公認会計士の勉強法7選!私と同じ失敗をしないために伝えたいこと

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「馬鹿正直に、何千時間も公認会計士試験の勉強をするのは、時間がもったいない!」

こう思い、勉強法を探したはいいものの、なかなか見つからず、時間が無駄に過ぎてしまった。。。

このような経験をした方も多いのではないでしょうか?

その気持ち、わかります。

実は、私もかなり遠回りをした一人でした。

公認会計士試験の勉強時間は3,000時間?私は3倍必要でした」でお伝えした通り、私は公認会計士試験に合格するまでに、9,000時間という途方もない時間を費やしてしまいました。

だからこそ、皆様には私と同じ失敗をしてほしくないです。

そこで今回は、私の失敗経験をもとに、公認会計士試験に合格するために必要な勉強法について、7つ紹介していきます。

特定の科目の攻略法ではなく、勉強全般に言える合格するために最低限必要な心構えのような内容もありますので、公認会計士試験以外を受験される方も参考にしみてください。

【筆者の情報】
・公認会計士のマツタロウ
・前職で公認会計士講座の責任者を担当
・大手監査法人→経理部に出向
 →教育×ITベンチャー→自営業

 

 

1. 予備校選びに時間をかけない

予備校選びに時間をかけない

1つ目の公認会計士試験の勉強法としては、「予備校選びに時間をかけない」ことが挙げられます。

公認会計試験の講座を提供している予備校は、簿記などと比較すると、それほど多くはありませんが、一定数あります。

さらに、簿記などと比べると、講座の金額がはるかに高く、また、一度選ぶと数年はお世話になる可能性があるため、予備校選びに慎重になる気持ちはわかります。

かく言う私も、公認会計士試験の勉強を開始する際に、複数の予備校を検討しました。

ただ、今だからこそ言えるのですが、予備校を選んでいる時間は非常にもったいないです。

誤解を恐れずに言えば、どの予備校を選んでも、本人の努力次第で合格することは可能ですし、逆に、どの予備校を選んでも、本人が努力しないと合格できません。

これは、公認会計士試験の講座販売の営業を経験した時に、実体験として感じました。

講義や教材、スタッフの対応など、会社による違いを分析していましたが、どの予備校も当然合格者を輩出していますし、不合格になった人もたくさんいて、大きな優劣はありませんでした。

自分に合った予備校を多くの時間をかけて探すのであれば、適当に予備校を決めて、その予備校を信じて1日でも早く勉強を開始する人の方が、合格に近づくことができます。

、、、そうは言っても、やはり気になりますよね?

そんな人におすすめなのが、予備校を決める期限を決める方法です。

〇月 〇 日までに予備校を決める!」という風に、自分の中で期限を決めてください。

例えその時点で情報不足と感じても、必ずその期限までに決めるようにしてください。

どれだけ調べようが、どれだけ予備校スタッフの話を聞こうが、100%予備校の情報を得ることはできません。

最後は決めの問題ですので、ぜひ期限を設けて予備校選びに取り組んでください。

以上より、「予備校選びに時間をかけない」ことは、公認会計士試験の勉強法と言えます。

 

2. 同じ教材を何度も繰り返す

同じ教材を何度も繰り返す

2つ目の公認会計士試験の勉強法としては、「同じ教材を何度も繰り返す」ことが挙げられます。

以下のような勉強法を、見聞きしたことはないでしょうか?

・青色のペンを使用することで、集中力が上がる。
・1時間勉強したら10分休憩することで、勉強効率が上がる。
・その日、1週間後、1ヶ月後のタイミングで復習したら長期記憶に残りやすい。
・黙読よりも音読の方が記憶に残りやすい。

私も他の記事で紹介している方法であり、これらの勉強方法自体は意味がある方法だと思っています。

ただ、勉強法は調べ始めるときりがなく、また、人によって合う・合わないがあります。

そんなことに割く時間があるのであれば、愚直に何度も同じ教材を繰り返した方がいいです。

勉強において、「同じものを何度も繰り返す」こと以上に大切なことはないと言えるほど大切なことです。

公認会計士のキャリア:監査法人⇒ベンチャー⇒自営業の私の経験談!」でお伝えしている通り、公認会計士試験に不合格だった年は、効率的な勉強方法などを探しては試していました。

一方で、公認会計士試験に合格した年に何をしたかと言うと、予備校のテキストと問題集を愚直に何度も繰り返しただけでした。

人の脳は、何度も目にしたものを大切なものと思い込む習性があります。

繰り返し同じテキスト・問題集を利用することで、脳に大事なものだと覚え込ませましょう。

以上より、「同じ教材を何度も繰り返す」ことは、公認会計士試験の勉強法と言えます。

 

3. 受験仲間を作らない

受験仲間を作らない

3つ目の公認会計士試験の勉強法としては、「受験仲間を作らない」ことが挙げられます。

私は公認会計士試験受験時代、基本的に一人で勉強をしていました。

もちろん知り合いが全くいないわけではなく、たまたま会ったら話をすることもありましたが、基本は一人でした。

この点については、私の失敗談というよりは、後から考えればむしろ成功談だったと思います。

受験仲間を作らない方が良い主な理由としては、以下が考えられます。

・休憩時間に無駄に話をしてしまい、時間を潰してしまう。
・うまくいっていない現状を共感し合うことで、うまくいっていないことを正当化してしまう。
・仲間の成績に一喜一憂してしまい、自分のペースが保てなくなる。
・まだ本人がその方法で合格したわけでもなく、有効どうかわからない勉強法を伝授される。

切磋琢磨できる仲間であれば問題ないかもしれませんが、仲間が仲間を呼んでどんどん規模が多くなると、必ず足を引っ張る人も現れます。

また、大切なのは、彼ら・彼女らはまだ合格しておらず、あなたと何も状況は変わらないため、合格のために何が必要なのか分かっていないという点です。

一人で勉強するのは孤独で大変かもしれませんが、合格するまでと割り切りましょう。

以上より、「受験仲間を作らない」ことは、公認会計士試験の勉強法と言えます。

★合格者の友人を持つことは大切
受験仲間は不要とお伝えしましたが、合格者の友人がいれば、受験勉強中も定期的に話を聞いた方がいいです。

合格の秘訣を聞けるというのもありますが、自分が将来合格したらどのような未来が待っているのかといった、リアルな未来を想像することができ、モチベーションにつながるためです。

 

4. お金よりも時間に投資する

お金よりも時間に投資する

4つ目の公認会計士試験の勉強法としては、「お金よりも時間に投資する」ことが挙げられます。

公認会計士試験の予備校代は、数十万円とかなり高額です。

そのため、まずはお金を貯めてから勉強しようとする人が大多数なのではないでしょうか?

私自身も、ローソンや回転寿司屋でアルバイトをしながら、予備校代や日々の生活費を稼いでいました。

ただ今思えば、親に頼み込んでお金を借りて、アルバイトの時間を勉強にあてた方が、効率的だったと思います。

自分で目指すと決めたのだから、その費用は自分で稼ぐと言うと、なんだか聞こえが良いです。

そのため、当の本人も、変な美学に酔ってしまいがちです。

ただ、お金は将来稼いで取り戻すことができても、時間は絶対に取り戻すことはできません。

もし親や、あるいは結婚している人はパートナーがお金を貸してくれる可能性が少しでもあるなら、恥を忍んでお願いしてみるべきです。

そのお金で1日でも早く勉強を始めて、また、そのお金で日々の生活費を賄うことで、勉強に専念すべきです。

有料自習室を借りて、お金で集中できる環境や通学時間を買うといった発想も、検討してみて良いかと思います。

人のお金を使っているというプレッシャーが、日々の勉強の集中力をアップさせるという効果もあります。

あなたにお金を貸してくれるような大切な人達の立場に立ってみても、ダラダラ勉強を続けられるよりは、早めに勉強を開始して、ダメなら早めに見切りをつけてほしいと思うかもしれません

申し訳なく思うのであれば、1日でも早く合格すれば良いだけです。

以上より、「お金よりも時間に投資する」ことは、公認会計士試験の勉強法と言えます。

 

5. ある程度山を掛ける

ある程度山を掛ける

5つ目の公認会計士試験の勉強法としては、「ある程度山を掛ける」ことが挙げられます。

公認会計士試験の範囲はとても広いです。

先ほどお伝えしたように、勉強においては繰り返すことが大切となりますが、公認会計士試験の全範囲を何度も繰り返すのは、物理的に無理です。

ではどうすればいいのか?というと、講義で扱っている内容、答練や模試で出てくるところを中心に、ある程度山を掛けて勉強するのです。

「それだけで本当にいいの?それ以外が出たらどうするの?」

と思うかもしれませんが、そんなことは「それ」を全部やり切ったら考えればいいことです。

「それ」すらできていないのに、それ以外のことを考えるのは、落ちる人の典型例です。

また、山を掛けることで「自分だったらどこを問題に出すか?」という出題者の視点が養われます。

公認会計士試験は出題者との対話です。

出題者の意図を理解することで、合格までの距離が飛躍的に縮まります。

ただ、初めて勉強する時は、なかなか出題者の意図と言われてもわからないものです。

そんな時は、ぜひ過去問を数年分「見て」ください。

無理に初めから解く必要はありません。

数年分の過去問を「見る」ことで、毎回出題されている点がわかり、出題の傾向がわかります。

さらに、テキストを読んだときに「過去問で見たことあるな。」といった点が出てきます。

そこは基本的に重要な点であり、山を掛けるべきところです。

出題者の意図を理解するためにも、過去問を使いこなしてください。

以上より、「ある程度山を掛ける」ことは、公認会計士試験の勉強法と言えます。

★原則から覚える
公認会計士試験には「原則」的処理と「例外」的処理というのが頻繁に出てきますが、まずは「原則」から覚えてください。
決して「例外」から覚えようとしないでください。

山を掛けると同じような話ですが、例外を覚えるのは原則を覚えてからであり、原則を覚えずして例外を覚えようとするのは、もってのほかです。

まずは主要なところから覚えていき、その他の範囲は徐々に広げて覚えていくというのが、勉強の王道です。

 

6. 習慣を確立する

習慣を確立する

6つ目の公認会計士試験の勉強法としては、「習慣を確立する」ことが挙げられます。

日々の習慣を確立することが、試験合格のカギを握ります。

例えば、以下の質問に、皆様は即答できますでしょうか?

・朝は何時に起きていますか?
・朝、昼、晩ごはんは、どこで、何を、何時に食べていますか?
・毎日何時に、どこで、何の勉強をしていますか?
・お風呂は何時に入りますか?
・夜は何時に寝ますか?

これらの質問に対して、「日によって違うからな、、」と思った人は、習慣を確立できていない可能性があります。

勉強に集中するためには、勉強以外で使われる脳の負担を軽減する必要があります。

人は1日に3万~4万回の意志決定を行っていると言われており、物事を習慣化して、いかに勉強以外の意志決定の回数を減らせるかが、勉強に集中するためのポイントとなります。

公認会計士試験は長期戦となるので、習慣の積み重ねが発揮する効果は、計り知れないものがあります。

以上より、「習慣を確立する」ことは、公認会計士試験の勉強法と言えます。

★勉強を習慣化するには?
勉強を習慣化するためには、「毎日5分勉強する」など、絶対に継続できそうな内容から始めて、とにかく「継続する」ことに集中した方が良いです。
ただ、学校や会社で忙しく、なかなか毎日勉強するのが大変、、という人も多いかと思います。

そこで、きっかけ作りとしておすすめしたいのが、昼休みの勉強です。
ランチ時間を差し引くと、5分しか時間がとれない時もあるかもしれませんが、「毎日5分勉強する」にはうってつけの時間です。

ある時までは「勉強するのがしんどい」といった状態ですが、ある時から「勉強しないと落ち着かない」状態になっていきます。
習慣化できているか否かの1つの目安として、参考にしてみてください。

 

7. 勉強法を探すより手を動かす

勉強法を探すより手を動かす

7つ目の公認会計士試験の勉強法としては、「勉強法を探すより手を動かす」ことが挙げられます。

勉強法の記事を書いておいて、何を言っているんだと思われるかもしれませんが、勉強法を探す時間があるなら、手を動かして実際に勉強した方が良いです。

勉強法をいくら探しても、合格というゴールには一歩も近づいていません。

一方で、手を動かして勉強すれば、一歩ずつですが、着実にゴールに近づくことができます。

また、ある程度勉強しないと、勉強法は机上の空論で終わる可能性があります。

手を動かして勉強していく中で、自分の苦手分野や非効率的な部分がわかり、それを克服しようと必死になります。

この必死さがない状態で勉強法を調べても、知識を得るだけであり、あまり身に付きません。

以上より、「勉強法を探すより手を動かす」ことは、公認会計士試験の勉強法と言えます。

★費用と合格者数を比較!
公認会計士講座の元運営責任者が、費用と合格者数の観点から、以下の5つの公認会計士スクールを比較してみました。

・CPA会計学院
・TAC
・大原
・LEC
・クレアール

詳細については「公認会計士スクールを費用と合格者数で比較!元講座運営者のおすすめは?」をご参照ください。

 

8. 終わりに

公認会計士試験の勉強法について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

世の中には、数多くの勉強法と呼ばれるものがあります。

今回ご紹介したのは勉強法というよりは、どちらかというと試験に対する臨み方・心構えの部分が多かったですが、より具体的な勉強法も調べればたくさんあります。

ただ、最後にお伝えした通り、大切なのは勉強法を探すことではなく、勉強することです。

一歩ずつ前に進んでいきましょう。

 

9. まとめ

Point! ◆予備校選びは期限を決める。
◆1つの教材を何度も繰り返す。
◆勉強仲間は不要。
◆お金で時間を買う。
◆山を掛けて勉強する。
◆習慣を大事にする。
◆勉強法よりも手を動かすことの方が大切。

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