。)

 

4) 2時間の役員面接

10月27日。

仕事終わりの19時半に、面接を受けるため本社(といっても小さなビルの一室ですが。)に向かいました。

面接当日は、やはり緊張しました。

監査法人が1社目の方であれば共感していただけるかと思うのですが、そもそも就活というものをほとんど経験したことがなく、転職活動1社目の面接だったので、未知の領域へのチャンレンジという感覚で緊張しました。(結果的に運よく、転職活動はこの1社で終わりました。)

始めの面接から、いきなり役員の方との面接でした。

いざ会社に行って面接室に案内され、、、と思ったら、なんと案内されたのはデニーズでしたww

いきなりベンチャーの洗礼を受けた気がしました。

デニーズでの面接というのは何とも新鮮でした。(後にこのデニーズに、面接官として何人もの人を案内することになるとは、当時は知る由もありませんでした。。)

面接の際に質問された内容は、そんなに突飛なものはありませんでしたが、とにかく瞬発力、つまりレスポンスの早さには注意しました。

ベンチャーということもあり、スピード感や地頭が要求されると考えたからです。

しかし想定外だったのは、面接時間の長さでした。

なんと2時間も面接することになるとは、、、

後に入社してわかったのですが、当時は人事のオペレーションが確立されておらず、また、組織に問題を抱えていたため、採用に慎重になった結果として、このような長時間になったのだと思います。

ただ後半からは、昨年の株主総会用の資料や会社の状況などについても説明してくれたので、そのあたりから「(これは採用されるかもしれない。。)」と手ごたえを掴んでいました。

実はこの時、たまたまなのですが、社長がアメリカ出張に行っていたため、本来であれば社長面接をすぐに行う場合もあったのですが、役員面接が終わった後はいったん帰宅しました。

割とすぐだったと思うのですが、次は社長面接がある旨の連絡をいただきました。

ちなみに、エージェントの人からいただいたフィードバックによると、役員の方は私の人柄を評価してくださったとのことでした。

これは私も面接する側になって思ったのですが、履歴書でわかることよりも、抽象的ですが、実際に合って「この人と仕事したいな。」と思える人がどうかというのは、非常に大きな要素でした。

(以下、エージェントの方とのやりとりのメールです。)

役員面接後エージェントからのメール

 

5) 5分の社長面接

役員面接から10日後の11月7日。

ついに迎えた社長面接。

正直なところ、転職活動1社目でうまくいきすぎてる?とも思っていましたが、「能力面のジャッジ」「ロジックを通して過不足ない受け答え」というエージェンからのメールを見て、社長面接に対する緊張感は増していました。

前回と同様に本社に足を運んだのですが、今回はデニーズではなくちゃんとした会議室での面接となりました。(w)

結論から言うと、面接は5分程度で終わりました。

履歴書に書いたことをサマリーして、こちらの思いを伝えたのは記憶しておりますが、面接自体はものすごく早く終わりました。

事前に役員の方と社長が話し合って、採用する方向でほとんど話が決まっていたのかと思います。

社長面接では、会話のテンポが合うか?という点は見られると思っていたので、その点は役員面接同様に注意しました。

面接後は、採用する方向で、その場で具体的な話を進めました。

 

6) ベンチャーへの転職活動のポイント

以上の私自身の転職活動を踏まえ、ベンチャーへの転職活動のポイントについて、3点ほどお伝えしていきます。(あくまで私はこうしたという話なので、参考程度に見てください。)

 

① すんなり決まった会社は危ない?

私は結果的に1社目ですんなり転職先が決まりました。

結果論だけで言うと、私が入社した当時の会社の状況は、非常にまずいものでした。

特に組織面が崩壊寸前でした。

それがゆえに、入社しやすかったという側面もあったのだと、今になって思います。

公認会計士が経理に転職するのであれば、すんなり決まることも多々あるかと思いますが、私の場合は経理などのバックオフィスではなく、営業やマーケといったフロントオフィスの仕事だったので、未経験の領域でした。

そんな未経験者をすんなり雇うということは、それだけ人手不足になっていることを意味します。

そして、人手不足になっているということは、それなりの理由があることが多いです。

そのため、未経験領域に転職する時は、あまり順調すぎてもそれはそれで危ないのでは?ということを認識しておいてください。(個人的にはそんな危ない状況も楽しめて、良い経験になったので、全く後悔はありませんが。)

 

② 給料面はある程度妥協する

転職するにあたり、給料は約半分になりました。

転職前の年収が700~800万円程度だったのに対して、転職先では始めは年収360万円でした。(ただ、その後上がるペースも早かったです。)

基本的には普通の転職の場合、給料面は上げていった方が良いと思います。

特に公認会計士という専門性を活かした転職であれば、なおのこと給料面は妥協すべきでない点です。

ただ、私のように完全に未経験の領域への転職、かつ、ベンチャーでまだ事業自体が安定していない会社への転職であれば、給料面はある程度妥協する必要があるのも事実です。

給料面に関しては、実際に私が採用された大きな要因だとも思います。

要は、コストパフォーマンスが高い存在と企業側に思わせることで、採用されやすくなります。

(ただベンチャーと言えど、一定規模以上になったら待遇の良い会社も多々ありますので、競争倍率は上がりますが、給料面でも妥協しない方向性も十分あり得ます。)

★給与の交渉はエージェントに任せる
給与面については上げたいと思っても、交渉のやり方がわからないかと思います。
そんな時は、以下の3つの点から、エージェントに交渉を任せるのがおすすめです。

・その企業に過去に転職した人の給与を把握しており、能力に対する適性年収を知っている。
・転職先の企業に、給料面にがめつい奴だと思われなくてすむ。
・エージェントは転職者の年収の30%程度が売上となるため、給料を上げるインセンティブがエージェント側にもある。

 

③ 会話のレスポンス

ベンチャーではスピード感が要求されます。

そのため、面接での会話のテンポは重視した方がいいです。

テンポを速くするあまり、中身のないことを言ってしまうのも考えものですが、最低限の会話の中身を担保しつつ、何か聞かれたら即答えるくらいに思っておいた方がいいです。

私も面接官側になった際に、この点は重視していました。

会話のテンポが合わないと、入社しても苦労することが予想できるので、であれば、面接段階で落とした方が、お互いにwin-winであるとも考えていました。

つまり、本来的にあまりスピード感を持って作業をするのが苦手な方は、無理してベンチャーなどの環境に飛び込む必要はないかと思います。

 

3. 終わりに

公認会計士の転職体験談として、私の事例を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

公認会計士の転職としては、かなりめずらしいケースかと思いますが、このような転職もあるのだと、頭に入れておいて損はないかと思います。

皆様の転職活動が、少しでも良い方向に向かうことを願っています。

 

4. まとめ

Point! ◆相談する相手は慎重に選ぶ。
◆一度転職すると決めたらぶれない。
◆修了考査に合格してから転職する。
◆あまりにも順調に決まったら何か問題があるかもしれない。
◆目的次第では給料面での妥協も必要かもしれない。
◆面接では会話のテンポに気を付ける。

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