フリーランスは自由に働くことができ、メリットが非常に多い働き方です。
その反面、フリーランスにはリスクがつきものであることも、忘れてはいけない事実です。
事前にフリーランスの良い面だけでなく悪い面、つまりはリスクについても把握しておくことで、心構えをもつことや対策を練ることが可能となります。
そこで今回は、フリーランスとして活動する筆者が、フリーランスに起こりやすいリスクについて、以下の5つの点から解説していきます。
・健康面
・ローンの組みやすさ
・社会的立場
・自己成長
対策方法についても紹介しておりますので、ぜひご一読ください。
1. フリーランスの5つのリスク
1) 収入面で生活に困る
2) 健康を損ねる
3) ローンが組めない
4) 社会的立場が弱くなる
5) スキルの切り売りで成長が鈍る
2. 終わりに
3. まとめ
1. フリーランスの5つのリスク
1) 収入面で生活に困る
1つ目のフリーランスのリスクとしては、「収入面で生活に困る」ことが考えられます。
フリーランスであれば、自分で商品を用意して、お客様を集客して、営業・宣伝して、商品を販売する必要があります。
例えば、フリーランスのエンジニアであれば、ホームページ作成などの商品を用意して、ランサーズやSNSを通じてお客様を集客して、自分のアピールポイントを伝えながら案件を受注する必要があります。
あるいは、アフィリエイターであれば、販売しやすい商品を見つけ、SEOを強化しながら集客し、商品を魅力的にみせるライティングを駆使することで、商品を販売することとなります。
いずれの場合でも、「○○会社の△△さん」という会社の看板がなくなり、自分という全くブランド力のない看板を背負いながら商売する必要があるため、フリーランスはなかなか収入が安定しません。
どうしても先行投資の期間が長くなり、生活費を稼げるようになるまで、3年程度かかることもめずらしくありません。
そのため、稼ぎの面でピンチに陥りやすく、フリーランスという働き方を諦めていく人が多いのも、1つの事実となります。
以上より、「収入面で生活に困る」ことは、フリーランスのリスクと言えます。
収入面で生活に困らないようにするためには、「1つのことやり続ける」ことと「事前に最低限の貯金を用意しておく」ことが大切となります。
お金に困った場合、短期で稼ぎやすいものに手を出したくなりますが、すぐ稼げるものは参入障壁も低く、長期的に安定して稼ぐことができないため、結局すぐに収入面で困ってしまいます。
そのため、安定収入ができるまでは、長期的に稼げる1つのことをやり続けた方が、将来的に収入面で困る可能性が格段に低くなるのです。
例えばアフィリエイターの場合、ライティング案件で稼ぐ時間があるなら、自分のサイトの記事を1記事でも多く書いた方が、将来的には収入が安定します。
ただ、そもそも生活できなければ、短期の単発の案件に手を出すしかありません。
そこでもう1つの大切なこととして、最低限の貯金を事前に準備しておくことが考えらます。
具体的には、600万円程度の貯金を用意しておくと、良いかと思います。
生活を切り詰めれば、1年間を300万円で過ごすことは可能であるため、600万円あれば2年は生活することが可能となります。
2年間1つのことを継続し続ければ、通常は最低限生活できる程度は稼げますので、事前に600万円の貯金を準備しておくことをおすすめします。
2) 健康を損ねる
2つ目のフリーランスのリスクとしては、「健康を損ねる」ことが考えられます。
フリーランスは、1人で全ての責任を負うため、精神的に疲れ健康を害しやすいです。
また、健康を損ねると収入が途絶える可能性があり、余計にプレッシャーがかかって体調を崩す可能性があります。
さらに、同僚がいるわけではなく、孤独を感じやすい点も、健康面にはよくない影響を与えやすいです。
もちろん、煩わしい人間関係がから解放され、むしろフリーランスの方が健康的に過ごせるという人も多く、一概にフリーランスだから健康を害しやすいとは言えませんが、健康面のリスクは常に頭に入れておく必要があります。
以上より、「健康を損ねる」ことは、フリーランスのリスクと言えます。
健康面での対策としては、自己管理を徹底することが考えられます。
特にフリーランスの場合は、自由であるがゆえに時間感覚が狂いやすいため、起床時間・就寝時間・食事の時間・運動の時間をルーティン化することで、ある程度健康面をコントロールすることが大切となります。
ただ、自己管理には限界があり、また、可能な限り仕事に専念する必要があるため、専門家に頼るというのも、1つの対策として考えられます。
具体的には、ジムのパーソナルトレーナーと契約して、運動面や食事面のアドバイスをもらうのがおすすめです。
フリーランスは体が一番の資本なので、健康面にお金を使うことは、決して費用対効果の悪いことではありません。
3) ローンが組めない
3つ目のフリーランスのリスクとしては、「ローンが組めない」ことが考えられます。
会社員であれば、「どこまでローンが組めるか?」を気にすることはあっても、そもそも「ローンが組めるのか?」といった点を気にすることは、あまりないかと思います。
一方でフリーランスの場合は、前述の通り収入面に不安を抱えていると見なされることが多く、ローンが組めないケースが多々あります。
具体的には、住宅ローンやクレジットカードの契約などが考えられます。
クレジットカードについては、使用できないと事業面や生活面に大きな支障をきたす可能性があり、フリーランス特有の大きなリスクとなります。
以上より、「ローンが組めない」ことは、フリーランスのリスクと言えます。
ローンに対する対策としては、会社員時代にローンを組んでおくのがおすすめです。
特にクレジットカードの場合、新規契約の審査はそれなりに厳しいですが、継続の審査は新規ほど厳しくないため、フリーランスになる前に少なくとも事業用に1つ・生活用に1つは契約しておいた方が良いです。
また、パートナーが会社員の場合は、ローン関係の名義をパートナーに全てお願いするのも1つの方法です。
フリーランスとなる前に、ローンに関してもパートナーと事前に話合っておくことを、おすすめいたします。
4) 社会的立場が弱くなる
4つ目のフリーランスのリスクとしては、「社会的立場が弱くなる」ことが考えられます。
自由な働き方が少しずつ社会的に認知されるようになったとはいえ、まだまだフリーランスの社会的立場は弱く、不利益を被ることがあります。
例えば、前述の通りローンを組む場合に、銀行やクレジットカード会社から低い評価を受けることが考えられます。
また、社会的に立場が弱いと、自分で思いこんでしまうこともあります。
ついつい友達や親族と比較して、「○○は△△会社の部長なのか、、それに比べて自分は。。」といった具合に、他人と比較してしまいます。
以上より、「社会的立場が弱くなる」ことは、フリーランスのリスクと言えます。
社会的立場に関しては、精神論になってしまいますが、気にしないことが対策となります。
花形の働き方や職業は、時代と共に変化しますので、あくまで立場が弱いのは今だけと自分に言い聞かせください。
例えば、今でこそ注目されているエンジニアという職業も、ひと昔前まではオタクの職業と思われていました。
必要以上にフリーランスという立場を気にしないことが、一番の対策となります。
5) スキルの切り売りで成長が鈍る
5つ目のフリーランスのリスクとしては、「スキルの切り売りで成長が鈍る」ことが考えられます。
「自分を成長させるには、会社員よりもフリーランスだ!」と意気込んでフリーランスになる人もいますが、これは必ずしも正しくはありません。
フリーランスというのは、あくまで今自分が持っているスキルや知識を切り売りする働き方であり、そこに成長が勝手についてくるわけではありません。
むしろ、何をしようが一定の固定給をもらえる会社員の方が、成長のために時間を使いやすいかもしれません。
そのため、スキルの切り売りで成長機会をなかなか作れない可能性があることは、事前に認識しておく必要があります。
以上より、「スキルの切り売りで成長が鈍る」ことは、フリーランスのリスクと言えます。
成長面に関しては、スキルの切り売りで現状を維持するだけでなく、常に新しい挑戦をし続けることが大切と言えます。
コツとしては、毎日、あるいは毎週の作業時間のうち、10%程度を常に自己成長のための時間にあてることが考えられます。
「時間ができたら自己投資する」では、いつまでたってもそんな時は訪れないため、強制的に時間を作る必要があります。
自己成長に時間を充てることで、フリーランスとして長期的に活躍していくことが、可能となるでしょう。
2. 終わりに
フリーランスの5つのリスクや対策についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?
フリーランスはリスクのある働き方ですが、うまくいけば時間や稼ぎの面のリターンが非常に大きいです。
リスクと冷静に向き合いながら、フリーランスという働き方も、ぜひ検討してみてください。
3. まとめ
◆健康を損ねるリスク。
◆ローンが組めないリスク。
◆社会的立場が弱くなるリスク。
◆スキルの切り売りで自己成長できないリスク。